英語学習とエビングハウスの忘却曲線

英語学習を繰り返しやらなければならない(=さぼってはいけない)、という主張の根拠として、「エビングハウスの忘却曲線」が取り上げられることがあります。詳細は割愛しますが、人は何かを忘れるのがふつうで、繰り返し刺激をいれることでその忘れる現象を遅滞させることができるという話です。

その通りだな、と思うところもあるのですが、同時になにか引っかかる点もあります。僕は、エビングハウスの忘却曲線を学習でそこまで意識しなくてもよいと思っているので、今回はこの話をします。

エビングハウスの忘却曲線を意識していますか

現代人は 24 時間スマホを肌身離さず持ち歩き、ネットで情報収集をしていますよね。その際に、スマホで閲覧した情報を忘れないようにするために、エビングハウスの忘却曲線がどうのこうのと言いながら、いま見たネットの情報を後で再度見直そう!と意気込むでしょうか。

たぶん、そんなことはしません。そして、その時見た情報をどんどん忘れてしまうかというとそうでもなく、ちゃんと覚えています。もちろん、完全にではありませんが、何かしらの形で印象に残り続けているはずです。似たような情報が湯水のようにこっちに流れてきて、少しずつ印象が刷り込まれるのだと思います。

似たような情報はむこうから勝手に、何度もやってくる

何が言いたいかというと、英語学習でも同じになるんじゃないかということです。つまり、エビングハウスの忘却曲線なんか意識しなくとも、定期的に似たような情報がむこうからやってくるため、忘れる忘れないはあまりケアしなくてもいいんじゃないかということです。

たとえば、よくでる単語とは、よく使用される、よく見聞きする単語です。そのためそのような単語はたいていの場合、いい感じのタイミングで向こうから何度もやってきます。運用されるなまの英語に触れていれば、「よくでる単語」に繰り返し触れることができる、と言い換えることができます。

さいごに

似たような情報は向こうから定期的にやってくる、エビングハウスの忘却曲線の話を無理に意識する必要はない、というのが、今回のメッセージです。

英語学習とは、豆粒のような independent な知識をせっせと集める作業ではなく、知識や技能のリーチを有機的に広げて、なるべく大きな領域に浸食させていく作業です。そして、有機的に相互につながったひとつの体系を学び、理解することが英語学習の楽しさです。決して、これを覚えた、覚えないというつまらない作業ではありません。

発音学習やってみませんか

英文を読むスピードが遅い、英文を読むのが負担に感じる、リスニングでどうしても神経をすり減らしてしまう、そのようなあなたの「インプット」の悩みは発音学習で解決できるかもしれません。

発音学習の目的はけっして、カッコイイ英語を話すことではありません。むしろ、ふだんアウトプットをいっさいおこなわずに黙々と頑張っている英語学習者にこそ、発音学習がオススメです。

もし、これまで発音をいっさいケアしてこなかったのであれば、大きな伸びしろに手を付ける大チャンスです。そのようなコンセプトのもとで発音講座をやっていますので、ぜひご利用ください:

ご不明点があればメールでお問い合わせください:overconfidence1117*gmail.com
*をアットマークに変えてください

関連記事:

いいなと思ったら応援しよう!