「手法」の話
こんにちは大豆です。
みなさんが何気なく使っている手法。
どうやって作りましたか?自分で作りましたか?
それとも誰かから教えてもらいました?
え?手法は使ってない?
様々な方がいらっしゃるかと思います。
かく言う私も、これまで数多くの手法を使ってきました。
実際に使ったものだけでもいくつかありますが、検証段階で沈んだもの、検証するまでもなく無理そうで捨てたもの等も含めると、かなりの数の手法を扱ってきました。
今回は、みんななんとなく中身ばかり気にしている「手法」というものを、少し引いた視点で見て考えていきたいと思います。
ネタ寄りな部分が多いですが、楽しさや知的好奇心を満たす役割というより、実用の方にもしっかり役立ててほしいなーという話をしてますので是非読んでいってください。
それではよろしくお願いします。
何気なく使ってるけど「手法」ってなんなんだろう
このnoteを読んでる方の99%はトレーダーか、トレードに興味のある人でしょう。
おそらく、ほとんどの方がなんらかの手法を使っている。あるいは使おうとしているかと思います。
さて、そんな皆さんが何気なく使っている「手法」とは、一体どのような役割を持ったものでしょうか。
・取引に一貫性やルールを付けるもの
・煩雑に見えるチャートの値動きをいくつかのパターンに分け、理解しやすくするもの
・有利な取引をするための期待値の高いパターンリスト
・複雑な値動きを特殊な解釈によって一定の尺度で測るもの
だいたいこんな感じの印象だと思います。
まとめると「手法」とは
だいたいこんな感じになるでしょうか。流石にちょっと私も日本語力が足りない感じがしてますがお許しを。
ロウソクの連続で作られるチャートは、本来であれば「値動き」以外何も表していませんが、そのままでは”読めない”ので、その一部を切り取って「なんちゃらトライアングル」とか「ほにゃほにゃボトム」とか言って”名前と意味を後付け”しているんですね。
あとは例えば、本来はただ値動きを記録したロウソクの連続で作られたものであるのにも関わらず「フィボナッチなんとか」や「平行チャネル」、あとは様々なインジを使ったり、ロウソクの連続を「波」や「放物線」などと呼んで、本来とは全く別の尺度を用いて解釈していることも多いですね。
そしてそうやって”翻訳した”チャートを使い、自分の取引を有利に進めようとする考え方がいわゆる「手法」ですよね。
こうやって書くとなんかイメージが悪いですね。
わざとそう書いてるんですが、悪意はありません。
私も様々な手法を使ってきましたし、有効に使えば確かに簡単に金が増えます。
さて、「手法」という概念に対して解像度を深めたところで、次章では少し例え話をしましょう。
そういえば文法ガチガチに暗記してる人で英語ネイティブな人、あんま見たことないな
突然ですが皆さん、受験で英語やりました?
SVOCとか覚えてます?私は忘れました。
忘れたので少し復習しましょう。
多くの言語には「文型」という概念があり、文字通り「文の型」を表しています。
上の文章を5回読んでください。文って漢字がゲシュタルト崩壊します。
S(主語)、V(動詞)O(目的語)C(補語)M(修飾語)の5種類があり、言語によってこれらの並び順が異なります。
日本語であればS→O→C→Vの順番ですね。
私は(S主語)自分を(O目的語)大豆と(C補語)呼ぶ(V動詞)
M(修飾語)は文章をより具体的にする役割があり、逆に言えば、修飾語が無くても文章が崩壊したりはしません。
私はいつも(修飾語)自分を大豆と呼ぶ → 私は自分を大豆と呼ぶ
いつも が無くても文意に大きな変化はありませんね。
これが英語であればS→V→O→Cの順番になります。
I(S) call(V) myself(O) soybean(C).
修飾語を入れるとこんな感じですね。
I always call myself soybean.
修飾語が無くても意味は通じますが、修飾語があるとより具体的になります。
うわぁぁ。。
懐かしいと同時に、勉強勉強勉強って言われてた昔を思い出してうんざりしてきますね。
せっかくなのでもう少しだけうんざりしましょう。
英語の文法をやってると、色々な〇〇詞が出てきましたよね。
名詞、動詞、副詞、不定詞、前置詞、代名詞、関係代名詞、動名詞、、
なんかまだいっぱいあった気がするけどあんまり思い出せない。
今回はその中の前置詞に焦点を当てていきます。
前置詞とは、名詞の前に置くやつです。
急に雑?別にいいでしょ。
「in」「on」「at」「to」「from」「for」「before」「after」「by」…
と、すげーたくさんあります。
まぁとにかく、前置詞の後には名詞が来るんです。それだけ覚えておきましょう。
さて、ここで問題です。
次の( )に入る言葉はなんでしょう。
【 】内から選んでください。
・彼はトレードが得意です。
He is good at ( ).
