ウィークエンドけそ(第20回/2021 .1.2号)
新年あけましておめでとうございます!けそです。
2021年最初の号です。ウィークエンドですが、イヤースタート(?)ですね。
皆さんは、どちらで、いかがお過ごしでしょうか?
この番組では、今週けそがビビビと来た、SNSの話題・ラジオで聴いたもの・YouTubeで観たものの中から、特に皆さんにお伝えしたいものを紹介していきます。
昼から飲んでたため、やや眠いです。ゆるゆる、まいりましょう。
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今だからこそ、チョーズンファミリーの話
昨年末(と言っても数日前だけど)の紅白歌合戦、「福山雅治氏と星野源氏の家族観、違い過ぎでは…?」とTwitterの一部で話題になってました。
福山氏の歌った「家族になろうよ」には、大きな背中のお父さん、静かな優しさのお母さん、無口なおじいちゃん、かわいいおばあちゃん…等が登場するんですが、これはあまりにもステレオタイプ固定的ではないですか…、と。
(私はまだ観てないんですが、この曲が主題歌になってた『そして父になる』で描かれてるのは、そんなにステレオタイプ的家族像じゃないはず、と恋人が言ってました。歌詞の前半には「どれほど深く信じ合っても わからないこともあるでしょう その孤独と寄り添い生きることが 『愛する』ということかもしれないから…」って言葉もあったりするのに、なぜ一番大事だと思われるサビで、急に世界の広さとか深さを捨てちゃうんだろな…?)
(↑私はラジオで聴いてたから映像は観られなかったけど、制作側の人にはその「ステレオタイプ感」だけだと狭い、と感じられた人もいたんだろうな。いいぞいいぞ!)
対して星野源氏。「うちで踊ろう」の、この日初めて公開された2番の歌詞をご覧ください…。
「飯を作ろう ひとり作ろう 風呂を磨いて ただ浸かろう」
「今何してる? 僕はひとりこの曲を歌っているよ」
「僕らずっと独りだと 諦め進もう」
新しい時代の歌詞だなあ…って、私はとても感動しました。
星野源氏は、「恋人ができること」とか「結婚すること」とか「血縁家族で長く一緒にいること」=幸せ、って直結させない人。そこが好きです。
ドラマの『逃げ恥』で平匡さんを演じたとき語ってたことも、彼のそういう姿勢が出てた(下のレビューを読んでみてね。ドラマの続編も楽しみだ!)
こうした家族観の違いについての意見を読んでいる中で、その直前に読んだ、キャシーさんの素晴らしいブログ記事のことを思い出しました。
こちらの記事は、以下のつぶやきへの反響が大きかったので、より長文で思いの丈を綴るために執筆されたそう。
子供の頃から、家族は何よりも大切だと教わってきた。うちは父と母の三人家族だったが、親戚も含めると大家族に膨れ上がった。年末年始は特にみんなで集まることが多かった。美味しい食事がたくさんあって、いとこたちと馬鹿騒ぎできるのは楽しかったが、そうではないことも多かった。絵を描くのが好きだったから、理系だらけの家族から「文系に進んではいけない」という親切な忠告をもらうことがよくあった。男らしくないとされる遊びが好きな自分は、周りからの冷たい視線にも敏感だった。こうした小さな摩擦から始まって、年齢を重ねる度に自分の居場所の面積が減っていくのを痛感した。
ゲイであると知られるのを恐れて、自分から距離を作ったのもある。大学に入学したものの、文系を選んだことでがっかりされたのもある。重い病を患っていた父と反抗期の自分の悪化した関係を理解されなかったのもある。理由が山ほど重なって、家族の集まりが息苦しい環境になった。家族からすれば好意のつもりでも、自分の視点からは鋭いナイフにしか感じられないことも多かった。相手の好意を断れば失礼で、受け取れば自分が傷付いた。血の繋がった家族だという理由だけで、そこから離れるという選択肢はないと思っていた。だから、余計に苦しんだ。
〔中略〕
LGBTコミュニティに参加するようになって、同じように家族との関係に悩む人たちとたくさん出会った。自分が抱えていた問題なんて、他の人に比べれば全然平和だと知った。こうして似たような痛みを共有できることで、心にのしかかっていたものがだいぶ軽くなった。そんなLGBTコミュニティで、チョーズンファミリーというコンセプトも学んだ。直訳すれば自分で選ぶ家族という意味である。差別や偏見、その他の理由で血の繋がった家族と上手に関係を結べない人はたくさんいる。家族と遠く離れた移民や難民の人だっている。彼らは家族のようなコミュニティを自分の周りに築いて、お互いをサポートしている。その形は様々だ。
