【ドイツで子育て】就職難の子育てママが辿り着いた職場

［初出：2006年7月］

子供が幼稚園にあがる頃になると、母親たちはそわそわし出す。外に出てまた働きたいと思うからだ。幼稚園は昼までのところが多いからパートを捜すのだが、これが難しい。友人によれば、広告で見つかるのは、掃除婦、高齢者の介護、コールセンターの仕事くらいだという。

友人はそのうち時給の一番よいコールセンターに応募した。電話による無差別的なセールスがその内容。午前中だけで何百件も掛ける。そのうえ、トイレで席を外す時間まで管理される。

そんなキツイ仕事をするのは働き口の少ない母親だけかと思うが、そうでないらしい。職安から強制的に回されてくる失業者も同僚に多いという。失業保険制度の改正で、紹介される職を拒むと手当を打ち切られる。コールドコールなんて誰にでもできるものではないのに。せちがらい世の中になったものである。