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【ドイツあれこれ】アナログなテーマパークに受けた

[初出:2007年3月]

メルヒェンヴァルト(童話の森)という遊楽施設をご存知だろうか。ドイツで主に60~70年代に設立された、テーマパークの先駆け的存在である。古いのになると1910年開園というのまである。週末にその一つを訪れた。

森のなかに様々な童話のシーンが人形で再現されている。ボタンを押せば朗読テープが流れる。日本人にはマイナーなメルヒェンもあり、つい熱心に聴いてしまった。有名な話でも細部が微妙に記憶と異なり、いかに自分がディズニーの翻案に慣らされていたかに気づく。

人形はほとんど機械仕掛け。派手な効果音やハイビジョン映像はない。デジタル時代にあって、そのローテクさが逆に好感を呼ぶ。

帰る前に、おもちゃを買わされた。ロバの像が吐き出す金貨には、W-Germany(西ドイツ製)と刻印されている。こちらも時代物である。

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