見出し画像

#7 副業翻訳者の確定申告①

初めての方はこちらの第一話もご覧ください!


個人事業主や副業をしている人たちにとって2月~3月は確定申告でちょっと憂鬱になりますね。。
最近は副業や投資なんかで、サラリーマンでも確定申告をする人も増えてきました。僕は副業を始めるまではまったく確定申告をしたことがなかったので、最初は何もわからずめちゃくちゃ苦労しました。

ですが、副業をやる以上、確定申告は避けて通れない道です(いや物理的に避けることはできますけど、その代償としてさまざまなものを失いますので絶対に避けないでください笑)。正直なんの知識もないと、副業でお金を稼ぎ始めるよりも確定申告をマスターするほうが最初は苦労するかもしれません。

今回は簡単に副業翻訳者の確定申告の方法や注意点などを解説していきます。「確定申告について知識がまったくない!』という人は、まずこの記事を読む前にネットの情報を調べたり、書籍を読んで、なんとなくでもいいので確定申告の概要を理解しておくことをおすすめします(さすがにそこまで全部はここで解説できません…)。ここでは副業翻訳者としての注意点などを中心に書いていきたいと思います。

青色申告と白色申告

まず、確定申告の種類についてですが、青色申告と白色申告があります。違いについてざっくり説明すると、青色申告のほうが複式簿記と言ってやや複雑な記帳が必要ですが、その代わり特別な控除が受けられるなど、税務上のメリットがあります。白色は単式簿記といってそれよりはシンプルな形での記帳になります。
この時点でもう何言ってるかわからないという人もいるかも知れませんが、とっても大事なこととして、「サラリーマンとして本業がある人が副業で確定申告をする場合、青色申告にはリスクとデメリットが有る」ということがあります。
どういうことかというと、青色申告は、収入を「事業所得」として申告するものです。ですが、「副業は原則、事業所得になり得ない」というのが国の見解です。
先日少し話題になりましたが、2022年に国税庁が所得税法の改正案として「年収300万円以下の副業は原則として雑所得とする」という内容のものを提出しました。これ自体は大きな批判を受けて軌道修正され、「帳簿があれば基本的に事業収入」という風に変更されましたが、あまりにも少ない収入や、赤字を本業と通算して節税するような副業は「事業ではない」というのが言い分です。
参考までに、社会通念上の事業とは以下のように定義されています。

営利性、有償性があるか
自己の危険と計算で営んでいるか(企画遂行性)
継続・反復して営んでいるか
取引に費やした精神的・肉体的労力の程度がどれくらいか
人的・物的設備があるか
取引の目的
職歴・社会的地位・生活状況

https://kaikeizine.jp/article/33190/

赤字が出ているものや、少ししか利益のない副業を事業として認めてしまうことで、不当に節税をしようとする人を見逃してしまうのを防ぎたいのではないかと思います。
現在の法律上、税務署に開業届を出して事業と認められさえすれば青色申告は可能ですが、小遣い稼ぎ程度の副業で青色申告をしていると今後国税庁に睨まれる可能性はあります。
なので、よほどの規模で、何なら本業の収入を上回る勢いで副業が事業として成立しているのであれば青色申告を検討してもいいと思いますが、副業翻訳でそこまで行くケースはあまりないです。収入も月ごとにかなりばらつきが出るので、無難に雑所得として白色申告したほうがよいと個人的には思います。

副業としての収入が年間20万円を超えたら、確定申告は必須

サラリーマンであれば、税金に関する事務処理は会社がやってくれますが、フリーランスの場合はそうはいきません。自分がいくら稼いで、税金をいくら収めなければいけないのかをしっかりと把握し、必要であれば税金を納める必要があります。
これを怠るととても大変なことになるので注意してください。
ただし、売上から経費を引いた金額が年間で20万円を下回る場合は申告は不要になります。特に何かアクションが必要になるわけではありませんが、いずれにしても収入と経費の記録、すなわち帳簿はつけておいたほうが良いです。白色申告であればそれほど大変ではありません。

会計ソフトを活用する

確定申告って言われても何がなんやら、という人はたくさんいると思いますが、安心してください。僕もそうでした。
簿記の知識があればExcelなどで帳簿を作成し自力で確定申告書類を作成することができると思いますが、そうでない人でも会計ソフトを使えばそれほど苦労せずに確定申告を行うことができます。
有名な会計ソフトは、やよい、freee、マネーフォワードの3つです。このいずれかを使っている人がほとんどかもしれません。
さらにやよいは白色申告であれば無料で利用可能です。
年会費を払えばサポートを受けられますし、いろいろな疑問も解決できるので、個人的にはお金を払って利用するのが良いと思います。年会費も経費にできますしね。

税理士にお願いするのも選択肢

会計ソフトでもまったくできる気がしない。。という人は、税理士を探してアドバイスを受ける、または確定申告そのものを依頼してしまうというのも選択肢です。自力でやるよりはお金がかかりますが、その道のプロなので安心して任せられます。
実は僕も副業を初めて最初の年は税理士の方に相談して確定申告まで全部やってもらいました。白色申告だったのでそれほど必要な情報も多くなく、スムーズに申告を終えられました。
ちなみにその時支払った報酬は約3万円です。安いと思うか、高いと思うかは人それぞれですが、僕はお願いしてよかったと思います。何も知らない僕に丁寧に色々と説明してくれて勉強になりましたし、翌年の経費にも入れることができるので、コストとしては実際はもう少し安く済んでますね。青色申告をする場合はもっとかかると思います。また税理士さんによっても、お願いする内容によっても金額は変わってくるので、その辺りは自分で調べてみてください。

副業翻訳者が確定申告をする際の注意事項

副業でフリーランスをしている人の多くは会社員が本業だと思うのですが、特にそういった人たちは普段税務上の処理は会社がやってくれているので、確定申告に対する意識が希薄になりがちです。僕も正直年末調整の提出すら一体何が行われているのかほとんど理解していませんでしたし、たったあれだけのことなのに毎年憂鬱になっていたというぐらい、税金に対してよく分かっていなかったです。

注意事項としてまず最初に絶対伝えておかなくてはならないこととして、無申告は絶対に駄目です!
そんなの当たり前じゃんと思う人がほとんどだと思います(そうであって欲しい…)のですが、意外と多いんです、副業をしているにも関わらず「確定申告って何?」レベルの人が。
とにかく、副業の所得が20万円を超えている場合、無申告でいるといずれ高確率でバレます。その場合重いペナルティを課せられるだけでなく、税金を納めなければならないことを知っていたにも関わらず確定申告していなかった等、悪質なケースの場合は「脱税」とみなされ、刑事罰に問われる可能性もあります。

もう一つの注意事項としては、確定申告は申告を行える時期が決まっているということです。年によって若干違いますが(コロナの影響で延長されたりしたこともあります)、基本的に2月から3月の間に期限が設定されます。本業が忙しすぎてうっかり申告を忘れてしまったりすることのないよう、しっかりと準備をしておきましょう。

今回は簡単にですが、確定申告の概要について書きましたが、今後も細かい部分については定期的に記事を上げていきたいと思います。
読んでいただきありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?