朝ごはんにアボカドトースト
今日はアボカドトーストの作り方。アボカドを載せたトーストは2010年代のフードトレンド。英語版のwikiによると「トレンドになったのでカフェでアボカドトーストを注文すると浅はかな支出の象徴として非難された」とあります。家でつくれば安いのに、というわけでしょう。インスタグラムで流行ったのが「チーズトーストではなくアボカドトースト」というところに現代の潮流──Cleanな生活──を読み取ることができます。
アボカドトーストは130年前から食べられていた、という記事もありますが、起源は謎に包まれています。アボカドとパンがあれば誰かが作り出しそうな料理ではありますからね。オーストラリアで活躍し、現在はロンドンで活動している『Bills』のシェフ、ビル・クレンジャーが1993年にメニューに入れたことも広まる素地となったそう。
アボカドトーストの作り方はスライスを並べる方式とアボカドペーストを塗る方式があります。今日は後者。アボカド1/2個でトースト2枚分がつくれます。
まずは美味しいパンが必要です。インスタグラムは写真の判型が正方形なので、食パン型の四角いパンが使われますが、カンパーニュスタイルのパンのほうがアボカドには合います。
1.5cm厚にスライス。軽く(2分間)トーストしましょう。トーストする際のコツは「トースターを予熱しておくこと」ですが、高級トースターであればその必要もなし。
アボカドを半分に切ります。アボカドは手で持ってやわらかい感じがするものが熟れています。熟れているアボカドを使うのが最大のポイント。売り場でヘタがとれているものは完熟している可能性も高いですが、その部分の変色が進んでいる可能性が高いので避けましょう。アボカドトーストを家でつくるのが難しいのはアボカドの熟し方の見極めにあります。慣れてくればわかるので、買い続けて経験値を積むしかありません。料理の腕を上げるにはスライムをちまちま倒すような地道な作業も必要なのです。
最近では国産のアボカドも栽培されはじめました。色が変わりやすい食材なのですぐに食べるか、レモン汁を塗って褐変を防ぎます。
スプーンを差し込むと身を外すのが楽。
フォークで潰したら……
レモン汁小さじ1とオリーブオイル大さじ1/2、塩ひとつまみ(0.6g)で味付けしましょう。
トーストしたパンにオリーブオイルをふりかけます。ここでマヨネーズを塗るとこってり味になるので、このあたりはお好みで。フムスを塗る人もいます。
アボカドペーストをフォークで載せます。
秘密兵器が唐辛子です。ピリッと辛みを効かせましょう。
ちょっと高級なエスプレット唐辛子を使っていますが、普通の一味唐辛子(ちょっと辛すぎるので振り過ぎには注意)でもいいですし、もっと目の粗い韓国産の唐辛子が甘みがあっておいしいかもしれません。辛いのが苦手な方はもちろんふつうに胡椒を振りましょう。
出来上がり。朝食にぴったりです。ちなみにアボカドトーストのあとに流行ったのはフルーツトースト(どっちも平面的なデザインが可能な料理だ)で、それも今は下火とか。流行は時代を移す鏡なので、100年後に振り返ると面白いでしょうね。
撮影用の食材代として使わせていただきます。高い材料を使うレシピではないですが、サポートしていただけると助かります!