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【レポート】つどえるサロン#02 荒井 菜彩季さん|TAKE! 2024

2024年度も、東海村場づくりスクール「TAKE!」を引き続き展開しています!
TAKE!は、ゲストから話を聞く「つどえるサロン」と、アクションを共有し合う「つながるトーク」の2つのパートがあります。

今回はつどえるサロンの2回目。
ゲストに、合同会社LOCUS BRiDGE・CMOの荒井 菜彩季さんをお呼びして、住民と行政が一緒につくるシティプロモーションの事例と経験談をシェアしていただきました!





ゲスト:荒井 菜彩季(あらい・なつき)さん

合同会社LOCUS BRiDGE CMO(最高マーケティング責任者)。
2012年地元・埼玉県本庄市役所に入庁。
区画整理、高校生PJ、ふるさと納税、シティプロモーションを担当。
2019年北本市役所に転職。シティプロモーション・ふるさと納税担当として、
市民や市内事業者との対話を大切に関係性を構築。
ふるさと納税では、市内事業者への訪問、新規返礼品開発支援、
ポータルサイト運営、魅力発信等の実務を担当。
寄附額は2020年度に6億円、2021年度には9億円を超え、2年連続埼玉県内1位となる。
同市シティプロモーション事業の主軸である屋外の仮設マーケット事業では、
参加者の伴走支援を行い、全国広報コンクールで内閣総理大臣賞を受賞。
2022年10月より現職。
ふるさと納税業務を通し、地域で頑張る事業者様、自治体職員の伴走支援に奔走中。




ふるさと納税で市民プロジェクトを応援

荒井さんが公務員として勤めていた経験から、その期間に担当した事例をお話ししていただきました。

北本市役所で働いていた頃、シティプロモーションとふるさと納税を担当していた荒井さん。
シティプロモーションは市内の住民向けに、ふるさと納税は市外の寄付者向けに取り組んでいたそう。

2014年、消滅可能性都市に指定された北本市は、「『住みたい、住み続けたい』と思ってもらうには?」をシティプロモーションのテーマに据えています。

そこから、関わる人の数ではなくその人の意欲が大事であるという指標を取り入れました。
参加/推奨/感謝で意欲を分類し、数値化することで、シティプロモーションを捉え直しました。

ふるさと納税では特に、市民のチャレンジに対して投資する「ふるさと納税を活用したクラウドファンディング」に力を入れています。




&green marketを開催

北本市が主催する屋外でのマルシェイベント『&green market』
飲食や雑貨などのテントが出店し、体験や展示、地元産の食材も楽しめるイベントになっています。

客層は20~30代が多く、幅広い年齢層の方々で賑わっているのが写真を見て伝わってきますね!
ここで驚きなのが、毎回のマーケットを北本市役所の芝生広場で開催していること。市役所の敷地内で開催していることが新鮮に感じられました。

出店者は公募。
初対面の出店者の方がいることもあり、毎回、マーケットが始まる直前に顔と顔を合わせて挨拶をする時間を作っています。

さらに、このイベントに関わる人にはステイトメントを設定し、関わる上でのルールのようなものに沿って活動しているそう。
みんながそれを守ることで、心地いい空間を作っていきます。

━━━ ステイトメントの基本方針は人を排除しないこと。できる限り、市民の皆さんの「やりたい」に寄り添うように心がけています。
出店者、お客さん、スタッフなど、いろいろな人が関わりながら形づくっていくマーケットはまちの縮図だと感じますね。

荒井さん

最初に決めたものが、困った時、迷った時にみんなで立ち戻る場所になっているのを感じました。
立ち返るものがあると、自分たちの進む方向がわかりやすく、かつ共有もしやすくなりますね。

行政と市民が一緒になって街の風景を作る試みは、北本市内の小学校の総合の時間のテーマとしても取り上げられているそうです。

こうして活動が小学生たちの世代にも伝わり、より幅広い世代の「やってみたい」を実現する場所として定着していくんだなと感じました。





やりたいことができる場所をつくる

━━━ みんながやりたいことを「自分のタイミングで」できるように、場を用意しておくことが大切だと思います。
多様な関わりしろがあると、チャレンジしやすくなりますからね。

荒井さん

行政側の「やりたい」に市民を巻き込むのではなく、市民の「やりたい」に寄り添うことに重きを置いて、ふるさと納税やマーケットに取り組んできたと荒井さんは語ります。

━━━ 基本的にみんな頑張りすぎだなあと感じます。
だからこそ、「頑張りすぎない」「役割をぼやかす」ことも大事にしています。
右肩上がりにステップアップしていくことだけがシティプロモーションではないと考えています。

荒井さん

思いは他の人に引き継げないことが多いからこそ、今できる人・今ここにいる人たちと街をつくることに目を向けている荒井さん。
市役所から民間に移った今でも、住民の皆さんと向き合う姿勢を大切にされているのが伝わってくるお話でした。




お話しいただきありがとうございました!

東海村ポーズ!







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