瞬間英作文は必要ない
瞬間英作文、つまり、日本語を見て、瞬時にそれを英語に変換してアウトプットするトレーニングを行う必要はありません。この記事では、瞬間英作文がまったくいらないこと、および、イメージを説明するという、瞬間英作文よりもラクな手法をふだんの英会話で採用すべきであることを説明します。
瞬間英作文なんか普段しない
ひとつ質問なのですが、「英語を見て、その英語を瞬時に日本語に変換して日本語の会話をする」という手法でふだん日本語の会話をしていますか。そんなめんどくさい手法で会話をする人はゼロだと思いますが、まさにこれが、瞬間英作文なんてものはまったくいらない理由になります。
日本語→英語の瞬間的な変換を日常的に行う必要がある人は、通訳者だけです。そのような特殊技能を求められる状況でなければ、そもそも瞬間英作文をする機会などないのですから、トレーニングする必要性もありません。やらないことをトレーニングしても意味ないということです。
※ちなみに、シャドーイングをしなくていい理由も同じで、聞いた音を追いかけて口から再生する、という作業をふだんしないのだから、シャドーイングなんかいらん、という説明になります。シャドーイングをしなくていい理由の詳細な説明については、以下の記事をご覧ください:
イメージ→音
瞬間英作文ではなく、イメージを音にして説明するふつうの手法を用いるべきです。これは、実際に眼に見える眼前のシーン、脳内にヴィヴィッドに浮かび上がるイメージなど、「映像」を素直に説明する、という意味であり、日本語はまったく介在しません。
聞き手側の観点から見た場合、このイメージは段階的に想起されるものであり、最初にシルエットがみえて、だんだんディテールがクリアになってくる、という特徴があります。そして、イメージを説明する際には:
イメージを固める(イメージが固まっていなければなに語だろうが説明できない)。眼前の風景を淡々と説明する場合は、それを素直に説明する
まずイメージの大枠を説明する。具体的には、場所、状況を説明する
登場人物や動きを説明する
という流れになることが多いです。たとえば、以下の「映像」を説明する場合は:
I am in the park, lying down on the ground and seeing that two kids are playing along the pavement.
公園にいます。寝そべっていて、2人の子どもが歩道沿いで遊んでいます。
という説明を、よけいな仲介を介さずにダイレクトに音にして行います。ここで、
I am in the park / lying down / on the ground / and seeing that / two kids / are playing / along the pavement.
のように小間切れのチャンクにわけるとわかりますが、イメージを大枠、登場人物、動き、という順番で順々に説明していることがわかります。
音からイメージを想起する操作の詳細な説明については、「リスニングにおける音の理解と意味の理解」の記事をご覧ください。
さいごに
瞬間英作文には、日本語を噛ませるというまったく必要のないプロセスがあります。イメージ→音、というプロセスのほうがあきらかにシンプルであり、ラクなのですから、瞬間英作文ではなくそちらを採用すべきです。
発音学習やってみませんか
英文を読むスピードが遅い、英文を読むのが負担に感じる、リスニングでどうしても神経をすり減らしてしまう、そのようなあなたの「インプット」の悩みは発音学習で解決できるかもしれません。
発音学習の目的はけっして、カッコイイ英語を話すことではありません。むしろ、ふだんアウトプットをいっさいおこなわずに黙々と頑張っている英語学習者にこそ、発音学習がオススメです。
もし、これまで発音をいっさいケアしてこなかったのであれば、大きな伸びしろに手を付ける大チャンスです。そのようなコンセプトのもとで発音講座をやっていますので、ぜひご利用ください:
ご不明点があればメールでお問い合わせください:overconfidence1117*gmail.com
*をアットマークに変えてください