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飛行機の指定席に乗れなかった話

これは、以前南米のとある国で経験した話。

家族旅行で、南米から北米に飛行機で移動しようとしていた。
搭乗時間になり、飛行機に乗り込む。
「えっと・・・Eの4と5・・・」
チケットを見ながら書かれている座席に向かうと、そこにはすでに見知らぬ人が席についていたのだ。

きっと間違えてしまったのだろう。
変わってもらうべく、「あの・・・ここ私たちの席なんですが。」と、声をかける。

しかし、返ってきた返事は予想外のものだった。
「知ってるわ。だって私たちの席、ほかの人が座っているんだもの。」


ほかの人が座っている・・・??
耳を疑い、チケットを見せてもらって確認する。
確かにそこにはすでに人が座っていた。

「あの・・・そこは違う人の席ではありませんか?」
なぜ私たちが聞きに行くことになっているのか多少疑問ではあるが、座るところがないんだから仕方ない。

するとまたしても
「そうなのよ。でも私たちの席はもうないの。誰かが座ってるから。」

おい、ブルータスお前もか。

そしてその人たちにもチケットを見せてもらい、新たな席へ・・・

「あの。席、間違えていませんか。」

人の良さそうな大柄なおば様。
「席が空いてなかったから、探したらここが空いてたから座ったのよ^^」


待て待て待て。
いつまでさかのぼればいいのこれ。
最初に間違えたやつ、どこ!!!


離陸時間も近づき、重たい荷物をひっさげたまま機内の廊下で立ちすくんでいると、ようやくキャビンアテンダントさんが登場。

「あの、私たちの席がなくて。」と、一部始終を説明。
なんて言われたと思う?


「あら。それじゃあ、あいてる席を探して座ってくれる?」
謝罪があるわけでもなく、当たり前かのように言い放つキャビンアテンダントさんに半ば放心の我が家。

私たち家族は子どもも含めて5人。
一番下は大人の膝上での搭乗予定だったが、それでも必要数は4席。
横並びであいてるところなんてもうない。


せっかく指定席で、外がよく見える窓際を予約していたのに。
結果、後ろのほうのエンジン音が響く席に2人。少し離れたところに2人。外の景色も見えない席で、家族ばらばらに座ることに。


指定席の意味。
2人と2人であいてたからまだよかったけど。
これ、2人、1人、1人、とかしかあいてなかったら、どうするつもりだったのだろうか。当時一番下の妹はまだ2歳。その上の妹も4歳。
2歳は大人の膝上だとして。大人一人で2人を見る羽目になってたし、席によっては4歳が一人で座ることになる可能性だってあったよね?

と、多少もんもんとしつつも席に。
そして、まるで私たちがなかなか座らず離陸を待たせていたかのような状況のまま出発。
でも私たち・・・悪くないと思う。笑


その後の旅行は、楽しく行って帰ってこれました^^


という、日本ではありえなそうな、そんなお話。

お付き合いいただいてありがとうございました!

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