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コンテンツ月記(令和二年、神無月)

読んだもの、観たものを、書きなぐりのメモで記録します(完読できてないものも、書きたいことがあったらメモします)。
今回、映画のところについて若干ネタバレありだから注意してください!

==評価基準(特に記載したいときだけ)==
\(^o^)/ 乾杯。愛。最高の毒なり薬。
φ(..) 特別賞(今後思い出すだろうシーン有等)
==ココカラ==

■マンガ

青野くんに触りたいから死にたい(7)\(^o^)/

次の巻への引きはいつもの巻に比べると弱めかなと思うけど、三つある山の二つ目の山(と作者さんが言ってる)のまとめ巻なので、そこは仕方ない部分もあるのかな。

でも!作品テーマの根幹を語る巻だと思う。
私が考えるこの作品のテーマは、「愛と犠牲」

相手のことが好きだから、自分のことを犠牲にしていくらでも尽くしたいと考えていた、そうしてきた。でも、立場が逆だったら、私はそれでいいだろうか?…ということに、やっと主人公の優里ちゃんが気づける巻。

ホラーとして表現されてるけど、パートナーから暴力を受けてたり、相手のお金を払うために無理して働いてたり…そういうことを「仕方ない」って思ってきた人たち、そもそも疑問にも思ってこなかった人たちを、救う巻になってると思うな。

主役カップルがただ自転車二人乗りしてるだけでこんなにも泣けてしまうマンガ…強い…。

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暁のヨナ φ(..) (1~)

作品紹介は、前に投稿した通りなのですが(↓)

先月のコンテンツ月記で「男女が旅したらすぐ恋仲にするのまじでやめろ」という話を書いたのに、この話ではときめいてしまっている自分について考えていた…。

たぶん、「女」を「人間」として見てくれてるかどうか、がポイントなんだと思う…。先月紹介した『アンデッドアンラック』では、そのキャラの許可なしにいきなり(仲良くなってもない人が)乳を触ってくるシーンがあって、恐ろしかった。道具としてしか女が見られていないのきつすぎた。
『ヨナ』でも、主人公が強引に男性に迫られるようなシーンがあるんだけど、彼女の感情を無視してぐいぐい進めちゃうような感じにはならないので、安心してときめける。ハクが大好きです。

途中まで、「ヨナがずっと守られるだけのお姫様だったらやだな…」って思ったけど、ちゃんと(?)戦い始めたし、私は嬉しいぞ!ヨナが戦うことを決意したとき、「なんで(ヨナの父の)国王は武力を持たなかったのか考えて」ってハクが言ってくれたから、これを喜ぶ自分にはっとしたりもしたんだけど。

そのうちリンク切れちゃいそうだけど、期間限定無料版があったから貼っとくぞ!5巻まで無料版があるっぽいぞ(↓)

(リンク切れ対策に通常版も貼るぞ!!)

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おうち性教育はじめます 一番やさしい!防犯・SEX・命の伝え方 \(^o^)/

文章の個所もあるけど、ほぼコミックエッセイなので「マンガ」に載せます。
これは、特に小さいお子さんがいらっしゃるご家庭にほんとーーにほんとーーーーにおすすめの本!マンガメインだからとっても読みやすいし、コミュニケーションの話も出てくる包括的な性教育の本なので。大人の性知識のアップデートにも非常にいい本だと思う。「家庭に父母がそろってるのが『普通」として語ってないところ」もナイス!「もしお父さんがいない家庭であれば、親戚の男性に頼むのも手です」というようなこと、毎回きちんと書いてくれてる。いいな~。

前から読んでみたいなーと思ってたんだけど、↓この記事をきっかけに購入することを決めた。

特によかったと思ったところ、勉強になったところのざっくりメモ。

小さい子供のおしりを触ってふざけるのは、親であってもだめ。その子供が大人になったとき、「おしりを触るのは好意表現」だと思って人の体に許可なく触れたりしてしまう可能性もあるし、誰かにおしりを触られて嫌だと感じても「好きの表現として触ってるみたいだから、我慢しないといけないかな…?」と考えてしまうかもしれないから。

