行って感動した場所を語る~長崎編~
47都道府県を巡り歩いている旅行好きサラリーマンのまつとらです。
これまでの経験をもとに、各都道府県のオススメの観光スポットを独断と偏見で語ります!
次回旅行先の候補地として検討いただければ嬉しいです。
池島
〒857-0071 長崎県池島町
https://www.at-nagasaki.jp/spot/61048
西彼杵半島沖合7㎞に浮かぶ周囲4㎞の小さい島です。長崎市内からバスと船で簡単に行くことができ、アクセスは悪くないと思います。
長崎の廃墟といえば最も有名なのは軍艦島だと思いますが、個人的には軍艦島よりも池島が好きです。
この島は島全体が廃墟のようになっているにも関わらず、自由に散策でき、宿泊施設もあるというところが素晴らしいです。軍艦島だと時間が決められており、自由に散策できないですからね・・・
池島は戦後1964年から2001年まで石炭の採掘が行われていた島で、人口は最多時には約7千人いましたが現在では100人程度にまで減少しています。
人が多かった時には島中のいたるところにマンションが建ち並び、炭鉱労働者とその家族が暮らしていましたが、安価な海外産石炭に以降したことで徐々に省力化され、賑わいは減少の一途をたどりました。
2001年には閉山となり炭鉱労働者はほぼ0になりましたが、現在でも当時の建物は撤去はされず廃墟として残されています(港近くなど、一部は今でも居住者がいらっしゃいます)
狭い島内を極限まで効率的に使えるよう、島内にミチミチに建てられたアパートの廃墟は圧巻という他ありません。
ネコがいたるところにいてかなり人懐っこいですが、全員ノラなので若干薄汚れています笑
石炭という日本が保有する数少ない資源。
動力源・重工業発展に必須の材料であるため、黒いダイヤとも呼ばれ重宝されたものの、エネルギーの石炭から石炭への移り替わりと海外産石炭にその座を奪われた結果、この島の輝きはわずか数十年でした。
当時の輝きこそは薄れていますが、輝いていた時代の熱気を今でも十分に感じることができる場所となっています。
外海の大野集落・出津集落
大野教会:〒851-2427 長崎県長崎市下大野町2619
https://www.welcomekyushu.jp/world_heritage/spots/detail/38
出津教会:〒851-2322 長崎県長崎市西出津町2633
https://www.welcomekyushu.jp/world_heritage/spots/detail/37
2018年に世界遺産に登録された「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成要素の一部です。
この2か所は禁教令の後もキリスト教の信仰を続けた方々の信仰の場となっていました。明治時代に入り、禁教令が解かれるとこの地の信徒も発見され、キリシタンの「潜伏」が終了したと言われています。
ここで面白いと思ったのが、200年に及ぶ禁教期を経て明治時代にキリスト教の信仰が認められたものの、本流のカトリックの長期間断絶されたため「かくれキリシタン」と呼ばれる新たな宗教が発生していたたことです。
かくれキリシタンはキリスト教を中心としながらも、日本の神道・仏教と結びつき殉教者崇拝やオラショと呼ばれる祈りの言葉、数多くの年中行事が特徴的なようで、今でも信者の方がいらっしゃるようです。
宗教の弾圧とその解放の歴史、禁教間にどのようなことが起こるのか、外部と断絶されることにより独自進化を遂げた宗教の在り方など、ここでしか学べないことが非常に多くよい勉強になりました。
佐世保付近の戦争遺跡
丸出山堡塁観測所跡:〒857-1235 長崎県佐世保市俵ヶ浦町857
https://www.nagasaki-tabinet.com/guide/61420
小首堡塁跡:〒857-1235 長崎県佐世保市俵ヶ浦町
https://www.welcomekyushu.jp/event/?mode=detail&id=9999900063353&isSpot=1&isEvent=
片島観測所跡:〒859-3617 長崎県東彼杵郡川棚町三越郷144
https://www.nagasaki-tabinet.com/guide/465
佐世保には戦前まで大規模な軍港・造船所があり、外国からの侵略を防ぐため、佐世保港を取り巻くように多くの観測所・砲台が設置されました。
これらが作られた明治・大正期には飛行機が発展しておらず航空機での攻撃ではなく戦艦での侵攻が想定されていたため、全国の海岸にはこのような防護施設が多く残されています。いまは観光地の東京のお台場も江戸時代の海岸防護施設だったのは有名な話かもしれないですね。
戦争当時使われた施設がそのまま残されているのが歴史の重みを感じられ、とても好きなスポットです。
ここに何があったのか、兵隊がどのように行き来していたかを考えながら散策すると当時の情景が浮かびあがりワクワクできます。
戦争という負の遺産ではありますが、太平洋戦争時には艦隊戦から航空戦に移り変わったこともあり、ここが実際に稼働することはありませんでした。
月日が流れ、コンクリートやレンガは朽ちている部分も多く、近い将来に立ち入り禁止や崩壊する可能性もあると思っているので、訪れるのであれば早いうちに行くべきだと思います。
大規模で荘厳ながらも、80年の静寂が支配している神秘的な場所でした。
四海樓
〒850-0921 長崎県長崎市松が枝町4-5
https://shikairou.com/
グラバー園・大浦天主堂の麓にある長崎ちゃんぽん発祥のお店です。
いつも並んでおり入れなかったのですが、4回目の長崎旅行にて閉店間際に行って見たところ待ち無しで入店できました!
長崎ちゃんぽんは明治32年に四海摟を開業した中国人が、福建料理の「湯肉絲麺」をアレンジして「支那うどん」を開発したことに由来するそうです。
ここのちゃんぽんはコッテリしており、長崎の他のちゃんぽん屋さんや〇ンガーハットとは全く違う味わいでした。かなり濃厚ながらもくどさはなく、並んででも食べる価値は大いにあるなぁ~~と思いました!
長崎は鎖国時にも外国との窓口になっていたこともあり、カステラ・卓袱料理・ハトシなど外国っぽい料理が多いです。なぜ海外っぽい料理が多いのかな?と考えたときに出島があり、海外との窓口だったからだ!という歴史的な学びも料理を美味しくしてくれると思います。
個人的には茶碗蒸しの元祖と言われている「元祖茶碗蒸し吉宗」もかなりオススメです!
まとめ
さて、長崎県のオススメスポットは以上になります。
戦国時代のキリスト教の普及、江戸時代の出島での異文化交流、明治時代の国策による佐世保・長崎の発展、昭和時代の石炭産業と、時代を追うごとに違う一面を見せてくれる県となっています。
一回の訪問では満足できず、行く度に新しい一面・良さを見せてくれる素敵な場所です。
山がちな地形のため、山肌に家が立ち並び階段が続く光景は長崎ならではです。平地に比べ暮らしにくいような気もしますが、その土地に合わせ「進化」を遂げた交通システム・移動への考え方の違いがあるのかと思いました。
平戸・対馬・五島などには行ったことがないので、いつか行きたいです。
オススメの場所があればぜひ教えてください!
それでは、よい旅行を。