(キャシーさんのブログ「トロントのハッテン車窓から」の記事「血が繋がっている家族だからって、無理して親しい関係を保つ必要はない」より引用。太字はけそによるもの)
私もこの数年、「血がつながっている」という理由だけで私の意志を無視して何かを押し付けてくる人とは距離を置こうと頑張ってきたので、この記事には救われる気持ちがしました。
もちろん、家族といることを居心地よく感じる人を否定するものではありません。
元の家族といることが苦しい人もいることを、知って欲しいだけです。家族といることが万人の幸せだと、勝手に決めないで欲しいだけ。
自分の安心のために必要であれば、家族から逃げることは前向きな選択です!周りの人に何か言われても、大事なのは自分の心の平穏。人間関係は(たとえ家族であっても)、自分で選んでいいんですよ~(←20代前半の私にはそう言ってくれる人は少なかったので、同じ言葉を待っている人のために、言います!)。
動物や植物が家族だという人のことも、ひとりでいることが居心地いい人のことも、否定したくない、否定しないでほしい。
恋愛についても同じ。恋人がいれば「優れている」とか「よりレベルが上」、なんてことはない。恋を必要としない人もいるんだし。
安心な場所で、自分の心の平和を守って、楽しいお正月を。
<今日の記事に関連する作品 等>
■ドラマ『カルテット』
こないだ観終わったばかりだけど、早速勧めちゃおう!
頭から同じシャンプーのにおいをさせてる人は、もうほとんど家族。ダメな自分でもそのままいられる場所は大切。
元の家族関係に苦しんだ人だったら、3話の真紀さんの台詞にきっと救われると思います。(こちら↓は第1話へのリンクです)
■マンガ『メタモルフォーゼの縁側』
世代が違っても気が合う人はいる。「教える」のは、年上の人だけの仕事ではない。
毎日一緒にいるわけじゃない、長年一緒にいるわけじゃない、それでも大切な関係というのは、あるわけで。
■本『愛と家族を探して』
法律婚ではない契約を取り交わして結婚生活を送る夫婦。
恋愛関係にはないが、同性パートナーシップ制度を利用して「家族」になることを検討中の女性二人。
「家庭が欲しい」と 精子バンクを利用して子どもを産んだXジェンダーの当事者。
母の呼びかけで集まった多くの人たちによる共同保育で育った子ども。
自分らしく、深く息をして生きるために。
「愛」と「家族」の多様な形を実践する人々にインタビューし、自らに問い直す。
(Amazonの書籍紹介より引用)
特に、恋愛や性愛だけが愛のゴールじゃないと教えてくれるエピソード、第八章がお勧め。結婚しなくても子供は持てるっていうことも、「親だけで子育てしなきゃいけない」なんて嘘だってことも、この本が教えてくれた。
このあいだTwitterで、こんな話題も盛り上がってたので貼っておきます!
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続いては
ウィークエンドミュージック
のコーナー。
新年一発目ということで、派手にいきましょう!たしか今日、テレビでも放送されるらしいですしね…。
とっても思い入れのある映画、La La Landより、『Another Day of Sun』
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最後の部門!
なすびも降ってるのがいいよね。
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今週の『ウィークエンドけそ』、いかがでしたでしょうか?
この番組では、皆様からけそへの、褒め言葉・人生相談・質問をお受けしております。
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国に、緊急事態宣言を出してくださいって要請を出したらしいですね、いくつかの自治体が(書きながら、ややこしい話だなと思ってる)。
皆様どうか、健康にお過ごしくださいね!
それでは、また来週!
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