コンテンツ月記(令和三年、如月)
読んだもの、観たものを、書きなぐりのメモで記録します(完読できてないものも、書きたいことがあったらメモします。すでに長めのレビューを書いてるものは、基本的に除いてます…と言いながら、ここで書いてる感想も割と長いんだけど)。
メモできてない作品が多くてくやしいけど、せめて一部だけでも公開するぞい!
==評価基準(特に記載したいときだけ)==
\(^o^)/ 乾杯。愛。最高の毒なり薬。
φ(..) 特別賞(今後思い出すだろうシーン有等)
==ココカラ==
■マンガ
東京タラレバ娘 シーズン2(1)
LINEマンガで読む。
独身で実家暮らしの30代フリーター・令菜は、新しいアルバイト先の区立図書館で40代の女性の先輩・森田に出会い、従業員みんなが同じ名前(番号で区別してる)というへんてこりんなボーイズバーに連れていかれる。お金はなくてもコンビニのお菓子はおいしいし、ネトフリで面白いもの観られるし、そこそこ幸せだと思っていた令菜だが、バーでした会話を通して自分の夢について考えなおし始める…という話。
既婚者の友達に結婚の良いところを令菜が聞いた際、「クリスマスとか夏祭りとか、子供のとき楽しかった行事をもう1回やり直せるところかな」って相手が答えるのはなるほどね~と思いつつ(結婚というよりも子供がいるかどうかが大きいと思うけども)、ちょっと納得できない気持ちもしたな。それは私自身が懐古厨で、それを自分で嫌だと思ってるからかもしれない。思い出を振り返ったり、あの頃はよかったって思うのも楽しいことだけど、ノスタルジー以外の人生の楽しみを見つけたいんだよね、私は…。もちろん、母とか祖母とかの立場で行事をやり直すことは、また違う感情を生むとは思うんだけどさ。卒業後すぐに卒業アルバムを捨ててた友達のこと、うらやましかったんだよな。
バーで働いてる「よしお10号」が、恋人にはなりたくないけど遠くから眺めていたい絶妙なキャラで好き。「将来の夢は王様だった」って、そんな生粋の陽キャになってみたかったぜ…。
あと、タラレバシーズン1でも思ったけど、時代の空気感の記録として大事なマンガだなって思った。10年後に読んだら「こんな時代もあったのか…」って気持ちになりそうだな。
流転のテルマ(1)
LINEマンガで読む。(たぶんしばらく無料で読めるはず!)
休学中の大学生・徳丸が、「西チベットに来てくれ」というメールを最後に消息が分からなくなってしまった兄を探しに、ガイドのソナムとキッチンボーイ(料理担当)のナムギャルと、チベットを旅する話。
チベットの街の雰囲気やお寺の美術を実際に眺めているような気持ちになれるので、海外旅行が難しい今こそ特におすすめ。空間の暗い感じとか、よく見ると細かな彫刻がされてるところとか…旅情爆盛りなんですよ…!
人物の絵は不安定なんだけど、ポージングの変な感じが妙な魅力を生んでいる。なぜそこでエロスを出す…?ってシーン、多め。
■ドキュメンタリー
死後の世界を探求する φ(..)
Netflixで、1~3まで観た。
1は臨死体験について、2と3は霊媒師について。
私の恋人が臨死体験がある人なんだけど、1は彼の体験と照らし合わせるのが面白かった(彼が教えてくれた体験談、すごく面白いのでいつかマンガにしたいって思うんだけど、いつになるでしょうか…)。違う国に住んでる人でも、共通するところがあるんだね…。映画『ソウルフル・ワールド』とも共通してるところがあったよ。
霊媒師のパートは(つっこみたいところもあって)さらに面白かった。気になったポイント、いくつか。
・亡くなったお父さんにどうしても会いたくていろんな霊媒師の人を訪ねてる人が出てくるんだけど、この人がちょっと抜けてて笑っちゃった。「あの霊媒師が言っていたこと、実はFaceBookにも書いてたことだから、観ようと思えば誰でも観られるんだ…!くそ、もしかしたらあの霊媒師も偽物だったかもしれない…!」とか言いながら、また別の霊媒師を訪ねていくんだよね。信じてないならやめたらいいのにって思うけども…。あと、プライベートの情報をなんでもSNSに書きなさんな。
・霊媒師の人(と、対応する霊の人?)の、調子が悪いときはうまくメッセージが受け取れないらしい。それと偽霊媒師って見分けられなくない…?
