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ワーテルローとニューオーリンズ|第5章 イギリスに対するアメリカ人の憎しみ|アメリカでの40年間(1821-1861)

Forty Years of American Life 1821-1861
Thomas Low Nichols


ワーテルローとニューオーリンズ

私が生まれた年(1815年)は、ワーテルローの戦いの年であり、またニューオリンズの戦いの年でもありました。ジャクソン将軍が数千人のテネシー州のライフル兵とケンタッキー州の狩猟家を率いて、ナポレオンの征服者たち(イギリス軍)を打ち負かしました。それ以来、私たちアメリカ人はいつもこの2つの戦いのうち、ニューオリンズの戦いを最も輝かしい戦いだと考えてきました。1815年1月8日にナポレオンに敗れた同じ軍隊が、ヨーロッパに戻り、ウェリントンのもとでワーテルローで戦いましたが、結果は違っていました。

「ジャクソン老人はよく目を光らせていて、些細なことでは怖がらない。ケンタッキーのライフルで自分たちが何を狙っているのか、よくよく知っていたから。」 「ケンタッキーよ! ケンタッキーの狩人たちよ!」

アメリカ人なら誰でもニューオリンズを誇りに思うでしょう。ただ、前年の秋にゲント条約によって和平が成立した後に、このような戦いが行われたのは残念なことです。蒸気船なら無駄な流血を避けられただろうし、ジャクソン将軍が大統領になることもなかったかもしれません。イングランドは、この撃退をほとんど気にしていませんでした。この戦いで何か悔しい思いをしたとすれば、それはワーテルローの栄光の中に紛れてしまったのです。アメリカは、これを最も偉大で決定的な勝利の1つとして祝いました。

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