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前十字靭帯のアスレティックリハビリテーションについて

前十字靭帯(ACL)損傷は受傷後手術対象になることがほとんどです。

術後、スポーツ復帰するとなると6ヶ月〜12カ月かかります。最近では徐々に復帰時期は長く取るようになってきました。

というのも、前十字靭帯の再腱方法にもよりますが、(STG法かBTB法)再腱した靭帯の強度が細胞レベルで完全に硬くなるのには2年ほどかかるからです。

競技者にとっては、1日でも早く競技復帰したいところ。理学療法士や現場のトレーナーも同意見なのですが、執刀するドクターや初期のリハビリによっては、その後のリハビリがうまくいかないこともあります。

先ず重要なのは、正しい角度で強度で前十字靭帯が再腱されたのかどうか。

ここに関しては、正直ドクターにしかわかりません。その手術のオペ録など入手できれば別ですが、基本院外に出ることはありません。

次に術後1ヶ月の時点で膝伸展0度までしっかり伸びているか。

これに関しては担当PT(理学療法士)の腕にかかっているのですが、私が現場で遭遇したACL術後のプレーヤーでもしっかり伸びていないことがあります。

こうなるともう大変。

なぜなら、関節が固まってしまうからです。適切な期間に適切なリハビリを実施してないと、一生その膝は完全には伸びません。
方法がないわけではありませんが・・・時間はかかります。

術後の入院期間によっても異なりますが、早いところだと3〜5日間で退院させられるとこも。しっかりしたところだと、3〜4週間。もちろん後者の方が理想ですが、学校や職場をそんなに休めない、という理由で短い入院期間の病院を選択される方も多いようです。
病院選びもかなり重要です。一般の方がいう、いわゆる「いい病院」に惑わされてはいけません。一般の方がいう「いい病院」はコミュニケーション能力の高い医者がいると「いい病院」になってしますからです。
なかなか判断は難しいかもしれませんが、本当に技量の高いドクターに見てもらうべきだと思います。
今の時代セカンド、サードオピニオンは当たり前です。

ちなみに、シェフもイタリアン、フレンチ、中華、和食など、得意料理があるようにドクターにも得手不得手があります。
肩は得意だけど、膝は苦手。
膝は得意だけど、腰は苦手。
腰は得意だけど、肘は苦手。

一般の方がここまで判断するのはほぼ不可能だと思います。
近くにアスレティックトレーナーや客観的に病院を選んでくれる方がいれば、ぜひ一度相談してください。

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