【 trade / trading / to trade 】
正解は2つ目の trading になります。
前置詞 at の後には名詞が来るので、動詞であるtradeはダメ。同じ前置詞であるtoが来るのもダメ。よって、動詞にingが付いた動名詞であるtradingが正解になります。
「前置詞の後は必ず名詞」というのを覚えておけば簡単に解ける問題でしたね。
いい加減にしろ大豆。
いつまで英語をやらせる気だ。
はい。これはトレードのnoteでしたね。
そろそろトレードの話に戻りたいと思います。
ダラダラと懐かしい英語の話をしましたが、何が言いたいかは伝わりましたよね。
英語の文法を利用した問題攻略と、手法を利用したトレード攻略、なんか似てね?って話です。
前置詞が来た!名詞!!!!!
アセトラ来た!ロング!!!!
うん。そっくりです。
それでようやく章題回収なんですが
「そういえば文法ガチガチに暗記してる人で英語ネイティブな人、あんま見たことないな」
見たことあります?
英語を流暢に喋れたり英語の文章を苦労せず読める人って、文法について聞くと大抵”答えはちゃんとわかるけど”詳しい説明はできないって人が多い印象なんですよね。
さっきの問題で言うと、tradingを即答できる癖に、tradeやto tradeじゃダメな理由を聞くと「だって変じゃん」とか「これはおかしいよ」みたいなふわっとした答えばかり返ってくるイメージがあります。まったく腹が立ちますね。
想像できます?英語ペラペラな人が
「あ〜これはね、atが前置詞じゃん?前置詞の後には必ず名詞が来るから、ここでは動名詞のtradingを選ぶんだよ。」って言うの。
というか、考えてると思います?前置詞が来たから名詞だよな〜って。
私は英語苦手なので完全に偏見というかイメージでしかないんですが、英語ができる人はいちいち文法なんて考えてないんですよ。
だって英語が”読める”んですから。
私たちが日本語を読むときに文法を考えないように、「一匹、二匹、三匹、四匹」を、全く問題なく「いっ”ぴき”、に”ひき”、さん”びき”、よん”ひき”」と読めるように、もうそれはそれはどストレートに”読めている”んです。
相場も一緒、とまでは言いませんが、似てる部分はあると思うんです。
「手法」とはあくまで、英語が読めない人が学ぶ「文法」のようなもので、チャートを直接読めない人が、チャートをなんとか読める形にするためのツールだと思うんです。
しかも、手法は英語の文法と違って正確とは限らないので、読める形どころか「読めてるっぽい雰囲気がある感じにする」ぐらい曖昧です。
こりゃ大変だ。
いやーでも、誰もが一度は頭をよぎりつつ、考えないことにしてた部分だと思うんですよね。
だってチャートは単なる値動きを記録した軌跡であって、そこには価格と時間以外の意味や情報は無いんですよ。
水平線はこっちが勝手に引いてるだけで、最もらしく「抵抗線」なんて言っても、実際にはそこには何もないですし、移動平均線やトレンドラインを表示したところで、それは単なる平均線と、ただの線です。何の意味もありません。
チャネルやボックスなんて妄想もいいところで、ただの値動きの軌跡を箱に入れてどうにかしようなんて頭がどうかしているとしか思えません。
みんな一度は気付いてますよね。気付いた上で「でも使えるし」「勝てればいいじゃん」「これが無いとわかんないし」と、目を瞑りながら使っているはずです。
しかしどうでしょう。
これから長く相場をやっていく中で、ずーっと”文法”に頼ってチャートを読んでもいいのでしょうか。ダメだとは思いません。ただ、正面から読もうとする意識や努力くらいやってもいいとは思いませんか?何かが変わるかもしれませんよ。
以上を踏まえ、次章では「チャートを直接読むこと」について考えていきたいと思います。
チャートに正面から向き合ってみる
手法とか色々一旦捨てて、完全にフラットに相場を見てみましょう。
そこにあるのはただ「価格」と「時間」の記録だけです。
この2つにどれだけ向き合えるかがチャートを”読む”鍵になってくると思います。
ところで、チャートの役割ってなんでしょうか。
チャート分析なんて言いますが、そもそもチャートってなんのためにあるんでしょうか。
冷静に考えてみれば、チャートはただの掲示板です。
「今この価格です」
「あの時はこの価格でした」
ただただそれを延々と記録し続けている掲示板です。
では、「価格」とは一体なんなんでしょうか。
どうやって決まるのでしょうか。
よく言われるのは「需要と供給」の一致によって作り出される「均衡価格」ですよね。
通貨ペアの場合は国同士の契約などによる圧力もあるかと思いますが、基本的には各々の需要と供給によって作り出されていると考えて良いと思います。要は所有者の「売ってやってもいい価格」と非所有者の「買ってやってもいい価格」のマッチングが均衡価格なわけですね。
そして、価格の変動はこの需要量(買ってやってもいい価格)と供給量(売ってやってもいい価格)の変化によって起こるわけですね。
均衡価格とは別に、適正価格という概念があります。
これは人によって考え方が分かれると思うんですが、均衡価格は必ずしも適正価格と同じとは限らないと思うんです。
需要と供給に基づく取引こそが真実!売買が成立したその価格こそが、その瞬間の適正価格である!
