『テバスの掟』創作実況中継1
構想してる作品が未完に終わらないように、物語ができるまでの実況中継みたいなのを書いて、自分の関心をなんとかつなぎたいぞ…という試みです。
『テバスの掟』は、小説の冒頭だけで応募するコンテストに出した、ファンタジー作品です。
今の私は、とりあえずこれを完成させるために生きている節があります。ちゃんと書けたら結構おもしろい話になると思うので。
まずは、今どこまで考えたかについて少しずつ書いてみたいと思います。
この数年の私の(現実&創作での)テーマは、「孤独とエゴ」です(ここでいう「エゴ」は、フロイトがいうエゴとはちょっと違う。と思う)。今読んでる『愛するということ』(超面白いが、いつも読んでる本より重いのでゆっくり読んでる)には、こうあります。
人間のもっとも強い欲求とは、孤立を克服し、孤独の牢獄から抜け出したいという欲求である
その欲求の強さにはめちゃめちゃ身に覚えがあるのですが、しかしそれとせめぎあってるのが、「自分かわいがり」の気持ちでは?と感じています。(自分が好きじゃなくても自分がかわいいという気持ちは発動するため、あえて「自己愛」という言葉は使いません)
孤独にならないためには、「『個人』を棄てる」ことが一番だと思うんですね。
で、そのための方法には2種類あると思っています。一つは「集団や社会の中に紛れて『個人』を見えなくすること」(境目がわからなければ常に人とくっついていられる、一体でいられる、胎児と母親のように)、一つは「自分のエネルギーなりお金なり時間なりを切り取って人に渡すこと」。
孤独にならないことが圧倒的最優先事項なら、みんな上記二つの活動に邁進しまくってるはずだと思うのですが、実際にはそうなってない。
それは、「『個人』を棄て『ないで』いること」が、「孤独にならないこと」と同じくらい、(特にこの時代の)人間にとって大事だからではないでしょうか?
で、テバスの掟では、「孤独を忘れおくために、『個人』を捨てた文化」と「『個人』として存在できるが、それ故のつらさと隣り合わせの文化」の接触について、書いてみようと思っています。
…ちょっとロジックがぬるぬるですが…とりあえず今考えてることの記録として…。