メンバーがShojinmeatのリアルを語ってみる
(トップ画像引用:https://fabcross.jp/interview/20180820_shojinmeat_01.html)
こんにちは。
今回は、ぼくが参加しているサークル「Shojinmeat Protect」について解説していきます。
「 Shojinmeat Projectの活動はぶっちゃけどんな感じ?」「どんな成果が出ているの?」と思う方は、是非この記事をご覧ください。
そもそもShojinmeat Projectってどんな組織なの?
「Shojinmeat Project」は「細胞培養技術の民主化」を掲げ、細胞培養技術のオープンソース化を進めている市民団体です。
市民が手軽に実践できる細胞培養プロトコルの開発や、その普及活動を行っています。
Shojinmeat Projectを立ち上げたのは羽生雄毅さんいう方。
彼は幼い頃から大のSFオタクで、それが転じてSFでは定番の「培養肉」を作る動画を配信。
その活動を行う仲間を募ったところからShojinmeat Projectはスタートしています。
現在は培養肉にとどまらず、細胞を培養して物を育てる「細胞農業」を掲げ、さまざまな拠点で活動を行っています。
どんな活動を行っているの?
ここからはShojinmeatの活動のリアルについて、メンバーのぼく視点で書いていきたいと思います。
DIY培養実験
Shojinmeatの肝となる活動です。
渋谷にあるBioClub Tokyoにある市民向けバイオラボ(詳細は後述します)などで、一般人でも可能な細胞培養のプロトコルの開発を行っています。
ただ、基本的な培養プロトコルはほぼ完成しています。
細胞培養技術・細胞農業普及活動
現在のShojinmeatがメインでやっている活動です。
さまざまなイベント・ワークショップを開催したり、新たな拠点で細胞培養の実験をする仲間を増やし、市民への普及を行っています。
同人誌の販売
実はShojinmeat Projectは同人グループとしても活動しており、同人誌の執筆・販売もしています。
コミケの他、技術関連の同人誌専門の即売会「技術書典」にも出展しています。
コミケが開催されるのに合わせて同人誌を作成するので、基本的に年数回のペースです。
同人誌では、これまでやった実験の結果や、細胞農業に関するビジョンについてまとめた原稿が多いです。
創作物の制作・支援(現在は消極的)
現在は消極的ですが、培養肉や細胞農業に関する創作物の制作やその支援もしていました。
初期にはShojinmeat Projectの看板娘である「みよ」と「あこ」の考案、また2020年には細胞農業に関する創作物のスポンサリングを行いました。
現在、このスポンサリングで作られた世界観を元にした小説「壊蝕⇔エクスビボ」が小説投稿サイト「ネオページ」で連載中です。
同人誌でも、初期の頃はマンガや小説なども載せていました。
活動拠点
Shojinmeatはオフラインとオンライン、両方の拠点で活動しています。
主なオフラインの拠点ではBioClub Tokyoと100banchが、オンラインの拠点ではDiscordとZoomがあります。
オンライン拠点
Discord
メイン拠点です。
Shojinmeat Projectで活動している人たちはほぼ全員Discordに参加しており、普段のコミュニケーションはこちらで行います。
チャンネルはメンバー各自で作成でき、オフライン拠点のチャンネルやメンバー独自の実験ログのチャンネルなどがあります。
Botが自動で細胞農業のニュースを投稿するチャンネルもあります。
ZoomMTG
Shojinmeat Projectは、毎週火曜日に定例MTGをZoom上で行っています。
↑MTGの日には、発起人の羽生さんがMTGのZoomの参加リンクをDiscordと公式X(旧Twitter)に投稿するので、そちらから参加します。
主な話題はメンバーの活動の報告やこれからやる活動のディスカッションなど。
一応始まりの時刻は19:00からとされていますが、MTGの始まりまでに参加せよ、といった決まりはなく、自由に出入りできます(飛び入り参加も○)
MTGの「終わり」もなく、人がいなくなるまでディスカッションは続きます。
毎回参加するメンバーや人数が違うので、毎回違う体験が楽しめます。
(参加メンバーが1人もこない時もありました)
オフライン拠点
BioClub Tokyo
オフラインの第一拠点です。
BioClub Tokyoは、渋谷にあるFabCafe Tokyoに併設された FabCafe MTRLで活動している、DIYバイオのコミュニティです。
