翻訳者のそっちゃそ

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翻訳者/ 発音講座やってます: https://www.souta-maruyama-trans.com/hatsuon アンケート回答で無料レッスン差し上げます: https://forms.gle/ripC8i8CdUj1fahQ9

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ブログの強みとYouTubeの強みについて

数年前(2018年くらい?)から、動画コンテンツがテキストコンテンツにとって代わる!という論調が強くなり、コンテンツクリエイターがYouTubeをはじめとしたプラットフォーム上でこぞって動画制作にとりかかるようになりました。 ただ、一見時代遅れにみえるブログには2024年現在でも十分通用する強みがあります。今回はこのあたりの話をします。 アルゴリズムは万能ではない YouTube や Netflix、Amazon プライムビデオなどで使用されるアルゴリズム(レコメンデー

    • 量に依存する学習方法は存在しない

      シャドーイングをひたすらやる、音読をひたすらやる、などの、量をこなすと成果が出るという言い方で指導をする人がいますが、これに関して僕は、「いい加減で、無責任な指導だな」と感じます。今回はこの辺の話をします。 前提:繰り返しのトレーニングには意味がある まず、英語学習で繰り返しの訓練(トレーニング)が必要であるということは間違いありません。ただこれは、「量をこなす」とは似て非なるもので、 量をこなす:ひたすら音読、ひたすらシャドーイングのような、一見トイルのようにみえる作

      • 【宣伝】ローズ三浦さんとの対談

        先日、メディカル翻訳者兼翻訳エージェントのローズ三浦さんとの対談を撮影しました。こちらでもご紹介したいと思います。 僕(そっちゃそ)とローズさんの対談をローズさんサイドでまとめていただきました。 00:10 Q. 前回インタビュー時からの変化は? 02:15 Q. タイについての雑談 07:56 Q. 30代に入ったが、これからどのようなビジネスをしていきたいか 10:03 そっちゃそ氏の発音講座受けてみた 14:13 Q. そっちゃそ氏は留学したことあるの? 15:56

        • 英語学習にたいそうな目標はいらない

          英語学習のモチベーションというと、外国人と会話するとか、ビジネスシーンでよどみなく受け答えするとか、なんだかたいそうな目標が並ぶことが多いです。ただ僕は、そのようなビッグな目標を持ってもほとんどの場合で意味がないんじゃないか、そもそも目標などいらないのではないかと思います。今回はこの辺の話をします。 ビッグな目標は現実的ではない まず思うのですが、「外国人とペラペラ会話する」という目標を立てて、そのビジョンを実現した人は何パーセントくらいいるのでしょうか。たぶん、1%もい

        ブログの強みとYouTubeの強みについて

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        記事

          語学学習は年を取ってからのほうが有利

          「臨界期説」にみられるように、英語学習は幼児期などの早期に進めた方が有利であるという言説があります。これについては僕も詳しくないので断定的なことはいえません。 ただその一方で、大人、具体的には40代、50代くらいのレンジの「頭を使うことにちょっと衰えを感じる」世代の人のほうが学習を優位に進められるという点もあります。今回はこの辺の話をします。 理屈で理解できるのはミドル世代の強み 論理的思考が未発達の子どもに理屈で何かを覚えさせることはできません。子どもが知識を覚えるの

          語学学習は年を取ってからのほうが有利

          ネイティブ信仰と発音学習について

          僕は、ネイティブ信仰は意味ない、マイナスであるという意見をもっていますが、これは発音学習にも当てはまります。今回は、発音学習でネイティブ音源にこだわる必要はないこと、幅広い視点で発音学習を進めることが重要であることを説明します。 根深いネイティブ信仰 発音学習でもネイティブ信仰は根深いです。たぶん、フィリピンなまりのようなノンネイティブ英語を耳に入れると耳が毒されるとか、高尚で模範的なネイティブ音源にこだわり、ノンネイティブスピーカーの音を聞かないようにする、という考え、

          ネイティブ信仰と発音学習について

          英語学習は偏ったほうが良いし面白い

          四技能をまんべんなく鍛えるとか、インプットとアウトプットの比率を重視とか、文法、語彙、発音をもれなくこなすなど、学習のバランスを重視する人はいます。 ただ、僕はバランス派の学習法については懐疑的で、特定の領域に極端に偏った方が、結果的に成果が出ると考えています。今回はこのあたりの話をします。 偏って問題になることはない まず、偏って問題になることはありません。狭い領域を深堀することは健全でよいことであり、周辺の知識もメニスカスのように拾うことになるため、まさに「一芸は多

          英語学習は偏ったほうが良いし面白い

          意見と感想の違い

          僕は、ネットで価値あるコンテンツをつくるためには、役立つ意見を置くことが大事だと考えていますが、そのためには、意見と感想の違いをクリアにして、感想を置かないようにする必要があります。今回はこの話をします。 意見とは何か、感想とは何か 意見と感想は似て非なるものです。デジタル大辞泉の定義によれば: です。大きな違いは、問題(論点)があるかの違いで、論点があれば意見、なければ感想です。また、意見⊂感想と言っても良いと思います。 そして、論理的かどうかは関係ありません。問題

