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【ドイツあれこれ】個性豊かな裏通りの持続可能性

[初出:2006年8月]

ケルンでの買物が好きだ。何が好きかというと、裏通りの混沌。シックなブティックの隣に、軍手の並ぶ日曜大工用品店があったりする。その他にも、フェルト専門店、カーニバル衣装店、手品用品店など、ユニークな店がみつかる。

なかには、これで本当に儲かるのかと首を傾げたくなるようなところもある。たいていは、定年をとうに過ぎた老人達がやっている。都心の一等地ならば、店を売り飛ばした方がよっぽど儲けがある。しかし、彼らにとってはかけがえのない家業だから、体の続くかぎり看板を守る。店を手伝う息子の姿がないところからすると、彼らがこの世を去れば、店も消える運命にあるのだろう。

欧州はどの都市も、目抜き通りは大手資本のデパートやアパレルチェーンで画一化が進む。願わくは、ケルンも雑然とした横丁を失わないで欲しい。

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