英語学習者の答え合わせ症候群について
英語学習者で、以下のような心理を経験したことがある人は多いはずです:
自分の喋った英語が文法的に正しいか確認したい
発音が合ってるか確認したい
この表現は合ってるか確認したい
このような心理を僕は「答え合わせ症候群」と読んでいますが、答え合わせ症候群は学習の足枷になるため、取り除いた方がよいです。今回は、答え合わせ症候群の詳細と、解決策を説明します。
答え合わせ症候群の詳細
答え合わせ症候群になると、明らかに合ってる表現(Good morning など)しか使えなくなり、また、不安が先行してどもるようになります。さらに、伝わっている伝わっていないの不安が常に先行するので、相手の顔色から反応を過剰にうかがってしまうようになります。これでは気楽に話すことはできず、また、話している相手を不安にさせることになるでしょう。
また、答え合わせ症候群を加速させる要素に、「教科書にはない、ネイティブが本当に使うネイティブ英語!」のような、自分の英語が不自然、ダサい、おかしいかもしれないという不安感を助長するネット上のコンテンツがあります。僕は常々、ネイティブ信仰は意味ない、むしろ害悪であるという意見を述べていますが、「ネイティブ表現」なるものを紹介するコンテンツを見て、答え合わせ症候群を加速させてしまうのはよろしくないと思います。
配置さえ守ればある程度自由
英語は助詞のない配置の言語であり、相対的な位置関係が意味を作るうえで重要になります。この配置が意味を作る原理的なメカニズムを感覚として習得し、イメージが湧いたらおのずとそのように並べたくなる、という水準になるまで繰り返しの訓練を積めば、答え合わせ症候群を除去できます。
たしかにそれでも、世間一般でいうところの文法上のミス(動詞の活用、三単現のsなど)は発生します。ただ、それは伝わる伝わらないを左右するものではなく、「今後少しづつ改善していこう」くらいの姿勢で問題ないです。
さいごに
学習過程には優先順位があり、原理的な話(英語話者の感覚)を後追い的にこちらで再現することにまず取り組む必要があります。なぜそのような順番で言うのか、言いたくなるのかという感覚を運用される英語を観察して養い、自分のものにすれば、答え合わせ症候群も軽減されるはずです。
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