大学生活に向けて英語を学ぶ
はじめに
受験生にとって英語は、単なるハードルではありません。
英語は、大学生活を実りあるものにし、将来の可能性を高める手段でもあります。英語をマスターするのは難しいことですが、適切な方策と努力によって、言語それ自体の能力を向上させ、知性ある行動を取ることができます。今回は、高校生が英語力を高めるためのヒントと戦略を探ります。
1. 語彙を増やす
語学においては、何と言っても語彙が重要です。
語彙を増やすには…
①関心を広くもち、日常的に読書する
: 読書によって、文脈の中で新しい単語やフレーズに触れることで、その意味や使い方を理解することができます。小説、新聞、雑誌など、さまざまな素材を選んで、さまざまな語彙に出会いましょう。教科書はあくまでも日本人向けに書かれたものです。生の英文に触れるようにしましょう。指導者と一緒に読んだり、翻訳が出版されているものがおすすめですが、機械翻訳もうまく使いましょう。
②フラッシュカードや単語帳アプリを使う
:新しい単語とその定義が書かれたフラッシュカードを作ったり、単語帳アプリを使って練習し、学習を強化しましょう。単語帳にない単語に関しては、「Anki」というアプリがおすすめです。機械音声で発音までしてくれます。
③語根、接頭辞、接尾辞を学ぶ
: やや上級者向けですが、単語の構成要素を理解することで、知らない単語を読み解き、より効率的に語彙を増やすことができます。
2. 文法をブラッシュアップする
適切な文法は、明確で正確なコミュニケーションに欠かせません。学習者にとって、文法は、「適切に意味を受け取り、適切に意味を伝えるための規範」であり、道しるべです。
文法のスキルを向上させるために…
①文法のルールを確認し、練習問題を解く
: 逐一文法のルールを確認し、理解を深めるために練習問題を解く。これが基本の基本です。初学者や勉強慣れしていない方は、必ず指導者をつけましょう。独学が流行っていますが、野球やピアノと同じで、指南書だけで上達するのは凡人には夢のまた夢です。
②臨場感を高めるために文法を使ってみる:
実際に自分で英文を書き、それを注意深く見直して、文法の誤りを特定し修正しましょう。文法を実際に使ってみることで、日々の学習の臨場感が高まります。GrammarlyやQuillbotなどのオンラインツールも併せて活用しましょう。無料版でも十分に力を発揮します。
3. 読解力を高める
読解力は、言語で生きる人間である以上、欠かせないものです。我が国は識字率こそ高いですが、言語の意味や意図までしっかり理解できる人は少ないです。反対に、文字だけは読める人が多いということです。文字によって、かえって誤解や偏見が広まっているのが現状です。
読解力を高めるには…
①能動的・発見的に読む、メモを取る
: 読みながら著者への疑問を考えたり、自分の知っていることと関連づけをしたり、メモを取ったりして、文章に興味を持ちましょう。このような積極的アプローチによって、よりよく理解し、内容を保持することができます。
②予測する: 読みながら、次に語られそうなことを予測してみましょう。はずれても構いません。そうやって、受け身な態度から脱却することが大切です。
③読んだ内容をまとめ、話し合う
: 読み終えたら、要点をまとめ、クラスメートや先生と話し合いましょう。理解がいっそう深まり、次の読書のモチベーションになります。
4. リスニングとスピーキングの能力をアップさせる
リスニングとスピーキングのスキルは、臨場感のある現場でのコミュニケーションに欠かせないものです。
リスニングとスピーキングの能力を高めるには…
①生の音声に触れる
: YouTubeや、ポッドキャスト、オーディオブックなど、リアルなネイティブスピーカーとの会話など、生の英語に触れてみましょう。理論を学ぶことも極めて重要ですが、リズムやイントネーション、発音に慣れ親しむことも忘れずに。
②ランゲージパートナーと練習する、あるいはオンライン英会話
:日本語を学ぶ英語話者が身近にいれば、この上ない僥倖ですね。しかし日本では難しいでしょう。オンライン英会話などがおすすめですが、特にフィリピン人の講師は格安です。リアルな会話の中で、英語に対する心理的障壁をぶち壊しましょう。とにかくやってみることが重要です。
まとめ
大学生活に向けて、高校生が英語を学ぶには、真摯な努力と練習が必要です。語彙を増やし、文法を改善し、読解力を高め…外国語学習を通じて、母語の理解を高めて、知性ある思考と行動を目指して頑張ってください。