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小学生からパーソナルトレーニング。

 宮里藍プロや石川遼プロが、高校1年生でツアー優勝した直後の数年、まさにジュニアゴルフブームと言われていた時代がありました。宮里藍選手が優勝した2003年には、ジュニア登録者数約6000人前後だったものが、女子登録者の増加につながり、2007年石川遼プロの優勝を機に男女共に加速的に増加、2012年・2013年で15000人でピークを迎えていました。以降やや下降気味ではあるものの、10000人強で推移しているようです。
野球で言えば、この数字はチーム数にも満たないレベルですが、全国大会へのスコアハードルはかなり高いものになりました。

 私が、全国高校ゴルフ選手権(緑の甲子園)に帯同したのは、2007年が最初でした。高知県だったと思いますが、多くのカメラに取り囲まれた石川遼選手がとても印象的でした。

 トレーナー帯同が普通ではない当時では、遠征先でメンテナンスをしていただく治療院を親御さんが探していたと言います。帯同トレーナーにセルフケアの広まりも少なかったので、何かあったときは非常に困っていたと言います。そういった話を伺い、帯同を「試験的」に試していた時期でした。

「試験的」にと書きましたのは、選手にストレッチやケアを施すことで、ゴルフがどう変わるのかを知りたかったからです。書籍をはじめ情報は少ない中で、メリットだけではないだろうとの推測のもとでした。
 このTESTは、選手はじめ、親御さん、コーチの同意のもと行い、試合後にその日の調子をフィードバックしてもらいました。話し合いながら徐々にベストへと精度を上げていく方法をとっていました。

 私たちのような仕事をするものは、正直申しまして...癖が強いと言いますか(笑)、長年の経験から、選手に対し主張が強い方も多いと聞きます。
ただ、あくまでも主役は選手でありますので、ゴルフコンディショニングというものが確立されていない時代に、様々な選手からの声を元に、ゴルフコンディショニングを確立する必要があったのです。

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筋力トレーニングにしても同様した。当時ウエイトトレーニングはしない方がいいという話までありましたが、その理由は明確ではありません。やっている人はやっているものの、調子を崩すとウエイトトレーニングのせいにされていたのかもしれません。体は大きくなり飛距離も伸びたが、ゴルフスイングが壊れたなど、多くの声を聞きながら試していた時期でした。

 あれから10年以上が経過し、そうした様子もかなり変化が出てきました。
ここ数年は、帯同業務はお断りしているので、現在のジュニア大会の様子は親御さん達から伺う限りですが、トレーナーが帯同してくる小学生もいると聞きます。そうした選手が結果を残していくと、やはり早期からトレーニングを開始するべきではないかという声も増えてきます。こうした現象に異論を唱える方もいます。私も小学生のうちはゴルフに偏らない運動をしておくべきと考えますが、過去の非常識が現在の常識になるようなトレーニング界の歴史を考えれば、決しておかしな話でもないかもしれません。

しかしながら、成長期の子供の指導は、将来への責任もあり容易ではありませんので、トレーナーのニーズという視点で考えても、正しい知識と生涯学びの姿勢を持った人材が携わることは言うまでもないことだと思います。


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