スポーツトレーナーという職業の問題点
こんにちは。安達です(@tr_adch)。久々にnoteを更新してみました。
今回のnoteはちょっと毒を吐いてる感もあるので、もしご興味ない方はスルーでも大丈夫です!
もし、ご興味あればお読み下さい。
専門学校や大学を選ぶ時に…
私は、都内のスポーツトレーナー養成学校を卒業しているのですが、本当に学校選びからしっかりと考えた方が良いです。
専門学校の説明会に行くと「就職率99%です!」や「卒業生はこんな有名チームで活躍しています!」のような紹介をされていますが、一旦そこは冷静に判断した方が良いです。
就職率99%とありますが、これは内訳をしっかり見て下さい。
スポーツに関連していないところへ就職している子もいます。
しかも、そういった子達は学校の就職課に相談しているわけではなく、自分で就職活動をしており学校を通していない事が殆どです。
また、「有名チーム〜」というところも要注意です。
スポーツトレーナーを目指したきっかけが「トップチームでスポーツトレーナーとして働きたい!」と思っているのであれば、ガンガンアピールしてインターンから入って活動するのはありですが
そもそも「なぜ、スポーツトレーナーになろうと思ったのか?」を忘れてはいけません。
学生スポーツに携わりたいや、近所の接骨院の先生に憧れてスポーツトレーナーを目指そうと思ったなどの理由であれば
・どうやったら、学生スポーツに携われるのか?
・どうやったら接骨院の先生のようになれるのか?
を、具体的に情報を整理する必要があります。これは、中立な立場の方に相談すると良いでしょう。
もしかしたら、最終的には”スポーツトレーナー”になるのかもしれませんが、取らなきゃいけない資格が国家資格の場合、スポーツトレーナー科では取得できませんので、国家資格が取れる学校も選択肢に入れて考える必要があります。
Jリーグは日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーと国家資格の両方が必要になります。
今ではSNSもかなり普及していてだいぶ相談をしやすい環境になっていると思います。どんどん活用していきましょう。
活動場所
学生になると実習という職場体験を学校を通して行う事があります。
学校入学前に、色々と考えて行動していた子はメンタル的にも大丈夫なのですが
ぼんやりトレーナーという職業を考えてしまうと、いざ実習をした時に「こんな筈じゃ…。」という事になりかねません。
私も、実際に社会人のアメフトのトレーナーをしていましたがちょっと気になったのは
・練習道具の準備や片付けがトレーナー
・ドリンクが冷たくないと文句を言われる(結構いっぱいいっぱい)
・夜遅くにケアしてとトレーナールームに選手が来る
何でも屋みたいになってましたね。これは地道に動いてだいぶ解消されました。
こういったチームはまだあるのかもしれませんが…。
ただ、実習をするのであればラグビーやアメフトは本当にオススメです。
外傷もたくさんみれますし、頭部外傷の時の対応も身につける事が可能。
そして、今や布担架は危険という認識のもとスパインボードがまた注目をされています。
このスパインボードの取り扱いが出来るようになっているとその後、他のスポーツのトレーナーをやった時に大変役立つ技術になります。
が、その後のお話をすると…
いざ、社会人となりスポーツトレーナーで喰っていくという事を考えた時に、収入をどのぐらい考えるかによるのですが「スポーツ現場に携わりたい!」だけで行動を起こすとだいぶ大変になります。
まず、チームスポーツは帯同日、帯同時間だけが仕事の時間ではない。という事。
選手1人1人の対応が必要な事もあれば、リハビリメニューを考えてフォローしたりと仕事量としてはだいぶあります。
なので、契約上では仮に土日9:00〜15:00といった契約であってもそれ以外の時間も必要となりますから、これで月5万円でお願いしますとなった場合、最初は良いと思いますが、だんだんとキツくなってくると思います。
長い目で見てその報酬でも行っていけるのかはキチンと考えた方が良いです。
最初は実力をつける為に、それでも良いと思うのであれば期間を区切ったりとすると良いです。
お金と真正面から向き合う
上記にもチラっとありましたが、会社員と個人事業主の場合はここの感覚が違うと思います。
会社として考えた場合、多少トレーナーの現場で報酬が安かったとしても、その選手が自社のサロンや整骨院を使ってくれたらどうでしょうか。
