【ドイツあれこれ】人のは忘れちゃいけないが、自分のは忘れたい
[初出:2006年5月]
しまった、また忘れた - 親しい友人の誕生日なのに電話の一つも入れなかった。ドイツでは大人でも誕生日を大切にする。子供の祝い事くらいの認識しかない私は、どうも人の誕生日を覚えようという意欲に欠ける。おまけにカトリックのバイエルン地方には、洗礼名の日(自分の名前が由来する聖人の日)を祝う習慣もあるから、ややこしい。周りを見ると、誕生日を記入したカレンダーを台所に貼ったり、市販の誕生日管理ソフトを使ったりと、皆、それなりに工夫しているようだ。
面倒くさいので、自分の誕生日はいつも家を空けることにしている。大変なのは、小さな子供をもつ親である。最近のお誕生会は、何かテーマを決めて、仮装やゲームなどの趣向を凝らす。聞くに、お誕生会ストレス症候群なるものも存在するらしい。たかが誕生日と侮るなかれ。