といった、ある意味過激派とも言える市場原理主義者にとっては違うかもしれないんですが、コロナ禍初期のメルカリマスクの値段、適正だとは思えませんよね。
売買が成立してるので均衡価格ではあるんですが、適正かと言われると、、まぁ不当に高いと思っちゃいますよね。
結局、マスクの高騰は一時的なもので終わり、一度元に戻ったマスクの価格は、相変わらずコロナ禍な状態でも抑えられたままでした。
マスクの高騰は、実際の需要の増加と供給の減少というよりは、不安によって作り出された仮初の需要によるものだったと考えられます。
不安の解消により、均衡価格が適正価格に近づいたというわけです。
ここから先は私の主観が強くなるんですが、このマスク現象のように「均衡価格は適正価格を目指して推移する」という性質があると思うんです。
あるいは「ある一定の期間変動がなかった均衡価格が(その期間の)適正価格となる」
とも言えそうな気がします。
さて、少し難しい話になってきましたね。
もう少しがんばりましょう。
続きです。
相場における「適正価格」ってなんなんでしょうね。
ドル円は実際のところいくらが適正なんでしょう。
。。。。。。。
わからん
そう、わからないんです。
誰もわからない。
プラザ合意とかルーブル合意とか色々あるけど結局のところビタっと「ここが適正!」っていう価格は世界中で誰もわからないんです。
というか、相場が日々動き続けている事実そのものが、適正価格の不在の証明になっていると考えています。
適正価格なんて誰もわからない。
これが非常に重要なのです。
少し話を戻します。
コロナ当時、マスクを”ショート”した人達はとんでもなく儲かりましたよね。
マスクの価格は適正価格へと下がり、その分得をしたわけです。
これは「適正価格から外れたものを、適正価格の方に向けてポジションを持つことで利益を得た」わけであり、ロウソク足で言うと「ヒゲ先で入れて実体確定で利確した」といったところでしょうか。
これとは逆に「将来の均衡価格に向けてポジションを持つ」ことで利益を得ることもできますよね。現実世界ではむしろこっちが普通です。
コロナ最初期にマスクの需要増を予期して仕入れ、均衡価格(メルカリ価格)が上昇した時に売り抜ける。
ロウソク足で言うと「レンジブレイクに乗ってトレンドにも乗り、頃合いで利確した(利確した地点は将来的にはヒゲになった)」といったところです。
まとめると、相場で儲けるには
①適正価格の外れ値から適正価格に向けてポジションを持つ
②将来の均衡価格に向けてポジションを持つ
の2パターンの方法があるようです。
ここで再び話を戻します。
相場には「決まった適正価格が存在しない」という特徴がありましたね。
さらに「ある一定の期間変動がなかった均衡価格が(その期間の)適正価格となる」
そして「均衡価格は適正価格に向けて推移する」
という2つの仮説もありましたね。
はい。
この3つをまとめると、新たな仮説が見えてきますね。
相場は「存在しない適正価格を探し続けて変動している」
と考えられませんかね。
実はこれが私の相場を見るときの考え方のベースです。
ここから先の具体的な話をしたい気持ちは山々なんですが
①無料で話したくない
②文章だけで正しく表現できる自信がない
の2つの理由によりここまでとします。
正直ここまでの話も本当は有料にしたかったです。
一応私なりの相場を見る上での真理の1つなので、ぜひ考えてみてください。
具体的な話の方も教えてほしい!って人も居るとは思うんですが、仮に教えるならそこそこ高額欲しいし、その上本当に(あなたにとって)役に立つように伝え切れるかわからないので、諦めて自分で考えてみてください。
それでも良いって場合は教えてもいいですが、結構ヒントというかきっかけの部分は書いてるつもりなので、しっかり時間をかけて考えれば自分なりの視点が出来上がると思います。
あとがき
今回も長かったですが、最後まで読んでいただきありがとうございます。
上にも書きましたが、本来は有料にしたかった(しかもちょっと高め)ぐらいの内容を書いてるつもりです。具体性と確実な実用性が無いので無料にしてます。ネタ要素も多いnoteですが、私の信者の方はぜひ何度も読み返して考えて欲しいなと思っています。
今年も皆様のおかげで楽しく過ごせました。
いつもありがとうございます。
来年もまたよろしくお願いします。
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