所詮は他人だけど。それでも傍にいるね。
「私とあなたはどこまでいっても 他人だよ。何も期待してないから 何も望んでないよ。」
大切な人に そんなことを口癖のように 伝えてしまう。
「もう少し頼っていいんだよ。寂しいよ。」
そんな素敵な言葉をもらうたびに 躊躇なくその言葉を消してしまう。
他人は他人なのだから。分かり合うことないのだから話す必要などないのだと。心の内を話せば話すほど相手に勝手に期待してしまう。そしてそんな自分が嫌になるのだから話さないほうが良いのだろうと。
でもそれでも同時に あなたと分かり合いたいと渇望している。
人はどこまでも分かり合えると信じ切っていた幼いころの私がじっと見つめている。
強いふりをして そんな自分が一番脆く 弱いことを知っている。感情を動かすのも それによって溢れ出してしまう感情に振り回されるのも もううんざりである。
「期待することと 信じることは別物だよ。」と尊敬する人に教えてもらったが、未だ、自身に落とし込んで体現できるほど 大人にはなってない。
だから口癖のように
「期待してないよ。所詮は他人だからね。」と何度も自身に言い聞かせ大切な人にこそ伝える。
いつ離れていってしまっても きっと傷つかないから。
でもそれ以上に そんな怯えた私でも信じてくれている人たちがいて 信じたいと思っている大切な人たちがいる。
そんな人たちを信じれないのは、きっと、私がわたしとして、生きている意味がなくなってしまうから。
所詮は他人だから。分かり合えないけど、けど、
それでも諦めず 対話したい。
それでも諦めず ぶつかり合いたい。
それでも諦めず 共鳴したい。
それでも諦めずあなたの傍にいたい。
そうすることにした。
わたしが あなたが 脆く 壊れそうな時 絶望した時 ただ見つめていることなどできない。きっと抱きしめて壊す方を選ぶのだろうと思う。
そして一緒に拾い集めて もう一度傍にいることにしようと思う。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?