グローバルなコミュニティで、主宰しているのは外国の方、公式Discordでも英語が主に使われています。
BioClubはFabCafe MTRLの裏側にバイオラボを持っており、BioClubに所属しているコミュニティは一定のルールの下使うことができます。
Shojinmeat Projectも初期のころからBioClubに所属しており、メンバーがバイオラボの中で実験をしています。
100banch
パナソニック、カフェ・カンパニー・ロフトワークの3社が(中心となっているのはパナソニック)、「『100年先を豊かにする未来』を創造する若者を育てる」ことを目的に立ち上げたインキュベーション施設です。
BioClubと同様渋谷にあります。
毎月募集される「Garage Program」で採択されれば、施設2階にある「Garage」と呼ばれる部屋でメンターや仲間とプロジェクトを3ヶ月間行うことができます。
Shojinmeatのメンバーによるプロジェクトもあり、培養液でエナジードリンクを作る「A cultured energy drink」や市民用バイオリアクターを作る「AgriBioPods」といった、個性的なプロジェクトが立ち上がりました。
これらのプロジェクトの活動期間は終了していますが、終了後も各自で活動を行っています。
FabCafe京都
今年始動したばかりの新しい拠点です。
ぼくも詳しい活動内容は把握できていないのですが、拠点のメンバーとで細胞培養を行っていたりします。
MTGの際には現地で集まって参加することも多いです。
組織形態について
Shojinmeat Projectは形式的な決まりごとはなく、それぞれのメンバーがそれぞれのビジョンを持って集まり活動を行っています。
活動の結果や、活動の中で困ったこと議論する「場」として、DiscordやMTGに参加しているという感覚です。
活動の成果の発信も、同人誌以外では各自でメンバーが自由に発信します(公式サイトやXもありますが……)
メンバーについて
また、この記事では「メンバー」という言葉を使っていますが、厳密なメンバーの定義があるわけではありません。
Shojinmeatの公式ホームページにも「メンバーの定義はありません」と書かれています。
ただ、先述した通りShojinmeatで実験や活動を行う人たちは、皆Discordに参加しているため、ぼくなりの解釈ではDiscordサーバーに入った=Shojinmeatのメンバーになった、と認識しています。
お金の管理
Shojinmeat Projectは予算を持っており、培養実験に必要な試薬の経費に充てています。
収入源は主に同人誌からの売り上げなので、同人誌がたくさん売れればたくさんの試薬を買うことができます。
予算を使いたい際はDiscord上の「お金の管理」チャンネルに使いたい金額や目的を打って、大丈夫であれば口座担当のメンバーが振り込んでくれます。
よくありそうな疑問
①Shojinmeat Projectにはどうやって参加すればいいの?
先述した通り、Shojinmeat Projectで活動している人たちはDiscordに参加しているため、Discordに参加することが、事実上Shojinmeatに参加する方法となります。
ただ、ShojinmeatのDiscordは基本的に招待制で、リンクが公開されていません。
↑一方で、Zoom MTGに参加リンクが毎回Xで配信されるので、そちらからMTGに参加し、招待を受けることをおすすめします。
飛び入り参加は大歓迎なので、気軽に参加してみてください。
②Shojinmeatって、今どんな活動をしているの?
このようにShojinmeatは各自が発信を行うため、「公式ブログ」的なものがないのでサークル外の人が直近の状況を把握しづらいというデメリットもあります。
ぼくが執筆しているマガジン「Shojinmeatの日常メモ」では、Shojinmeatの活動を執筆しているので、参考にしてみてください↓
マガジン内の記事は本記事が収録されている「バイオエンジニア・シノダのDIYバイオ」からも読めます↓
更新は不定期となっています。
③ShojinmeatはSlack上で活動してるって聞いたけど?
↓の記事では、取材されているメンバーが「Slackで活動している」という記述があります。
最近まてはSlackで活動していましたが、最近Discordサーバーに移動しました。
現在はSlackでは活動していないので、よろしくお願いします。