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#47【足関節】ガニ股とO脚の違いについて。

今回は、ガニ股とO脚の違いについて考察していきます。
以前も同じ内容で書きましたが、ちょっと回りくどい言い方が多かったので再度まとめなおそうと思って書きました。


1.両者の違いは足首にある(仮説)

ガニ股とO脚の違いについては、ネット上に記事が多くあります。
しかしそれらは、違いを説明しているだけで、なぜ両者の違いが生まれるのかというところについては言及されていません。

※一般的なガニ股とO脚の話
ガニ股:立ったときに両足のつま先が外側を向いている状態。膝のお皿が外を向いている。
O脚:かかとをつけて立ったときに膝の間に拳一個分ほどの隙間が空いている状態。膝のお皿が内を向いている。

膝の向きが違うということはよく言われています。しかし膝の向きの違いを生む原因は何かというところまでは言及されていません。
あるいは「姿勢の歪み」や「骨盤の歪み」が原因であるといった曖昧な表現に留まっているものばかりです。

私は、両者の違いが「足首の硬さ」にあるという仮説を立てています。
足首の硬さとはどういうことか。そして、なぜそれがガニ股とO脚の違いを生み出すのか、というところを説明していきます。

2.「足首の硬さ」とは

「足首の硬さ」というのは正確には足部の剛性とでも言うべきかも知れません。足にはアーチがありますが、特に内側縦アーチの高さは足部の剛性を左右しています。
つまり、内側縦アーチが高いときは足部の剛性が高まり、内側縦アーチが潰れてしまうと足部の剛性が下がります。

内側縦アーチが高い足を「ハイアーチ」、内側縦アーチが低い足を「扁平足」と、それぞれ呼びます。

「ハイアーチ」の足部がどうなっているかを運動学の言葉で表現すると、「距骨の外旋」・「踵骨の内反」・「ショパール関節の内転」などになります。
一方「扁平足」は、「距骨の内旋」・「踵骨の外反」・「ショパール関節の外転」などです。

3.膝は足首の影響を受ける

骨盤の歪みや姿勢の歪みがガニ股やO脚の原因であるとよく書かれていますが、私はそれよりも足首からの影響のほうが大きいと思います。
だって、ガニ股やO脚と言ったときは足を地面についているのだから。

ハイアーチは距骨が外旋しますので、下腿も外旋します。下腿が外旋すれば大腿骨も外旋します。そうすると膝が外を向きます。下肢が全体的に外旋しているので、両方のつま先は外を向きます。つまり、ガニ股です。

扁平足は距骨が内旋しますので、下腿も内旋します。下腿が内旋すれば大腿骨も内旋しますので、膝は内を向きます。その状態で膝の間に隙間ができていれば、O脚です。

という訳で、ハイアーチは足首が硬くなるのでガニ股につながりやすい扁平足は足首が柔らかくなるのでO脚につながりやすい、ということが言えます。
※もう一度言いますが、私の仮説です。

4.O脚はリスクが高い

ガニ股についてはよく知りませんが、O脚は膝関節疾患のリスク因子になると考えています。
脛骨が大腿骨に対して内反するので、膝関節の内側が狭くなり、OAのリスクを高めます。

OAは疼痛も強く、ADLも困難になる可能性があります。
酷くなれば、人工関節置換術の手術適応です。私の印象では、ちゃんとリハビリをすれば手術をしてもしっかり歩ける人が多いです。
しかし、できれば死ぬまで自分の膝で歩きたいものです。

以上、ガニ股とO脚の違いは足首の硬さが原因である、という私の仮説でした。
参考リンク貼っておきますので、興味があれば是非ご覧ください。

以前同じ内容を書いた記事はこちら(少し読みにくいです)

足部の運動連鎖についてはこちら

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