また、選手が使うプロテインを自社のもので、それをチーム側が負担するなど。
総合的に考えて帳尻を合わせるという方法もあるので、会社組織と個人でやっていくというのは思考を変えないといけない部分になります。
過去にチラッと聞いた事があるのですが、チームについても年間の報酬が240万(月々20万)で、そこから家賃を払ったいりするのですが遠征に行った場合の夕飯や昼食は出ないので外食を余儀なくされたりと、色々と金銭面での負担が出てきます。
夜中まで選手のコンディショニングをしたりする事もあるので労働時間も長くなります。やりがいがあるので経験としては良いと思います。キャリアを積んで徐々にチームの報酬も増える事もありますから。
ここは良い悪いというお話ではなく、こういった事も現実にあるというお話なので一例として受け取って下さい。
私は、実際にこういった話を高校生向けにした事があります。
学校の先生達からしたらきっと冷や冷やする内容だと思いますが、こういう視点は学生のうちからあった方が良いと思って話しました。
話を戻しまして…
スポーツに携わりたい気持ちだけで活動場所を選ぶと大変な事になりますから、しっかりと3年後になりたい自分は想像しておきましょう。
私も、トレーナーをやりながらアルバイトをしていました。
アルバイトの方が時間を工面しやすいですし、時給換算なので自分のお金も見える化しやすいです。
そうやって経験を積む事は悪い事ではないとも思います。
その代わり、私は友達の誘いをほぼほぼ断っていました。それぐらいお金を稼ぐのは大変という事です。
なので、区切りが必要になってくるのです。ずっとこれではいられませんからね。
チームの予算
チームについて報酬を少しずつあげてもらう方法もありますが、チームには予算があります。
そこから、様々な支払いをするのでチームが注目をされてそこに強いスポンサーがつかないとなかなか予算というのは増えてきません。
なので、結果という部分が大事になってくるのです。
しかし、これはトップリーグのお話です。
一般的なチームの場合、トレーナーを雇うだけでも大変です。
チームを運営予算は練習場所代、試合のエントリー代ぐらいが殆どです。
私も稀に「トレーナーを探しているんですけど…。」と連絡を受けますが
《条件》
・週6日(午後から)
・国家資格保持者
・報酬は要相談
経験もあって1人でチームを見れる人が欲しい。そして国家資格を持っている人!でも、報酬は相談させて下さい。
って事なんだと自分では解釈をしていますが、トレーナーを必要としているのであれば報酬の欄はしっかりと出すべきなのではないかなとおも思いました。
チームが悪いという事ではなく、スポーツの生産性に問題があるのでチームだけを責めているという事ではないです。
なのでもし、トレーナーをお探しの方々は報酬うも明記して頂けると嬉しいです。
良い環境を作るには
スポーツトレーナーのお金の問題は今に始まった事ではありません。
スポーツトレーナーで喰っていけるのは一握りだと、私が学生の頃から言われていました。
今、国家資格保持者でさえも飽和状態になりつつあります。これをどうするべきなのか?
私は、スポーツチームと専門学校自体が提携し合う事が大事なのではないかなと考えています。
現状、非常勤講師の先生の持っている現場を実習先として生徒を行かせている状態です。(もちろん実習の受入先という事で報酬も入ります。)
それでも良いのですが、チームと専門学校が提携する事によって専門学校側は生徒の実習先を安定して確保もできますし、宣伝にも使用できます。チームも名前を貸す代わりに支払う報酬を下げてトレーナーについて貰えるという状態も可能。
実習先のトレーナーさんはチームでの活動も勤務時間に入りますから、その分一般業務をコントロールするなどで皺寄せをカバーできれば負担も減ります。何より、社員として雇用された場合、補償もあります。
お互いに良い形になるので、こういった取り組みがどんどん進んでいけば良いな考えていますが、実際に私が何かアクションを起こしているという事ではありません。
ただ、スポーツトレーナーという職業はまだまだ色々な取り組みをしていかなければならないと思います。
もし今からスポーツトレーナーを目指す学生の方は、冷静に判断をしてよりよい形でスポーツトレーナーとして経験を積んでいけるようにしていって下さい!
《note作成者》
安達 愛美(あだち めぐみ)
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