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ヒューマンエラー論文整理

 私の備忘録、個人的な解釈のため、取り扱いは自己責任。

 私が、いつでも読み返せるようにnoteに転機。

重森『指差呼称のエラー防止効果』

・指差の反応遅延による焦操反応防止機能
 ⇒数字比較課題

 指差が情報を受け取ってから反応を行なうまでの間にタイムラグをおくとエラーを防止できる

・呼称による記憶保持機能

 ⇒n-back課題

 n-back数が1の時は、内言リハーサルの影響で正解が多い、n—back数が3の時は、呼称により内言リハーサルを妨害し正解率が低い

・指差による注意の焦点化機能

 ⇒数字探索課題

 指差有無で結果に差なし

山中『展望記憶におけるヒューマンエラー』

展望記憶:未来の行為についての記憶

展望記憶のエラー:意図の実行がうまくいかない

エラー防止:外的記憶補助の活用が効果的

林『形式ジェスチャが記憶に与える影響』

ジェスチャの有無が記憶成績に与える影響

聴覚・視覚(ジェスチャ)情報併せた掲示の方が、記憶成績は有意に高かった。

松尾『外的手がかり利用の動機づけモデルによる事故分析』

エラーであることに気づかせる手がかり「外的手がかり」を設けること

外的手がかり:

 対象:対象の持つ情報、アフォーダンス

 表示:対象を示す情報、ラベル

 ドキュメント:指示書、マニュアル

 人間:他者による指摘

松尾『動機づけモデルによる事故分析』

誘因:

 外的手がかりエラー防止行動を引き出す

動因:

 外的てがかりを利用したい

動因を左右するのは

 ・主観的確信度
  ⇒高ければ、動因は低くなる

 ・ストレス
  ⇒時間的切迫があれば、動因は低くなる

 ・メタ認知
  ⇒リスク認知が高ければ動因は高まる

宮武『作業形態別の指差呼称のエラー防止効果』

・道路横断時の安全確認

・メーター確認

・指示書と対象物の照合確認

の3場面での指差呼称の効果確認

90%以上の効果があるが、25秒の時間増加

朝食後、朝食前のような漢字1文字の違いでは指差呼称を行なってもエラーを回避できない

森『問題解決過程における発話報告の自動分析化の研究』

自動分析化は、記載しない

発話報告:課題を遂行中に、自分の頭の中をリアルに観察しながら、それを言葉にして出す「同時発話」

課題を経た後に、それを言葉として報告する「回顧発話」

言語化された情報は、記憶システム内の「短期記憶」に相当する

高橋『指差呼称が記憶成績に及ぼす効果』

①作業指示書を見たとき②操作対象を見たとき③操作後の3種を想定したとき①については有効性が実証されていない

指差呼称を行なうことによる視覚情報の記憶成績が向上し、記憶の3段階のうち「記銘」に影響

記憶想起時に、再生課題(どのように操作するか)は、指差はエラー防止効果を持つ

再認課題(どの機器を操作するか)については、指差呼称とは違った側面からのアプローチも必要

渡辺『記憶を要する作業場面における指差呼称の効果的活用に関する認知心理学的検討』

作業場面では、意図の形成と遂行の間に時間があり、その間、意図を保持することが求められる・・・失敗は、記憶の問題

行為事象の記憶:覚えるときに行為した事象を、後にどの程度覚えているのかについて安定した知見がある

動作付き指差呼称条件・・・正の効果

指示確認時の行為遂行(事前動作)が効果を持つ

動作の優位性は、視覚的確認(操作対象をみる)によるもの=行為手順をプランニングしていた

増田『指差喚呼のエラー防止効果の検証』

エラー防止効果を持つ理由として、5つあるが検証されていない

・指差による視線停留効果
 ⇒エラー減少傾向は見られたが、アイカメラによる視線計測を行なう必要ある

・指差による反応遅延の焦操反応抑制効果
 ⇒ライムラグの影響

・喚呼の記憶強化効果
 ⇒喚呼による記憶の強化効果あり

・エラー気づき効果
 ⇒焦操反応抑制効果と似ている(タイムラグ)

・覚醒効果
 ⇒差なし。過剰な指差は疲労を誘いミスが増える

今回の研究結果は、指差呼称の実施理由として教育に使用

国澤『作業者の記憶の減衰に関する一考察』

作業者の記憶の衰退⇒エラー発生

このメカニズム解明として人間の記憶の衰退が、マルコフ過程に従うか
⇒従う傾向があるがN数が少ない

時間が分かるとすると、比較検査の検査時間の設定に役立つと思われる

篠原『指差呼称が視覚的注意の定位に及ぼす影響』

指差呼称の利点の一つである注意の焦点化

視覚的注意の定位に対してどう影響しているか

指差呼称する場合は、集中度が高く、疲労も少なく、眠気も生じにくい。

指差が、注意の定位に対して影響している

長時間作業を続けた場合の有効性は不明

塚田『プラントにおける効果的な指差呼称のあり方に関する検討(2)』

指差呼称しながら、頭の中でリハーサルしていると考えられる。

記憶の基礎研究においては、行為内容を覚える際、文章で覚えるより動作をおこなった方が記憶成績が優れる。

複数のモダリティを使用するため
動作付き指差呼称でエラーが少ない

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