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個展を開催して得た知見まとめ

昨年の5月に個展を開きました。初めての経験だったので大変だったことも色々あったので、知恵を共有することで展示をやりたいと思っている人たちの役に立てばいいなと思います。

PCやプロジェクターを使ったメディアアートと、額装なしのクレパス+水彩画を展示しました。

映像系
クレパス+水彩(展示前)

展示情報↓

それでは初の個展で得た知見をまとめていきます。


体力がいる

展示期間は1週間でした。比較的短い期間ではあったものの、搬入・設営・メンテナンス・在廊・宣伝と色々やることが多く、シンプルに体力ゲーだと感じました。

展示場所はキャンパス内にあるギャラリーで、坂を登ったところにあるので、PCやディスプレイの搬入は徒歩で頑張って往復し、ギャラリーの近くにある倉庫から重い什器を運んだり。

搬入と設営は、事前に何が必要かまとめて、あとは運んで設置するだけの状態が本当は望ましいのですが、僕はその見積もりが甘く、手伝ってもらわないと間に合いませんでした💦

知人も多くきてくれたり、作品がちゃんと動いているか定期的にチェックする必要があったため、往復しまくりでした。精神的にも高揚感と焦りの混じり合った感じで、落ち着かないがちなので、ちゃんと休む時間を設けた方が良いと思います。

実は割とアドレナリンが出るのでなんとかなります。が、限界が来る前にちゃんと睡眠と栄養を確保しておきましょう。

ギャラリーまでの道のりが地味に長い…

必要な用具は過不足なく、まとめて

設営の基本は、設営前にやれることは全て終わらせておくことです。

しかし、僕は先ほども書いたように見積もりが甘かったので現場での作業がかなり多くなってしまいました。

追加で購入が必要な用具が色々登場し、手伝ってくれた人に買いに行ってもらったりしました。

テープ系は割と無くなりやすいので多めに持って行くのが吉かなと。

在廊は適度に

適切な在廊時間が掴めないのありがちだと思います。

無難なやり方としては、事前にSNSで在廊可能な時間を周知しておいて、
その時間帯にいるようにするのがいいと思います。

個人的に感じることとして、1人でじっくり見たい派にとっては、作家が在廊していると居心地微妙になることがあるので、適度に居ないようにするのも大事だと思います。

空間が隔てられていて、展示スペースから少し離れたがあればそこにちょこんと座っているのも意外とアリな気がしています。興味を持ってくれた人は話しかけてくれたり感想言ってくれることもあるので。本でも読みながら気長に待っているといいかも。

印刷関連は早めが吉

印刷って結構焦るんですよね。他のものは直前でもヤバいなりになんとかなりますが、印刷の場合当日にゲットとはいかないので、早めにやっておきましょう。

どうしても当日印刷したい場合、普通紙だったらセブンのプリンターがコンビニの中では安定してるんじゃないかと思います。紙が真っ白で良い。フォトプリントだったらどこのコンビニも割と綺麗ですね。

あとは知人やお世話になっている人に展示の告知をしたいので、ハガキもつくりたいですよね。それはもっと早く作らないと間に合いません。

セブンでめっちゃ印刷したフォトプリント

ちゃんとした感想をもらうには

展示をやることで得られるのは、見にきてくれた人の反応です。来訪者から感想をもらうにはそれなりに動く必要があります。僕が注力したのはインスタグラムのストーリーを上げまくるというところですが、次で話します。

感想募集用のGoogleフォームを設置し、たくさんの感想をいただきました。

フォームへのリンクとなっているQRコードも会場に設置していましたが、体感的にはインスタグラムからの流入が大半のようです。知り合いの方々がたくさん送ってくれました。

観ている際に話すことでも感想や反応はもちろん得られますが、そのあとできてくれた人が文章化して送ってくれることで、より具体的なフィードバックとなるような気がします。てかめっちゃ嬉しいので定期的に読み返しています。

感想入力フォーム
公開okの感想(一部)


