見出し画像

実践デイトレーディング Ⅰ     チャート分析編 - TTM Squeeze/TTM Momentum

TTMスクイーズ

これはJohn Carterという人が考案した指標です。この指標を知ったとき、本当に目から鱗が落ちました。

皆さん、チャートを見ていて、突然価格が跳ね上がったり、急落したりするのを経験したことがありますよね。当然、ニュースが出れば大きく動くことがありますが、それ以外にも、何の前触れもなく、急に価格が上がり始めたり、下がり始めたりすることがよくあります。

この動きが事前にわかればどれだけ良いかと思ったことがあるのではないでしょうか。

この指標は、そういった突然のブレークの「前兆」を教えてくれます


TTMスクイーズの仕組み

TTMスクイーズは、次の2つのインジケーターを組み合わせて機能します:

  • ボリンジャーバンド: 市場のボラティリティ(価格変動の幅)を測る指標です。価格の変動幅が大きくなるとボリンジャーバンドは広がり、逆に価格変動が小さいとバンドは狭くなります。

  • ケルトナーチャネル: こちらもボラティリティを測る指標で、価格の動きを追いかけるバンドです。中央線(移動平均線)に、一定期間の平均の真のレンジ(ATR: Average True Range)を掛けた値を足して上限とし、引いて下限としたバンドです。

TTMスクイーズでは、ボリンジャーバンドがケルトナーチャネルの内側に入った時(バンドが縮小した時)を「スクイーズ」と呼びます。このスクイーズは、通常、相場が動き出す前に現れる「静かな期間」を示しています。そして、その静けさの後に大きな動きが発生することが多いため、TTMスクイーズはそのタイミングを見極めるために使われます。


TTMスクイーズが有効な理由

TTMスクイーズが有効な理由は、相場が静かな期間の後に大きな値動きが発生しやすいという原則に基づいているためです。例えば、値動きがしばらくの間小さいと、多くのトレーダーが次の大きなトレンドを待っている状態になります。このときにTTMスクイーズが発生すると、相場が再び動き出す可能性が高いと予測できます。

具体的には、スクイーズが発生すると以下のような流れが考えられます:

  • スクイーズ中: 相場が静かで、次の動きの方向がまだ定まっていない状態です。強いスクイーズはオレンジドット、平均的なスクイーズは赤色のドット、弱いスクイーズは黒色のドット。

  • スクイーズが解除されたとき: スクイーズが解除されると、ドットがに変わり、価格が急激に上昇または下降することが多いです。これにより、トレンドに乗って利益を得るチャンスが生まれます。



TTMスクイーズの魅力

  • 視覚的に分かりやすい: TTMスクイーズは、相場が静かな状態を視覚的に確認できるため、初心者でも使いやすいインジケーターです。チャート上に表示される「スクイーズドット」の色を見るだけで、相場が静かな状態にあるのか、動き出す準備ができているのかが一目で分かります。

  • 大きな動きに備える: スクイーズは、次の大きなトレンドを捉えるために役立ちます。突然の大きな価格変動に備えて、適切なトレード戦略を立てる手助けとなります。


TTMモメンタム

TTMモメンタム(TTM Momentum)は、TTMスクイーズと共に使用されるもう一つの重要なインジケーターです。TTMモメンタムは、価格の上昇や下降の「勢い(モメンタム)」を測定し、その強さを視覚的に示すツールです。相場がどの方向に動いているか、その勢いが強いのか弱いのかを判断するのに役立ちます。

上のチャートの水色や濃紺のバーグラフがTTM モメンタムです。


TTMモメンタムの仕組み

TTMモメンタムは、価格が上昇しているのか、下降しているのか、そしてその勢いが強まっているのか弱まっているのかを示します。このインジケーターはヒストグラム(棒グラフ)として表示され、色と高さでモメンタムの方向と強さを視覚的に捉えることができます。

  • プラスのモメンタム: 価格が上昇傾向にある場合、ヒストグラムはゼロラインの上に表示されます。上昇が強まると水色で表示され、勢いが弱まると水色から濃紺に変わります。

  • マイナスのモメンタム: 価格が下降傾向にある場合、ヒストグラムはゼロラインの下に表示されます。下降の勢いが強まると赤色で表示され、勢いが収まると黄色に変わります。


TTMモメンタムの活用

TTMモメンタムは、TTMスクイーズと組み合わせることでさらに効果を発揮します。TTMスクイーズが発生している期間(市場が静かな状態)に、モメンタムがどの方向に向いているかを確認することで、次に起こる可能性が高い値動きの方向性を予測できます。

例えば、スクイーズが解除された後、モメンタムが上昇している場合、価格が上に大きく動く可能性が高いと示唆します。逆に、モメンタムが下向きの場合は、価格が下に動く可能性が高いです。


TTMモメンタムの魅力

  • 視覚的に分かりやすい: TTMモメンタムは、ヒストグラムの高さと色で価格の勢いを視覚的に示しているため、初心者でも相場の勢いを簡単に把握できます。

  • タイミングの判断に役立つ: 価格が動き出す前に、勢いが強まっているかどうかを確認することで、より正確なエントリーやエグジットのタイミングを見つけることができます。


まとめ

TTMスクイーズは、相場が静かになった後の大きな動きを予測するための有効なツールです。ボリンジャーバンドとケルトナーチャネルを組み合わせて、トレンドが始まる前の静かな期間を見極めることができるため、初心者でもタイミングよくエントリーのチャンスを捉えやすくなります

TTMモメンタムは、価格の勢いを測定し、その動きの方向と強さを視覚的に示すインジケーターです。TTMスクイーズと組み合わせることで、相場の静かな期間から大きな動きが始まるタイミングを予測しやすくなります。ぜひ、このインジケーターを活用し、相場の大きな動きを捉えるスキルを身に付けてください!

TTM Squeeze/MomentumはThink or Swim (Charles Schwabのプラットフォーム)にもありますが、最新の改良版は、Trading Viewで無料で入手できます。

テクニカルトレーディングを株、FX、Bitcoinなどで実践するなら、Trading Viewは欠かせないツールです。ぜひこのリンクからTrading Viewを導入してみてください。

まだTrading Viewのアカウントをお持ちでない方は、このリンクからどうぞ。15ドルのクレジットがもらえます。

すでにTrading Viewのアカウントをお持ちの方は、このリンクからどうぞ。


Disclaimer (免責事項)

  1. 投資判断はご自身の責任で
    本記事で紹介する内容は、情報提供を目的としており、特定の投資行動を推奨するものではありません。投資に関する最終的な判断はご自身で行っていただきますようお願い申し上げます。

  2. 過去の実績は将来の成果を保証するものではありません
    本記事に記載された取引事例や実績は、過去のものであり、将来の利益を保証するものではありません。マーケットの状況は常に変動しており、同様の結果が得られる保証はありません。

  3. リスクの理解
    投資には元本割れのリスクや、その他の様々なリスクが伴います。米国株式市場やその他の金融商品においては、特に市場の変動が大きく、短期間での大幅な損失が発生する可能性があります。このようなリスクを十分に理解した上で投資を行ってください。

  4. 法的責任の否認
    本記事の内容に基づいて行われた投資の結果について、当方は一切の責任を負いかねます。これには、直接的・間接的な損失や、特別損害が含まれますが、これに限られません。

  5. 投資顧問業法に基づく免責
    本記事は、投資顧問業法に基づく投資助言を行うものではありません。あくまで個人の見解や経験に基づく情報提供であり、特定の投資に関するアドバイスや推奨を行うものではありません。

いいなと思ったら応援しよう!