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ジーン・ウェブスター「あしながおじさん」ペンギンブックスp.128~129

10月6日

あしながおじさま

 はい、絶対に伺います――来週の水曜、午後4時半ですね。もちろん道はわかります。ニューヨークには3回行ったことがありますし、私だって子どもじゃないんですから。おじさまに会いに行くなんて信じられない――あんまり長い間、おじさまは私の頭の中だけの存在だったんですもん。おじさまが、実在の、血肉を備えた人間だってことがなんだか嘘みたいです。
 おじさまはとんでもなく優しい方ですね、体調がよろしくないのに、わざわざ私なんかのために時間をとってくださって。体にお気をつけて、風邪をひかないようにしてくださいね。秋雨で、じめじめしてますから。

愛をこめて

ジュディより

追伸 いま、恐ろしいことが頭に浮かんだんですけど。おじさまの家に執事はいますか? 執事って苦手なんです、もし執事の人が玄関を開けてくれたりしたら、私、玄関の階段の上で気絶しちゃうかも。彼にはなんて言ったらいいんですか? おじさま、お名前を教えてくれないんですもん。スミス様に会いたいですって言えばいいでしょうか?

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