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経費精算をキャッシュレス化する必要性やメリットを解説


 経費精算のキャッシュレス化とは、クレジットカードや交通系ICカードといった現金以外での経費精算を進めることです。
この記事では、キャッシュレス化の必要性およびメリットデメリット、キャッシュレス化の3つの方法を解説します。経費精算の見直しを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

目次

経費精算をキャッシュレス化する必要性
リモートワークの増加
電子帳簿保存法の改正
経費精算をキャッシュレス化する4つのメリット
1.精算業務にかかるミスの軽減
2.担当者による経費立替の削減
3.小口現金管理の負担軽減
4.コストの削減
経費精算をキャッシュレス化する際の注意点
移行期間を設置する
社内での利用ルールを徹底する
紛失や不正利用への対策を講じる
経費精算をキャッシュレス化する3つの方法
1.交通系ICカード
2.法人クレジットカード
3.法人プリペイドカード
経費精算のキャッシュレス化を実現し業務負担やミスを減らそう

経費精算をキャッシュレス化する必要性


 以前は現金で行われることがほとんどだった経費精算ですが、近年はキャッシュレスを選択する会社も増えています。経費精算のキャッシュレス化が必要とされる背景としては、リモートワークの増加と電子帳簿保存法の改正が挙げられます。
ここでは、それぞれの概要を詳しく見ていきましょう。

リモートワークの増加

 リモートワークの増加は、経費精算のキャッシュレス化が必要とされる要因の1つです。リモートワークが増えたことで、経費精算のためだけの出社が企業と社員の双方にとって負担となりました。
 
国土交通省が実施した「令和5年度テレワーク人口実態調査」によると、新型コロナウイルスが流行する前の2019年のテレワーカー割合は約15%です。しかし、新型コロナウイルス感染症が発生した2020年のテレワーカー割合はおよそ34%に急激に増えており、2023年も約38%と高い割合を維持しています。
今後もテレワークの実施が大幅に下がる可能性が低いことを考えると、経費精算のキャッシュレス化の必要性はより高まっていくと考えられるでしょう。 
参考:国土交通省 令和5年度テレワーク人口実態調査-調査結果(概要)


電子簿保存法の改正

 経費精算のキャッシュレス化が必要とされる背景の2つめには、電子帳簿保存法の改正により以下の変更があったこと挙げられます。
 
●    デジタルデータの利用明細を領収書の代替として利用する
●    キャッシュレス決済の場合、紙の領収書が不要
 
デジタルデータの領収書明細を活用することで、領収書の紛失や貰い忘れといった人的ミスを防げます。デジタル化を進める施策は今後も拡大するとみられることを考慮しても、今からキャッシュレス化への対応を進めておくと安心です。


経費精算をキャッシュレス化する4つのメリット


経費精算のキャッシュレス化を進めると、企業にとっていくつかのメリットがあります。ここでは、キャッシュレス化で期待される主な4つのメリットを解説します。


1.精算業務にかかるミスの軽減

 メリットの1つめは書類の記載漏れや記載ミス、計算ミスを防げる点です。経費をキャッシュレスで精算すれば、利用日や支払額、支払目的といった項目がデータで記録されるため、記入漏れや記入ミスといった人的ミスを軽減できます。
 また、キャッシュレスの支払明細はサービスを契約している企業のもとに自動で集まるため、領収書の紛失や申請漏れも防げます。経費精算に利用する電子マネーやクレジットカードを会計ソフトに紐づけし、利用明細を自動で仕訳帳に取り込めるサービスを利用すれば、転記ミスも減らせるでしょう。


2.担当者による経費立替の削減

 メリットの2つめは、担当者による一時的な経費の立替を削減できる点です。これにより、担当者の負担軽減と、申請漏れや領収書紛失といったミスの防止が期待できます。
キャッシュレス化により経費精算の業務負担が減れば、担当者は本業に注力する時間を増やせるでしょう。本業に使える時間が増えることで顧客満足度の向上や、利益の向上にもつながります。


3.小口現金管理の負担軽減

 メリットの3つめは、小口現金管理の負担軽減です。小口現金管理とは、帳簿と現金の残高を照合し相違がないか管理する業務です。小口現金管理では、以下の対応が求められます。
 
