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【ドイツで子育て】離乳食から始まる文化刷り込み

[初出:2005年6月]

日本とドイツの育児書は、時に書いてあることが食い違うので戸惑う。特に、文化の差を感じるのは離乳食である。米粥でスタートする日本に対して、ドイツはジャガ芋粥がメニューの基本である。また、最近増えているアレルギー疾患を意識してか、こちらの本は食品の成分を論じた機能一点張りのものが多い。それによると、日本で重用する豆腐も、アレルゲン(アレルギー誘発物質)となる大豆を含んだ要注意素材である。

それに対して、日本の本は概していかに楽しく食事をするかに重きが置かれているように思う。だから、献立風のレシピで一杯である。こんなに手間の掛かったものを毎日作っていられるか、というのがワーキングマザーの正直な感想である。もっとも、ドイツでも瓶詰めのベビーフードだけで済ませる母親が多い昨今、手作りするだけでもましか。

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