ニンジンの真空調理
真空調理は肉料理に多く用いられますが、野菜料理にも力を発揮します。野菜料理に真空調理を活用したシェフといえば、アメリカを代表するトーマス・ケラーの名前が挙がります。TV番組に出るタイプのシェフではないですが、アメリカで一番有名なシェフの一人です。
(同社HPより)
ケラーさんは1994年にカリフォルニアナパ・バレーにフレンチランドリーをオープン。その後、高級業態やパン屋さん、ビストロなど複数のレストランを展開しています。野菜をパウダーにしたり、バターでエビや魚をポーチするなどのテクニックはケラーさんが世界に広めたように思います。
僕のnoteに載っている「レミーのおいしいラタトゥイユ」も元ネタはトーマス・ケラーのレシピです。
彼が出版したUnder Pressure: Cooking Sous Videという本は真空調理のバイブルとして知られていて、世界各国の言語に翻訳されていますが、残念ながら日本語版は出ていません。ちなみにこの本、ハロルド・マギーが「新しく、強力な道具(A powerful new cooking tool)」という序文を寄せています。
前述書から引用。
こちらのレシピはメロン(10/25日訂正、スイカの間違いです)を真空調理したあとに細く切り、上にマンゴーのスフィアを載せた料理です。エル・ブジのフェラン・アドリアへのオマージュだそう。タルタルという既存の文脈に肉→野菜、卵黄→マンゴーのスフィアという構造の料理です。
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