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第二十二難
二十二難は病症についての記述です。
《昔の医学書(霊枢・経脈篇)に、是動病と所生病があって、一つの経脈に二つの病気が現れる、とあるがどういう意味か》
難経では、外邪により気が病んだのを是動病、血が病んだのを所生病としています。
杉山先生によれば、気と血では深さが違いますので、是動病は早い段階の病、所生病は遅い段階の病ということも言えます。
そして血の病というのは、「血液の病」というよりは「目に見えるものの病」という意味であり、すなわちそれは「器質的疾患」だということです。
また、同じく難経・二十二難には、
《まず是動を為し、後に所生病を為す》
とあるそうです。
初めに衛気が病んで是動を起こし、それが治らずに病が栄血にまで及んで起こるのが所生病であるということが言えます。
現代風に言えば、是動は「機能的な病変」、所生病は「器質的な疾患」と考えて差し支えないかもしれません。
参考図書・文献
池田政一、難経ハンドブック、1983、医道の日本社
杉山勲、鍼灸治療の手引、2003、源草社