・霊媒師の口から気体が出てる…みたいな写真、よく見るじゃないですか?あの気体、実は固体バージョンとか液体バージョンもあるらしい。見てみたい…!
・オランダには霊媒師になるための訓練施設があるらしい。英語で解説もしてくれるっぽいし、行ってみたすぎる。
■映画
ズートピア \(^o^)/
(ご存じの方も多いと思いますが、一応あらすじ書いとくと)いろんな特性を持つ動物たちが共生する街・ズートピア。肉食動物が草食動物を襲っていたのは、「表向き」過去のこととされているが、偏見は存在し続けている。きつねは「どうせずるがしこいんでしょ、相手をだますんでしょ」って色眼鏡で見られるし、うさぎは「警察の仕事なんてできっこない」って思われてる。
主人公のうさぎ・ジュディは、そんな世界に立ち向かってやるぞ!と、根性と工夫で警察学校を主席卒業。初めてのうさぎ警官になるのだが、上官の肉食動物になめられ、違反駐車の取り締まりの仕事しか与えてもらえない。そんなジュディが無理やり手にした初の事件は、行方不明のカワウソを探す仕事。うさんくさいけど情報通のきつね・ニックを仲間に引き込んで捜査を進めていくと、事件はどうやらカワウソだけの話ではなさそうで…?
TBSラジオのアトロクで、NEWSの加藤シゲアキさんが「『多様性』って言われるようなことの内容にクリエイターは敏感でないといけないけど、作品が倫理的に押し付けがましすぎるものになってもいけない」というようなことを話されてて、それを体現してるのがこの作品だと思う。
めーーーーちゃくちゃエンタメとしてレベル高くて、みんなにわかりやすくて面白いのに、メッセージが深くてしっかり届くんだよね…すごい…!
特に心に残ったところ、いくつか。
・街のデザインがもーーー全部好き!カバが水を使って通勤できるようになってたり、小さい動物たち用の小さな町があったり、電車の乗降用のドアのサイズが数種類に分かれてたり、細かいところも凝ってて目がわくわく!恋人がパンフレット持ってたから貸してもらって読んだんだけど、動物たちが載ってる車も、有名なカーデザインの人がわざわざデザインしたらしい…!
・ニックが、「周りが自分を色眼鏡で見るなら、いっそ相手が思うような自分に存在になってやる、って思った」というようなセリフを言うところ。心をオープンにすると傷つくから斜に構えるようになっちゃったニックを思うと心が痛くて…。実は繊細で優しいニック、めちゃくちゃ好きです…。
・それまで、差別なにくそ!と思って生きてきたジュディが、自分も差別に加担しちゃってたって気づくところ。「肉食動物は加害者」「草食動物は被害者」…というような単純な構造のストーリーにしてないところも、とっても好きだった。
・ナマケモノ遅すぎるくだり。かわいい…。
ファインディング・ドリー
『ファインディング・ニモ』ではサブキャラだったドリーを主役にした話。
ドリーは記憶が長くもたない魚で(たぶん記憶障害を描いているのかな?と思う)、自分がどこからやってきたのかも覚えていなかった。しかしある日、自分にも家族がいたことを思い出す。おぼろげな記憶をたどりたどり、持ち前の明るさで周りを巻き込んで、家族を探そうとするのだが…。
伝えようとしてるメッセージはズートピアと通じるところがあると思うんだけど、より「ひとりでは欠けてるところがあってもいい、力を貸し合えばできることもあるよね」ってメッセージが強めに打ちだされてたかな。
さすがはピクサーで、もう少し行くと「原家族礼賛になっちゃいそう…」「障害がある代わりにこんな特別な才能がある!みたいになっちゃいそう…」ってところを絶妙なバランスで物語にしてた。(でも受け取る側によってはちょっと危うい気がする…。以下に貼る野口晃菜さんのnoteでは障害者を「教育不可」とラベリングしていた時代のことが書かれてて、その時代には「『愛される障害者』『社会のお荷物にならない障害者』など人権を無視した『求められる障害者像』があった」と書かれていたんだけど、法体制が変わっても、こういう「限定的に受け入れますよ」っていう社会の感じ、全然過去のものになってないよなって思うんだよね…(移民にしても女性にしてもそうだと思う、「私たちの社会で『いい子』にしてたら受け入れますけど?」っていう感じ…これは自省も込めて)。
『ドリー』の好きなとこの話に戻ると、『ニモ』よりも好きなキャラが多かったかもしれない。特にたこのハンク。ちょっと臆病なところも含めてかわいくて大好き。ぶつぶつ言いながらもめちゃくちゃ助けてくれてときめき…!
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