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ジーン・ウェブスター「Dear Enemy」ペンギンブックスp.318

ジョン・グリア孤児院にて
12月29日
ジュディへ

 サディ・ケイトが、1週間もかけてあなたへのクリスマスのお手紙を書いてたから、私のほうから言うことはもう何も残ってません。ああ、本当に楽しかった! プレゼントやゲームやごちそうに加えて、干し草用の馬車で出かけたり、スケート大会をしたり、糖蜜キャンディづくりだってしたわ。子どもたちはさんざん甘やかされちゃって、また普通の子どもに落ち着くことができるのか疑問です。
 6個もプレゼント、どうもありがとう。ぜんぶ気に入ったけど、とくにジュディ2世ちゃんの写真が私のお気に入り。歯がはえたから、笑った顔が余計に可愛くなったわよね。
 これきっと喜んでもらえるわ、ハッティ・ヒーフィーを、牧師さんのお宅へ養子に出すことができました。それがまた素敵なご家庭でね。聖餐杯の一件を話しても、まばたき一つしないくらいに動じないの。ハッティを、自分たちに届いたクリスマスプレゼントだって。あの子は本当にうれしそうに、新しいお父さんの手にしっかりつかまって出ていきました。
 これ以上は書くのをやめておくわね。だって、50人の子どもたちがお礼の手紙を書こうとしてるんだもの。かわいそうなジュディおばさん、今週の郵便船が入港したあかつきには、きっと手紙の山に埋もれちゃうわ。
 ペンデルトンご一家へ愛をこめて。

S.McB.

追伸
 シンガポールがトーゴ―によろしくって。あと、耳に噛みついてごめんなさいって。

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