・体つきが大人に近づいてきたら、子供本人が言い出さなくてもお風呂は別にしたほうがいい(特に異性の親)。人間は生物的な仕組みで、子供が大人の体になってきたら「異性として」見てしまうから。その視線を感じると親子の信頼関係がゆらぐこともある。

・小児性愛者が子供に加害したとき、子供に「今あったことは内緒だよ」と言って聞かせることがある。何かあったとき子供が話してくれるように、「プライベートパーツ(口・胸・性器・お尻)、あるいは体の他の部分を触られたら、『内緒だよ』って言われても、信頼できる大人に話してね」と日ごろから伝えておくべし。

知識がないまま射精を迎えると、「性は汚い、後ろめたい」という意識を持ってしまうことがある。そうすると性行為をすることを前向きにとらえられなかったり、「女は汚していい存在」と女性蔑視に繋がったりする。そうならないように、大人が「汚い」と感じてしまう要因について説明してあげるのが大事。「汚れたパンツ」というような言い方もしないこと(「精液のついたパンツ」といった、ニュートラルな言い方を使う)

Q&Aもとってもいい!
(例えば…(特に)男の子はうんちとかちんちんとか連呼しがちだけどどうすればいいのか?という質問。幼児の頭の中はこんな感じになってる:「うんちやおしっこって出ると気持ちいい→出すとほめられるし、誇らしい気持ち!→うんこ・おしっこの話、大好き(おしりとかちんちんはそれらが出る場所なのでやっぱり好き。大人が反応するのがおもしろいという面もある)」対応としては、真顔で「そういう話を嫌だと思う人もいるから、やめようね」と伝え続けたり、「おしっこと言えばさ、最近トイレがおしっこで汚れてること多いんだけど、こぼれないようなやり方でお願いね」としたかった話につなげたりする等がある。

↑いくつかのエピソードはこちらからも読めるので、ぜひぜひ。


■映画

マリッジストーリー φ(..)

Netflixで観る。

すっごいよかった!!!どのキャラも単純化されてなくって丁寧に描かれていて。

最初に町山さんの映画ムダ話での解説についてもメモしとく:
いつもは「なるほど」と思うことが多いけど、「こういうとき、男はダメなんですよね!」とか「妻のほうは、もうスッキリしてるんですよ」ってな語り口については、「単純化しすぎだろ」と不満だった。
監督の私小説(映画だから私映画?)的な面が強い作品なのだな、ということが知れたのはとても面白かった。

本作は、「離婚を通して描かれるラブストーリー」である。
町山さんの解説で語られていたように、「離婚をしても、まだ愛することをやめることができない」っていう…。

ということで私の感想に戻ります。特によかったところ、いくつか。

・離婚の話なのに、互いの好きなところを述べ合うシーンから始まるのがもう切ない。しかもそれが最後大きな波になって返ってくるの…涙が止まらなかったです…。

・夫婦が、なるべく互いを傷つけない方法で離婚を進めようとがんばるところ。でもうまくいかなくなっちゃうところ…。

・人間の割り切れない部分を丁寧に描こうとしているところ。町山さんは「妻は前に進んでる」と話してたけど、たぶんはっきりそうは言えないと思うのよね。「もう結婚生活はやっていけない、このままじゃ自分の人生を生きられない。…でも、彼のことは好き」って、グラデーションの気持ち。夫もそう。「ほんとうは、自分の親とは違うように生きたいのに、怒鳴ってしまう。妻を責めてしまう。ほんとうはこんなふうに生きたいわけじゃないのに…」って気持ち。二人の俳優さんのたしかな演技力で、じりじりと胸に迫ってきた。

・脇キャラがとってもいい!妻の家族(特にお姉さん)の妙なハイテンションさとか、夫の劇団のベテラン俳優が過去の栄光にすがってるおかしさと切なさとか。弁護士それぞれのキャラの強さもよかった。

・アメリカ事情を知れる映画なのも面白かった。土地による雰囲気の違い(ハロウィーンの文化もあんなに違うんだな!)、裁判の感じとか。

彼らが本気で編むときは、 φ(..)

