【ドイツ、ときどき隣国】スウェーデン映画に抱く勝手な親近感
[初出:2007年8月]
先頃、スウェーデン映画界の巨匠、イングマール・ベルイマン監督の訃報が伝えられたが、同国の映画は今も健在だ。特にここ数年、ドイツでも数多くの作品が紹介された。「Så som i himmelen(邦題:歓びを歌にのせて)」は昨年の大きな収穫だったし、今年頭に観た「Populärmusik från Vittul」も底抜けにおもしろかった。
ドイツでスウェーデン映画を観て感じるのは、両国の文化的な親近性だ。描かれる生活感覚は、南欧よりもずっと身近に感じられる。
ちょっと前の映画だが、「Tillsamans(邦題:エヴァとステファンとすてきな家族)」という70年代のコミューンを描いた作品がある。そこで皮肉られる偏狭な中産階級の隣人夫婦が今のドイツにもよくいるタイプで、思わず笑ってしまった。
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