宣伝について

展示前〜展示後まで、SNSでの宣伝はやっぱり結構大事だと思います。

Xとインスタグラムを、展示関連の情報を事あるごとに更新していきました。インスタグラムのストーリーの更新数を今ざっと数えたら100ぐらいいってました。

SNSの宣伝については各人のノウハウがあるとは思いますが、宣伝はうるさいぐらいにやってしまっていいんじゃないかなと思います。自分のSNSであれば。

人の記憶に残すのって本当に難しくて、よほど印象的な投稿でない限り10回載せてようやく少し気になるぐらいだと思っています。魅力的なフレーズや画像でバーンと一発で人を集めたいんですけど、僕にはそのための準備がなかったので物量作戦で行きました。

あとは、展示がやっているのかいないのか分かりにくい場合があるので、その場合は「OPEN」「CLOSE」を扉や近くのポスターに貼って明示してあげると良いと思います。僕の展示の場合暗幕をかけていたので割と必要でした。

芳名帳について

芳名帳というのは、来訪した人が来たことを知らせるためにノートに名前を書くあれです。

今回僕は名前(と学生なら所属)だけ書いてもらいましたが、住所を書いてもらうのも一般的なようです。住所を書いてくれた人には次回の展示の情報をDMで届けることができます。その際の個人情報の取り扱いには注意してください。

僕の芳名帳はスケッチブックとクレパスを用意しました。クレパスを使用した絵の展示も行っていたので、それに合わせて置いた形です。

芳名帳にお絵描きしてくれた人もいました笑

来訪者とのインタラクション

在廊中にきてくれた人とは積極的にコミュニケーションを取るようにしました。観る時間は人によってまちまちで、短い人は1分程度で帰る人もいるので、話しかけるのは長めに留まっている人に限定しました。

写真を撮っていいか迷う人も割といる印象があり、どこかに掲示してあると親切かもしれません。

挨拶文、ステートメントについて

挨拶文やステートメントは、個展には欠かせない要素だと思います。特に無名の個人にとっては自分について知ってもらうためには大事なところです。

僕の個展で用意した文章は、ステートメントというよりも挨拶文と言った方がニュアンスとしては近いのだと思います。なるべく素直な文章になるように心がけました。

この文章は多くの人が読むものでありかつ、展示全体の空気を決めるものなので、丁寧に考えた方がいいです。平易な文体であってもあなたの世界観は伝わります。難解な言葉を駆使する必要はありません。

今回の挨拶文は、個人的にもお気に入りなので載せておきます。

バッファの用意

展示にはトラブルがつきものです。トラブルが発生した時の対応策をなるべく事前に用意しておきましょう。

僕の場合、メディアアートの作品においてWi-Fiが必要でしたが、ギャラリーに届くWi-Fiが非常に弱く、使い物になりませんでした。

Wi-Fiがなくても動くように急いで対応し、事なきを得ましたが、他にも様々トラブルがあり、その度ごとに往復して修正、往復して修正の繰り返しでした。

事前に予想しうるトラブルであれば、必要な材料や仕組みを整えられると思うので、準備は大事です。最高の展示空間を作ることも大事ですが、これさえあればかろうじて展示として成り立つ、という最低限のラインも想定しておくと良いと思います。

ポートフォリオの整備

展示をきっかけにあなたのことをもっと知りたいと思う人が現れるかもしれません。そのときに作品を一覧できるポートフォリオはやはりあった方がいいと思います。

ポートフォリオを更新する癖のついていない人は、展示機会があるたびに整備し直すぐらいの気持ちでいるのがいいと思います。(ほんとはもっとこまめにやった方がいいとは思うけど)

ポートフォリオ:
https://kitaoka-naoki.myportfolio.com/work-1

足が臭くなる

最後です。展示期間中は足が臭くなります。

歩き回るし、立ちっぱなしなので。

対策として、
サンダル+靴下がおすすめです。
足もベタつかず、通気性もあって匂いも抑えられる最強の組み合わせ。

見た目はカッコ悪いかもですが。我慢。

展示界最強の組み合わせ




僕が展示で得た知見は以上です。

語り落としや、他にも細かいところはもっとあると思いますが、個人的に大事だと思うところは全部挙げました。是非とも参考にしてください。


北岡直紀
Instagram: https://www.instagram.com/choku_works/
サイト: https://kitaoka-naoki.myportfolio.com/paintings


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