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最新調理テクニック紹介『温かいゼリー』

久しぶりの最新調理テクニック紹介です。

温かいゼリーはエルブジが発明したテクニック。冷たいはずのゼリーが温かいという意外性の料理ですが、秘密は簡単。 凝固剤にゼラチンではなく、粉寒天を使うのです。

温かいゼリー
紅茶(市販品) 300cc
粉寒天 2g

今は温かいゼリーというとジェランという凝固剤を使うことが多いのですが、フェランアドリアたちも最初は凝固剤として寒天を使っていました。寒天は入手が簡単アのがメリット。

冷たい300ccの液体に粉寒天2gを加え、加熱します。一見すると溶けているようです が、加熱しなければいけません。市販の紅茶にはすでに甘みが入っているので砂糖は 加えていませんが、他の液体を使う場合は少量の砂糖を足してもいいでしょう。90℃以上まで加熱。

熱いうちに器に流します。

それから粗熱をとります。バットなどに並べて水道水を流すのが手軽で早いです。

冷蔵庫で冷やし固めます。今日は温かいゼリーですので、温めなければいけません。 電子レンジ弱で1分半ほど加熱します。

様子を見ながら慎重に。写真は二分になっていますが、200wですと1分10秒くらい というところでした。ただ加熱時間はレンジによって異なりますので、様子を見ながら慎重に温めてください。中心から溶けてくるので見ていればわかります。

この通り、温かいですが、ゼリー状を保っています。スプーンの持ち手を冷 たくしておくとさらに意外性を強調することができます。寒天のゲルの溶解温度は85度以上なので、このような不思議な触感が演出できるのです。

75度~80度の湯煎で温めていますが、まったく溶ける様子がありません。恒温器を お持ちであれば電子レンジではなく、湯煎で温めるといいでしょう。スチコンのスチ ーム機能を使っても(試してないのですが)温められそうです。エルブジではサラマンダー(上火だけのオーブン)を使って温めたリンゴジュース寒天を肉料理のつけ合わせにしていました。

ところでこのホットゼリー。他にどんなパターンが考えられるでしょうか。液体は温かいほうが強く風味を感じますので、コンソメゼリーやスープなどはいいかもしれません。逆にデザートに食べるようなオレンジゼリーなどを温かくしても気持ちが悪いだけで意味がないでしょう。デザートではなく料理に使うパターンが向いていると思います。テクニック自体は簡単なものですが、使い方は工夫が必要。さて、必然性のある使い方を考えてみましょう。

撮影用の食材代として使わせていただきます。高い材料を使うレシピではないですが、サポートしていただけると助かります!