英語の習い方~日本と海外の違い~
20代のころ。
親の仕事の都合で南米のとある国に住んでいた。
英語は、簡単な日常会話ですらいまいちだった私。
インターナショナルスクールに通いながら学ぶことに。
まず最初に渡されたのは、英語の本。
丸まる一冊である。
「これを一緒に読み解いていきましょう」と、ニコニコ笑う先生。
イラストも挿絵もなく、すべてのページがびっしり英単語で埋まっている。
いや、無理・・・
正直どれだけ時間がかかるのか、と思った。
「えっと・・・When he was・・・」
内容をいまいち理解していないまま、とりあえず1ページ音読する。
「どんな内容でしたか?」と、またニコニコと先生。
いや、全然わかんない。
「13歳の時に・・・兄が腕を怪我して・・・。」
しどろもどろにそれだけ言うと、
「その通り!great job!! さぁじゃあ次のページに行きましょう^^」
耳を疑った。
待って待って、まだ冒頭の2行分くらいしか訳せてないよ??
先生は変わらない笑顔で教えてくれた。
「わからない単語があっても大丈夫。その次を読んだらその前の内容もなんとなく理解できるかもしれない。1ページ読んでみて、なんとなくそのページの要約がつかめてれば、まずはOKよ^^」
記憶は古いので曖昧だが、このようなことを教えてくれたと思う。
日本で英語教育を受けてきた私にとっては、衝撃だった。
日本で、皆さんが受けてきた英語の授業を思い出してほしい。
「下線部を訳しなさい」
「下記の英文を、日本語に訳しなさい」
少しニュアンスが違う答えを書くと、不正解。
そんな感じではなかっただろうか??
長い文章を読むのも、単語を一つずつ調べてその文章がわかってから次に・・・とやっていた。それが当たり前だと思ってたからね。
でも。
読み進めるまでに時間がかかるし、ひとつわからない文章があるとつまずいてそこから先に進めない。ああもう嫌だ!みたいな風になりがち。
そりゃぁ英語苦手になるわーと、感じた出来事だった。
英会話の分野でも同じことがいえる。
日本人に「英語話せる?」と聞いて、自信をもって「Yes!」と答えられる人はどれだけいるだろうか。
しっかり日常会話ができる。ある程度支障なく会話できる。
それくらいの人でないと、Yes!とは言わないのでは。
どこかで、日本人に英語しゃべれるかどうか聞いたとき、一番多い答えは「a little」だというのを見たことがある。
めちゃくちゃ納得。笑
なんとなく言ってることはわかるからNoではない。でもしゃべれるわけではないよなぁ・・・
の、答えである。
もっとも日本人らしすぎる答えではないか。
海外の人に、同じように「日本語話せる?」と聞いた動画を見た。
「日本語?Yes!!はなせるよ!!」
と、自信満々の若者。
「Sushi!Sukiyaki!Konnichiwa!!ほら、話せるだろう??」
この程度の単語力でも、Yes!!と言っていた。
何が言いたいかというと。
会話は決して完璧じゃなくて良い。話してみるのが大事なのだ。
大丈夫、通じる。自信をもって。
「ちゃんと話せないと恥ずかしい」
そう思ってしまいがちな日本人は、ここでもつまずいてしまいがち。
極端な話。
「I will go to park yesterday」(私は昨日、公園に行く)
みたいに、昨日なのに未来形だったり。過去形がわからず現在形の単語のままだったりしても、通じるのだ。
まずはチャレンジ。そしてたくさん聞く。
文法なんて二の次で良い。
初期段階でSVOOとかSVOCとかから習ってしまうから、わかんない!!ってなって英語に対する壁が厚くなってしまうのでは。
このような発見ができたことで、英語への壁が少し薄くなった。
完璧じゃなくていいんだ。楽しくいこう。
実際、冒頭で話した本も、わからない単語はまだまだあるけど内容を楽しみながら最後まで読み切ることができた。
日本でも、少しでもいいから海外のように
完璧じゃなくていいんだ!っていうのを意識しながら、学んでいけたらいいのになと思っている。