茄子のキャビアの作り方
茄子は夏が旬。
茄子には様々な種類がありますが、どれも美味しい野菜です。下の長いのは大長なす。成長するともっと長くなり、最大で60cmほどになる茄子です。皮に張りがあるものを選び、多少の傷がついていても、その部分にはポリフェノールが多く含まれているので切り落とさずに食べたいところ。
今日、つくるレシピは『なすのキャビア』別名、貧者のキャビアと呼ばれる料理。 様々な作り方がありますが、どのようにつくってもおいしい。
アルミホイルで包んで高温(250度)のオーブンで1時間ほど焼きます。にんにくも同じようにアルミホイルに包んで20分ほど焼きます。
1時間焼くとこんな感じ。ジョエル・ロブションやアランデュカスといったシェフのレシピではこのオーブンで焼く方式が採用されています。
半分に切って中身をスプーンですくいます。
日本の茄子のような皮の薄い品種をつかう場合は直火で焼いてしまうという方法もあります。例えばアラン・パッサールさんは茄子は直火で焼く(フランベ)すると炎の味がつく、としてこちらの方法を推奨しています。
皮がすっかり焦げたらラップに包んで蒸らしておきます。味が薄くなってしまうので、水にとってはいけません。
冷めたら皮を剥きます。
どちらの下処理でも同じように、果肉を取りだして包丁で叩きます。火を通したニンニクもこの時点で混ぜます。
なすの品種によっては水分が多すぎることがあります。しばらく放置しておいて水がにじみ出てくるようなら水分が多すぎ。その場合は小鍋に入れ、中火にかけて、水分を飛ばします。端が少し焦げてきたらOK。
ボウルにうつし、茄子4個くらい対して大さじ1のオリーブオイルを少しずつ加えてい きます。
さらにレモン汁、小さじ1と塩、胡椒で味を整えます。
出来上がり。なすのキャビアです。キャビアにはちょっと見えませんが、茄子の種の部分がそんな風に見えるというところから、その名前がついています。フムスやなんかと同じペースト系の料理なので、バケットのスライスに塗ってアペリティフのお供にどうぞ。クミンやハーブなどで風味付けをしても美味しいです。おすすめのハーブ はミントやコリアンダーです。魚料理のソース兼つけ合わせにしてもいいですし、肉ならラム肉がベストマッチ。
各シェフによって個性がわかれるのは『なすのペーストをどれくらいきめ細かくする か』と『皮の量』『最後の風味付け』です。アラン・デュカスさんは
1. ナスの果肉はすり鉢で潰し
2. なすの果肉の10%量の皮を混ぜ
3. にんにくのすりおろしとハーブ、フロマージュブランなどでコクを出す
というレシピを紹介しています。皮を混ぜるとスモーキーな香りがつくのが利点。色々と試してみてお好みの味を見つけてください。
撮影用の食材代として使わせていただきます。高い材料を使うレシピではないですが、サポートしていただけると助かります!