Netflixで観る。

いいところも「うーん…」なところも両方あったかな。近年、「すこぶるいい!!!」って脚本の作品をたくさん観てしまっているので、ちょっとチープだと思ってしまうところもあったけれど…真摯な気持ちでつくられている作品だと思うし、世の中に必要な作品だとも思った。

<よかったところ>
・生田斗真氏の演技!
リンコさんの優しいまなざし、大好きだった。とまどってるであろうトモちゃんにちゃんと向き合おうとしてくれるところも。
丁寧な演技だったからこそ、トランスジェンダーの人の気持ちが初めて立体的に感じられたな(人によって思いは違うわけだし、わかったというのは雑かもしれないけど、感じられた)。なんでこんな痛い・かゆい思いをして体の工事をしないといけないの?とか、なんで好きな人の子供を私は産めないんだろう?とか、聞いてて苦しかった…。病院で、男性用の共同部屋に入れられてしまうシーンも苦しかった…。
(でも、ん?ってとこもいくつかある。
−インタビューでね、生田さんが監督(女性)のことを「男前」って表現してるとこがあったのはちょっとやだったの。「かっこいい!」ていうのを「男らしい」に結び付けて考える文化も、リンコさんみたいな人を苦しめてると思うの。こういう役を演じた人だったら、言葉への姿勢もアップデートしてほしいなとは思っちゃった
−そんなに優しい人で気遣いの人として職場で評価されてる人なら、たとえばトモちゃんがおにぎり食べるの躊躇してたら気づくと思うんだよねー…というような点がぽつぽつ)

・中学生のリンコさんを、お母さんがまっすぐ受け止めてくれるところ。あんなに素直に気持ちが話せたってことは、それまでもお母さんはリンコさんの話をよく聞いてあげてたんだろうな…(しかしそのことで、「お母さん、なんでトモちゃんへの態度はあんなに雑なんだ」という疑問は大きくなったが)

・リンコさんの男根の供養っていう発想がおもしろかった。リンコさんは優しい人だから、「男の心を持つ人の体にくっつけたら、あんたもそのまま生きられたのにね…」って思ってそう。

・小池栄子氏の演技!

・トモちゃんが、居酒屋メニューが好きなところ。

・カイくんが、家や学校以外で話を聞いてくれる大人を持てたところ。

・洗剤ぴゅーーのシーン!

<うーん…なところ>
・女の体を持ってるけど家事は苦手な(というか避けてる)お母さんVSもともと肉体は男だけど家事が得意なリンコさん、って構図はちょっときつかった。立派な手作りご飯の不在=冷えた家族、という考えはいろんな人を苦しめると思うのよ…。コンビニご飯と凝りまくり手作りご飯の間があると思うのよ!!!!

(私が『万引き家族』が好きな理由の一つに、「栄養とかから考えると決して理想的な食事ではないけれども、幸せに食卓を囲んでる家族が描かれてる」というのがあります)

・途中までは、演技のいまいちさが目立っちゃって話に没頭できず。特に子役の皆様と桐谷健太氏。独特のバランスの脚本だと思う(完全にリアル寄りではない会話)ので、演じ方の調整が難しそうだったな。

・今(の日本)は、まだその先が描けないってことでもあるとは感じたのだけど、「女らしいMtoF(男性から女性へ)」の人すぎないかなっていうのはちょっと気になったかな…。女性としてのステレオタイプな役割に、リンコさんおさまりすぎでないか?と。お弁当つくるのはいっつもリンコさんなのとか(でも、リンコさん母のカップルは男性が料理つくってたり、マキオにビール出してくれってリンコさんが頼んでたりは、相当配慮されてたとは思う)