●    現金の保管場所確保とセキュリティ対策
●    入出金のために定期的に銀行を訪れる
 
キャッシュレス化を進めればこれらの業務を大幅に軽減できるため、経理担当者の業務効率化と、人員の削減を目指せます。

4.コストの削減

 メリットの4つめは、コストの削減です。キャッシュレス化を導入すれば、人の手を使った書類による経費申請がなくなります。それにより、以下のコスト削減が期待されます。
 ●    人件費
●    備品費(用紙代・インク代・ファイル代・キャビネ代等)
●    保管場所確保のためのコスト
 コストを抑えて業務を効率化したいと考えているのであれば、ぜひ経費精算のキャッシュレス化を検討しましょう。

経費精算をキャッシュレス化する際の注意点


 さまざまなメリットがある経費精算のキャッシュレス化ですが、導入にあたってはいくつかの注意点も知っておきたいところです。ここでは、キャッシュレス化の際に押さえておくべき3つの注意点を解説します。

移行期間を設置する

 注意点の1つめは、移行期間を設定することです。キャッシュレス化を進めるには、新たなシステムやITツールの導入、業務フローの作成が必要です。
そのためキャッシュレスを導入するにあたっては、担当者の業務内容や手順が大きく変わるケースがあります。場合によっては、担当者の間で混乱が生じる可能性もあるでしょう。
担当者の不安や不満を最小限に抑えスムーズにキャッシュレス化を進めるには、部署ごとに順番に導入するなど段階を踏むことが重要です。

社内での利用ルールを徹底する

 注意点の2つめは、社内での利用ルールの徹底です。キャッシュレス化は担当者や経理部の業務負担を減らすメリットがある一方で、経費支払のハードルが下がることで、経費額が上がる可能性があります。
キャッシュレス化したことによる経費の増加を招かないためには、キャッシュレスで支払える経費の内容や利用限度額といった利用ルールを社内で徹底しましょう。

紛失や不正利用への対策を講じる

 注意点の3つめとしては、紛失や不正利用への対策が挙げられます。キャッシュレスの方法としては、次項で解説する交通系ICカードやプリペイドカードなどがありますが、特にクレジットカードを利用する際は注意が必要です。
なぜなら交通系ICカードやプリペイドカードは、原則としてチャージした分の金額しか使用できませんが、クレジットカードは利用限度額まで支払が可能だからです。そのため不正利用をされると、大きな損失を被る可能性があります。不正利用が心配であれば、プリペイドカードの利用をぜひ検討してください。

経費精算をキャッシュレス化する3つの方法


 最後に、経費精算をキャッシュレス化する3つの方法を解説します。キャッシュレス化の主な方法には、交通系ICカードおよび法人クレジットカード、法人プリペイドカードがあります。それぞれの特徴を確認し、自社に合ったものを選びましょう。
 

1.交通系ICカード

 交通系ICカードとは、鉄道会社が発行するIC乗車券です。公共交通機関の乗車料金の支払はもちろん、対応店舗であれば電子マネーとしても利用できます。外回り営業などで、電車やバスといった公共交通機関を頻繁に利用するのであれば、交通系ICカードが有力な選択肢となるでしょう。

2.法人クレジットカード

 法人クレジットカードは、経費精算のキャッシュレス化におけるポピュラーな方法の1つです。紙またはWeb上で利用明細が発行されるため、申請漏れや申請ミスを防げます。
クレジットカードの支払は後払いで、利用料の引落は毎月決まった支払日に行われます。そのため、資金繰りの計画を立てやすい支払方法といえるでしょう。なお、法人クレジットカードの利用には、年会費がかかる点には注意が必要です。

3.法人プリペイドカード

 法人プリペイドカードとは、事前に必要な金額をチャージしておき、必要に応じて支払に利用する方法です。チャージの手間はかかりますが、盗難や不正利用のリスクを抑えたいのであれば、プリペイドカードは有力な選択肢となるでしょう。またチャージした金額までしか使えないため、経費の使いすぎも防止できます。

経費精算のキャッシュレス化を実現し業務負担やミスを減らそう


 経費精算のキャッシュレス化は、経費を現金ではなくクレジットカードやプリペイドカードで精算する方法です。
キャッシュレス化を導入するメリットは人的ミスやコスト、担当者の負担の減少です。注意点としては、社内ルールの徹底や不正利用防止への対策が挙げられます。
中でも、不正利用の恐れが低く経費の管理を容易にしたいときは、法人向けのプリペイドカードが利用しやすく、多くの経費精算システムや会計ソフトとの連携が可能な「BIzプリカ」がおすすめです。経費精算のキャッシュレス化を考えている方は、ぜひ一度検討してはいかがでしょうか。






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