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問題ってなんだ?

『何か問題ある?』
仕事上、よくする質問ですし、される質問ですが【問題】ってなんですか?

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「何言ってんだ?そんなのも分からないのか?」と言いたくもなりますが、実際、何が問題が分からずに悶々と悩んでいる人は多くいます。

『何が問題かすら分からないことが問題』という状態に陥ると、一人ではなかなか解決できないと思います。
そして、そんな問題を解決しようと手助けをすると、だいたい質問攻めになってしまい、相手を追い詰めることになります。

これでは本末転倒、なんの解決にもなりません。
そもそも、何が問題かに気づけていないのであれば、同じことを繰り返してしまいます。

では、『問題』とはなんでしょうか?

“Houston, We Have a Problem”

私の大好きな映画『アポロ13』で月司令船パイロットのジャック・スワイガートが、酸素タンクの一つが爆発するというトラブルに見舞われた際に言ったフレーズです。
(余談ですが、実際は、"Okay, Houston, we've had a problem here"と言った後に、ヒューストンに送信を繰り返すよう言われ、"Uh, Houston, we've had a problem." を答えたそうです。)

この時、“Trouble”ではなく、“Problem”と言っています。

私は英語が得手ではないので、最初、『”Trouble”ってネイティブが発音すると違うんだぁ〜』なんて思っていましたが、“Trouble”と”Problem”は明確に違います。
もう一つ、“Issue”も問題と訳されますので、3つまとめますと

 “trouble”:偶然起こった問題、困った点、具合の悪い点
 “problem”:解決されるべき問題、悩みの種
 “issue” :難しい決断が求められるような問題、争点

とでもなるでしょうか。

アポロ13号で起こった問題は、『解決しなければならない問題』なので、“Problem”になるのです。

では、これらの『問題』は何に対しての問題なのでしょうか?

冒頭にあげた『何か問題ある?』との質問を受けたとします。
その際の『問題』ですが、私が思うにこの『問題』は、【理想と現実とのギャップ】と思っています。

「こうであって欲しい」という願望や希望、「こうでなければならない」という予定といった【理想】と、今現在の【現実】に差がある時、それが『問題』なのです。

アポロ13号の場合、月に向けて飛行しているので、警告ランプが点灯することもなければ、船体が大きく揺れることもありません。
穏やかに飛行するという【理想】に対し、警告ランプの点灯&激しい揺れという【現実】との間にギャップがあるので、『問題』なのです。

その『問題』が発生した原因によって“trouble”なのか、“problem”なのか、“issue”なのかが使い分けられていると思っています。

「そんなの当たり前じゃないか!」と思う方もいると思いますが、『何が問題なのか分からない』という状態に陥ってしまう人もいるのです。
もちろん、私自身がそうなることもあります。

そんな時、『今、どうなっていなければならないのか?』という【理想】と、『今、どういう状況なのか?」という【現実】を確認してみると、『問題』に気づくのではないでしょうか?


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さんたさん@北の大地の天文指導員
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