・「嫌なことがあったら、怒りが通り過ぎるまで待つ。飲み込む」というリンコさんの処世術が、なんかもっといい形で破壊されてほしかったかな…(映画『はちどり』とは真逆の処世術ですね)。すごい日本的な価値観だなと思ったけど、それで限界きてみんな壊れちゃってるわけだからさ…。

・トモちゃんに「おっぱいおっきくなった?」て何回も聞くのは、虐待だと思う…。叔父の性器の話をするのも(あれは、仲良くなったって表現なんだと思うけどやっぱ…)。

・他の男子に胸を見られることに抵抗があるリンコさん(中学時代)が、お母さんの前であっさり上半身裸になるとは思えんのだが…。

・おじいちゃんが手を握って人となりについて推理?するところ、実は結構セクハラではないかなとザワザワした…(感動シーンとして入れられてるのでなおのこと不安になった)。

・子供を一人の人間として扱うことと、子供としての責任を超えた負担がかかりすぎないようにするってことは、両立できると思う、というか、しないといけないと思う。

トモちゃんはたしかにしっかりした子供だけど、「姉さんをよろしくな」は、ない!!!!トモちゃんに背負わせすぎだよ!!!(『青野くん』7巻の「子供に子供の面倒は見れないよ それは大人の役目なの」「…子供は…守られる側なんだから…」っていうセリフを(面倒見る相手が子供じゃなくて大人なので余計たち悪いが)この人たちにこそ届けたいよ!)

お母さんと一緒にいることを選んだのも、「うおーーーアダルトチルドレンの本で読んだケアテイカーになろうとしてるじゃん!!トモちゃん!!」と思ってやりきれなすぎた。例えば週に何日かはリンコさん・マキオの家で過ごすことにするとかさ、折衷案はとれなかったのか?

・この物語はすごく「女の人たちの物語」だと思ったので(カイくんのキャラクターとか、普遍性を持たせようとする工夫もあったけど、やっぱり軸にあるのは「女としての役割」「女が期待されること(ときにそれは呪い)」だなと)、タイトルに「彼ら」という言葉を使ったのが適切なようには思えなかった。

・元吹奏楽部・オーケストラ部として、これだけは言い続ける。「へんてこりんな弾き真似シーンは、一発で物語から気持ちが離れちゃうのでまじでやめてください」


■ドラマ

ラチェッド

こちらもNetflixで視聴中。めーーーーーーーちゃくちゃ面白い。

きっかけは、DIZさんのこれらのツイート。


ロボトミー手術ってなんなんだ?と思って調べたところ。

ロボトミー(lobotomy)とは、臓器を構成する単位である葉(lobe)を切除(tomy)することを意味する術語。具体的には、眼窩(まぶたの下の空洞)から棒を差し込み、脳から前頭葉を切り離します。かんしゃくやヒステリーを抑える効果があり、主に統合失調症やうつ病の患者に対して行われました。
EPILOGI「第5回 人間から“感情”を奪い去ったロボトミー手術の功罪」より引用

はい、こわいで~~す
(グロいの苦手な方には、おすすめできません!)

しかしグロいの大丈夫な方に観てほしい理由はこれ(↑)!
とにかくとにかく、ファッションが素敵!服も帽子も髪型も、みーんないいんだわ…。
あと、建物のつくりとかも最高!ラチェッドが働いてる病院も、泊まってるモーテルも、途中で出てくる豪邸(←垂涎モノの悪趣味)もいいんですよ!新しい場所出てくるたびに、「イイッ!」って言ってる。笑

そしてストーリーも、引き込まれるんですよー。
へんてこりんなカメラワークも、昔の映画みたいな音楽(オープニング大好き!!現役オケ部だったら絶対やりたかった曲)も、派手派手なライティングも全部素敵!!!毎回あっという間に観終わっちゃう。

実はTHEマッチョ文化との闘いを描いた物語でもあるのでは?と、既に第4話から感じられていて、ゾクゾクしています。

とってもおすすめです!


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けそ
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