          意見と感想の違い

          僕がコンテンツを作るときに意識していること

          この記事では、僕がコンテンツ(YouTube動画、note記事など)を作成するときに意識していることをまとめています。マニュアル化して、自分自身で役立てるという意図もあります。 以下で示す内容はすべて、「情報を誤差なく伝える」という大目的を達成するための手段です。 程度の甚だしさを表す修飾語をなるべく使わない 「すごく大事」、「とても重要」など、程度の甚だしさを表す修飾語をなるべく使用しないようにしています。「すごく」や「とても」が具体的にどの程度なのかは聞き手の感覚で

          僕がコンテンツを作るときに意識していること

          無料で英語学習は可能だが手間はかかる

          英語学習は無料でできます。僕も無料のリソースを使っていますし、効果があったと感じています。 ただ、何を参考にして、何を回避するかなどに関して工夫する必要があります。無料のリソースで学習をすすめて成果を出すにはこれが必須であり、今回の記事ではこの話題について話をします。 ネットは玉石混交 インターネットは玉石混交です。よい素材も転がっているのですが、それをよりわけてキャッチする必要があります。 そして、注意すべき点として、目立って表に出てくるコンテンツ、たとえば、再生数

          無料で英語学習は可能だが手間はかかる

          気が付いたら英語ができるようになっていた、というのはあると思う

          世の中には、多大な時間、資金、労力をかけて英語学習に取り組んでいる人がいます。そして、その中の多くの人が、途中で学習を投げ出したり挫折したりしています。 その一方で、何もしてなさそうな人が、多言語に堪能だったり知識豊富だったりすることがあります。今回は、「気が付いたらその言葉をつかえるようになっていた」というのは、割とあるんじゃないかという話をします。 頭の良しあしは関係ない 言語を簡単に習得してしまう人は頭がいい、センスがある、と考える人もいるかもしれませんが、僕はそ

          気が付いたら英語ができるようになっていた、というのはあると思う

          翻訳会社は中抜き業者ではない

          翻訳業界では、手を動かして翻訳に取り掛かる人のほとんどがフリーランスであり、翻訳者のほとんどが翻訳会社の外の人です。そのため、翻訳会社と翻訳者の間の利害関係の一致がうまくいかない場合もあり、両者で足並みがそろわないことがあります。 そして、翻訳会社のことを「中抜き業者」ととらえる翻訳者もたぶん一定数いて、これが軋轢の原因になることもありえます。ただ、僕は翻訳会社が中抜き業者であるとは思わず、翻訳会社は「営業機能の代行業者」であると考えています。今回はこの点について説明します

          翻訳会社は中抜き業者ではない

          ○○か月で完成!系の英語学習サービスの怪しいポイント

          誰でも短期間で英語を身につけられることをうたうサービスは数多くあり、学習者目線からするとそのようなサービスは魅力的です。ただ、実際にうたわれる成果を出すことは不可能に近く、フロントエンドのメッセージと実態には乖離があります。 このような○○か月で完成!系のサービスは詐欺か詐欺まがいのサービスであることがほとんどです。この記事では、なぜ○○か月で完成!系が怪しいと言い切れるのかを説明しています。 短期間で成果を出すことはできるが、保証できない 僕は、数か月単位で成果を出す

          ○○か月で完成!系の英語学習サービスの怪しいポイント

          英語学習者の答え合わせ症候群について

          英語学習者で、以下のような心理を経験したことがある人は多いはずです: 自分の喋った英語が文法的に正しいか確認したい 発音が合ってるか確認したい この表現は合ってるか確認したい このような心理を僕は「答え合わせ症候群」と読んでいますが、答え合わせ症候群は学習の足枷になるため、取り除いた方がよいです。今回は、答え合わせ症候群の詳細と、解決策を説明します。 答え合わせ症候群の詳細 答え合わせ症候群になると、明らかに合ってる表現(Good morning など)しか使えなくな

          英語学習者の答え合わせ症候群について

          定型フレーズをたくさん覚える英語学習はおすすめできない

          役に立つ英語フレーズを覚えて、覚えた引き出しの中から瞬間的に取り出して使う、というアプローチは悪手です。今回は、フレーズ暗記による英会話攻略は悪手であること、英会話で表現の幅を広げるには、イメージを説明する手法を採用すべきである、という点を説明します。 自分の言葉として手に入れる 単語にせよ、句動詞にせよ、英文にせよ、口から自ずと出てくる状態になって初めて、習得した、といえます。英語とその和訳を覚えた段階は入口であり、その先にある、意味をイメージしたらその言葉が口から出て

          定型フレーズをたくさん覚える英語学習はおすすめできない

          日本語訛りの特徴について

          この記事は、「そっちゃそ発音講座」の受講者向けに公開しているものです。特に非公開にする理由もないので、広く役立ててもらう目的で公開しています。発音講座について気になる人は以下からチェックしてください。 英語の発音学習の取り組みを行う際、母語である日本語の特徴を理解し、その特徴が可能な限り混入しないように努力する必要があります。この記事では、英語発音の習得の際に抑えておくべき、日本語訛りの特徴を網羅的にまとめています。 よけいな母音の挿入 英語から輸入されたカタカナの言葉

          日本語訛りの特徴について