20年でたどり着いた、提案書の作り方
私の仕事は多岐に渡ります。
情報セキュリティ、自治体への提案営業、システム構築、サービス企画・開発、業務基幹システムの管理、デジタルマーケティングなど。
その中でも得意にしているのが、企画書や提案書作りです。作り歴は20年くらいです。
社内向け、プロポーザル用、説明会や補助金企画応募などなど。
また提案を受けることも多いので、多くの提案書をみてきました。今回は私がたどり着いた提案書作りのコツをまとめてみたいと思います。企画書でも共通する部分が多いと思います。
※人それぞれだとは思うので、あくまで私の場合ということです。
結論は一つに
私がついやってしまうのが、伝えたいことがありすぎて、結論がまとまらない、ということ。
最近では、まず最初に軸を決めるようにしています。
できるならプレゼン相手のリサーチを
リサーチできる相手なら、絶対しっかりリサーチすべきです。リサーチするのは、その人の好みや、どの程度の知識を持った人なのか、決裁権者にどのくらい影響力があるのか、などです。
結論を最初に、は意外と使いにくい
よくあるテクニックのひとつに、結論を先にして、その理由を説明していく、というものがありますよね。実際のビジネスの場では使いにくいと思っています。
私の場合、作りやすいのは、以下のような構成です。
目次
はじめに(意気込みや思い)
会社紹介(自己紹介)
課題認識
原因分析(エビデンス含む)
解決策の提示
他社との違い(自社の強み)
事例や実績
費用
キャンペーンなど(ある場合)
さいごに
なぜ上記の構成がよいと思っているかというと、順序立てて結論に持って行った方が、実際にプレゼンする場面で、話しやすいと思うからです。
社内レビューに注意
大抵の場合、上司などにレビューしてもらうでしょう。そして、「◯◯の話も加えよう」とか「一覧表を追加しよう」など、好き勝手なことを言われます。
それに素直に対応していくと、モンスター提案書ができてしまいます。
かと言って、無視もできません。私の場合、レビューはかなりラフな状態で持っていくようにしています。その状態であれば、かなりやりようがあります。
また、すべて意見を反映せず、本当に参考になる意見だけを取り入れます。レビューする側もなにを言ったかなんて覚えていないし、覚えていたとしても提案書の内容がよくなってさえいれば、自分の意見を通そうとはしません。
ちなみに、こういうとき、なにかしら意見を言うまでが仕事と思っている人も一定数います。(仕上がりはどうでもいい)
オシャレに作りすぎない
スライド1枚目 「あなたの求めるものは?」
スライド2枚目 「感動」
みたいに、文字数を少なくシンプルにし、インパクト重視!という提案書はつい作りたくなってしまいます。(わたしだけかもしれませんが)
ただうまくいった試しがありません。
理由は以下の二つと分析しています。
伝えたいことを省略してしまうと、後から誤解される可能性がある。
話者が澱みなく話せる人でない限り、伝えたいことが伝わらない。
1は、通常プレゼンする相手は決裁権を持っておらず、プレゼンを受けた担当者はあなたが作った提案書を持って上司に説明するはずです。つまり、提案書に伝えたいことが詰まっていないと、正確に伝わらないリスクがあります。
2は、話者(私)の能力の問題です。みんながスティーブ・ジョブズみたいに喋れればよいですが、ほとんど人が無理でしょう。言葉に詰まったり、頻繁にフィラーを使ってしまうと思います。そうなると、提案書と話者にギャップが生まれて聞き手は頭に入ってこないのです。
イラストとテキストのバランス
文字ばかりの提案書はやっぱり読みづらいです。程よくイラストを入れましょう。逆にイラストばかりだと、説明不足になるので、注意しましょう。
イラストは商用フリーOKで配布しているありがたいサイトがたくさんあります。
イラストの活用について、もう一段レベルを上げるコツが、イラストの雰囲気を統一するということです。例えばこのページはシルエット調で次のページはマンガ調だと見栄えがあまり良くありません。
ちょうどよい素材がなければ、自分で作りましょう。作るのが難しくて、コストがかけれるなら外注もアリです。
強調方法
強調したいポイントは、太字、フォントでかめ、くらいで大丈夫です。
チラシやポスターなどでは文字に背景つけたり、フォント変えたり、影をつけたりしますが、企画書では凝りすぎると内容が入ってこない可能性があります。
ボリューム
経験上、10枚から15枚くらいがちょうど良いと思います。多すぎても聞き手の集中力が続かないので、このくらいが良いと思います。
色調の統一
色調は統一して、できれば使う色は3色くらいに抑えたいところです。統一されていると、それだけでシャープな提案にみえます。
以上のことをやれば、かなり質の高い提案書ができるはずです。最後に同僚、上司、部下が作った提案書のデータをコピーするのはやめましょう。苦労して作るからこそ、気持ちが入ります。
商談(プレゼン)の場でも注意してることがありますので、また記事にしたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。