600日飼育の鶏でブイヨンをとってみた
先週、山梨に行ってきたのですが、その途中で『たまご村 塩山店』という直売所に立ち寄りました。ここは平飼い、オーガニックの卵で有名な黒富士農場の直営店。
日本では入手困難な平飼い卵というだけでもすごいのですが、アニマルウェルフェアなどにも配慮した養鶏を行い、農林水産祭内閣総理大臣賞をはじめ様々な賞を受賞しているすごい農場です。
そこで『自然放牧鶏のチキン』(鶏とチキンが被ってますが)という鶏肉を発見。
鶏卵をとりおえた鶏なので、飼育日数は600日という驚異の長さ。普通の若鶏が50日ほどで出荷されることを考えると、10倍以上生きてきた鶏です。これは面白そうと購入してみました。
スーパー身が締まっています。胸肉の身の薄さも印象的。
赤みの濃さがよく動いた鶏という証明でしょう。この肉で鶏そぼろをつくればさぞやおいしいものになりそう。しかし、このぐらい飼育日数が長い鶏であればいいブイヨンがとれるはず。
くさみがまったくなかったので、茹でこぼしはせずに、そのまま鶏一羽に対して水3Lと一緒に加熱してみました。
玉ねぎを1個加えて、味を支えてもらいます。
沸騰するとアクが出てくるので、除去します。除去したら火を弱めて、ことこと。
あまりグツグツ沸かすと白湯(パイタン)スープになってしまうので、弱火でじっくりと煮込んでいきます。
5時間経ちました。途中で蒸発分の水分を補うために400ccの湯を加えています。
非常にクリアーなブイヨンです。ブイヨンとして使うには脂はいらないので除去しますが、鶏脂として料理に使えます。特筆すべきはその鶏脂の軽さ。飼育日数が長くなると味が濃くなることはわかりますが、脂が軽くなるのはどういう理由なのでしょうか?
こんなにおいしい鶏の出汁がとれるのであればラーメン屋がはじめられるのでは、と錯覚するほど。味の厚みがブロイラーでとったブイヨンとは全然違います。
鶏肉はネットでも買うことができるそうです。
撮影用の食材代として使わせていただきます。高い材料を使うレシピではないですが、サポートしていただけると助かります!