見出し画像

グリーンピースのポタージュの作り方

野菜のピュレをベースにしたスープの基本レシピです。三十年くらい前からこういったスープのベースにはブイヨンではなく、水を使うようになりましたね。昔は玉ねぎを炒めて甘味とコクを出していましたが、今は入れない場合もあります。そのほうが主素材の味がすっきりと出るからです。食材の質が高くなった現代的な調理法といえます。

グリーンピース 300g
塩      小さじ1/2
グラニュー糖  小さじ1
水      300cc
牛乳                  100cc

グリーンピースは冷凍を使います。これはブルターニュ産。グリーンピースは冷凍でも充分おいしくできますし、量を使うので生だとちょっと現実的じゃないかな、と。

冷凍グリーンピースを使う前に水で洗って表面の霜を落とすのがコツ。この一手間は結構大事。

鍋に分量の水と塩、砂糖を入れて沸かし、冷凍グリーンピースを入れて5分間、弱火でボイルします。冷凍グリーンピースだけだとやや糖度が足りないので、砂糖を加えています。ちなみに玉ねぎの甘味成分はショ糖で砂糖と同じなので、玉ねぎを加えてもいいのかもしれません。しかし、玉ねぎを入れるとグリーンピースが負けてしまうので純粋なショ糖である砂糖を使っています。

ミキサーに牛乳を入れてから……

熱々の豆を入れるようにするとパッキンが痛みません。煮汁は濃度調整のために鍋に多少は残しておきます。

熱い液体をミキサーにかける場合はしっかりと蓋をして、乾いた布巾で抑えてからミキサーのフラッシュ機能を使って、段階的にミキシングしていきます。ゆっくりと蒸気を抜くようにしてミキシングしないと中から熱いスープが吹き出すことがあるので注意。

トロトロのピュレ状になったら漉し器に通します。写真はゴムベラですが、スケッパーを使ったほうが楽ですよ。

これは高級品ですが100円均一でも売っています。

カスカスになりました。これはグリーンピースの皮です。

ちなみにかすをもういちどミキサーにかけて(さきほどとっておいた煮汁を加えます)もう一度、裏ごしたほうがロスは減ります。皮のエグみが出るので嫌がる人もいるので、そういう人の前ではやらない方がいいです。

二度目の裏ごし。ここまでやれば無駄はほとんど出ません。

裏込したものはすぐさま氷水で冷やします。これがおいしさを保つコツ。このまま冷たい状態で提供するか、温かい状態で提供する場合は食べる分だけ小鍋に移して、中火でかき混ぜながら温めます。温め直しができるのは一度だけです。

この分量であれば間違いない、と思いますが、濃度の目安はカスタードソースくらい。レードルですくって糸を引いて流れる濃度です。濃すぎた場合は水か牛乳で調節します。

フレッシュな青さが春を感じさせるスープ。冷製で提供する場合は蓋付きの容器に入れて冷蔵庫にしまっておけば、お客さんにすぐに出せるのでオペレーション的なメリットもある料理です。

より高級感を出す場合はグリーンピースの半量をそら豆に変える、ミキシングする際にグリーンピースと相性のいいミントを混ぜるなどの手があります。とりあえず水と少量の乳製品で味をととのえるこの基本の野菜ピュレスープの作り方を覚えるとスープのレパートリーがぐっと広がるはずです。

撮影用の食材代として使わせていただきます。高い材料を使うレシピではないですが、サポートしていただけると助かります!