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トレンド・プロ、パーパス経営へ乗り出す!!〜その一部始終を赤裸々に公開!⑤〜

近年、経営論でよく耳にするようになってきた「パーパス経営」。しかし、実際に「パーパス経営」に取り組んでいる企業はまだまだ少ないのが現状です。「パーパス(Purpose)」とは、目的や意義を指す言葉で、そこから経営論では「会社の存在意義」として使用されています。

弊社トレンド・プロでも、この度パーパスを設定することになりました。そんな折、代表岡崎の友人でありパーパス経営のコンサルティング事業を行なっている菊地天平氏(以下天平さん)にお声がけいただき、パーパスづくりをスタートしました。2022年11月〜2023年3月にかけて、毎週パーパス設定ミーティングを行い、トレンド・プロのパーパスを設定しています。

前回はついにパーパスとパーパスの内容を補う補足文がようやく完成しました。
今回は、パーパスを体現するために核となる価値観「コアバリュー」の検討、さらに作成したパーパスを社内へ共有し意見をつのった際の様子についても紹介します。


コアバリューの検討



コアバリューとは、「パーパスを体現するために核となる価値観」です。

じつは、トレンド・プロには今回のパーパス策定をする前に決めたバリューがありました。
ーーー
①8割主義⇨目の前のことにとらわれず、未来について考える余裕を持つ
②変化を楽しみ、未来の価値を増やす⇨時代の変化をポジティブに捉え、良い未来に繋がる行動をする
③果敢に挑戦、挑戦には寛大に⇨今までのやり方にとらわれず、日々新しいことをやる意識を持つ
④得意な事には貪欲に⇨自分が得意なことに意識を持ち、突き詰めることで価値が大きくなる
⑤相手の良いところを見つける文化⇨他人の良いところや得意に目を向け、尊敬する気持ちを持って接する
⑥どんな立場でも意見が交わせる⇨正解は変わり続けるものとし、立場関係なく意見を出し合う
ーーー

しかしこのバリュー、多くの課題があり社内からもさまざまな意見があがっていました。例えば、「抽象的で取り組みづらい」「できているか判断しづらい」「精神論に見える」「人間性に関することがない」「網羅できている感じがしない」などなど…。
このバリューに足りない視点として挙げられたのは、以下の点です。

・個性と多様性⇨自分と他人の個性を合わせることで、よいものができる ← インクルージョン
・協力、共創⇨一人でできることを考えるのではなく、仲間を信頼し力を合わせる ← co-creation
・学ぶ姿勢⇨わからないことをそのままにせず、自ら学びにいく ← 自己変革
・倫理観⇨ 人間的にも尊敬されている人を上に上げたい

この反省をもとに、今回策定したバリューに基づいたコアバリューを各自で持ち寄り、検討しました。
そこで決定したのが、以下のバリューです。

・創造力の解放
 秘めたる才能を解放しよう  
・学習と共創
 よく学び、共に良いものを創ろう
・心を動かす発信
 多くの人に心揺さぶる体験を届けよう
・挑戦と支援
 よき挑戦者であり、よき支援者であろう


これで、一旦パーパスとコアバリューができました。しかしこれで終わりではありません。ここから、社内のメンバーの意見を取り入れ、全員が納得感を持てるものにブラッシュアップしていきます。

いよいよパーパス&コアバリューを社内共有!その反応は?

まずはマネージャー陣にのみパーパス&バリューを共有してみました。テキストにて共有したのち、オフラインで一堂に会し、意見交換をするという流れを組みました。

意見交換の場では、クリエイティブの会社らしく、メンバー皆言葉1つ1つの深い部分まで熟考してくれました。その一部がこちら。

►パーパスについての意見
・「マンガ+α」の部分を取れないか?
トレンド・プロではマンガ制作のみにとらわれず、顧客の課題解決のためにさまざまなサービスを創出しようとしていますが、良いマンガを作っていればいいんだと思う人がまだ多いのが現状です。パーパスに「マンガ」の文言があるとマンガ制作以外の発想が出てこないのではないかと懸念されるため、補足文に+αのニュアンスを入れたい、という意見でした。+αと言っても、人によって捉え方はさまざまなので、パーパスでは「無限大の要素とマンガを掛け合わせる」というニュアンスを加えた方がいいのではないかという結論にいたりました。

►補足文についての意見
・上の3行の社会課題は良いけど、下の2行がしっくりこない
・テキストが堅いとやろうとしていることとマッチしないので柔らかめに
・伝える側の話か受け手の話かがわかりにくかったので
 現状の両者の課題→理想の将来、のつくりに
・手段の先にある理想の状態「笑顔」を提示して印象を和らげる
 (ゴールは「革命」ではなく「幸福」=「笑顔」の状態)
・「世界」は国の意味、個人の認識する社会や領域など広く捉えられるようにする

►コアバリューについての意見
「〇〇しよう」が複数続くと拙い感じもするので
「〇〇する」のような文体ではどうでしょうか?
例:つなげよう→つなげる、ぶち壊そう→ぶち壊す

これらの意見をふまえ、パーパス文やコアバリューを書き直してみたり、文の解釈についてみんなで話し合ったり…
詳しくは省きますが、かなり時間をかけて、マネージャー陣とパーパス&バリューのすり合わせを行いました。

最終的に定まったパーパス&バリューがこちら!

===【パーパス】===
マンガ+αで世界中の「伝えたい」に革命を
~「伝えたい」に革命を起こすことで、受け手の自己決定を支援する~
【補足文】
欲しいものはなんでも手に入るこの時代。選択肢に溢れているからこそ必要なのは「自己決定力」です。
しかし、無限に広がる情報のなか、それらを吟味して自己決定することは至難の業。これが積み重なって大きな損失となり、私たちの幸福度を下げているのではないでしょうか。
トレンド・プロはそんな情報社会にマンガ+αの武器をもたらし、受け手の「考える・理解する・判断する」を支え、発信者の「伝えたい」に革命を起こし、笑顔あふれる社会を創っていきます。
===【コアバリュー】===
・広く深く学ぶ 
・固定概念をぶち壊す
・大胆に仕掛ける 
・心揺さぶる体験を届ける 
・共に未来を切り拓く
==============

パーパス文については何度も何度も書き換えた結果、元々の文に限りなく近いものに落ち着きました。

コアバリューについては、元々のものが固い印象だったため、柔らかくかつわかりやすい(意味が統一できる)ものに変更しました。

今後の施策


パーパス&コアバリューは、確定したらそこがゴールではありません。その後の社内浸透や、経営方針・実務への落とし込みが最も大事なフェーズとなります。
トレンド・プロでは、パーパス&コアバリューに基づいた中長期のビジョン(3年後、10年後、30年後の会社)や未来組織図、直近の計画を立てました。
実際の中長期ビジョンの土台がこちらです!


天平さんが用意してくださったこれらの図・表を使いながら、直近の実務に落とし込めるように施策を具体化させていきました。
今後は経営陣のみならず社員全員がパーパス&バリューを理解・自分事化できるよう、社内浸透を行っていきます。浸透方法にはさまざまありますが、まずはトレンド・プロの看板サービスである「マンガ」を使った浸透を行う予定です!

まとめ


いかがでしたでしょうか?昨年(2022年)11月から議論を重ねてきたトレンド・プロのパーパス&バリューがついに形になりました。まずは経営者が相当な時間をかけ熟考して自分の考えを明文化し、その後社内メンバーでも意見を出し合い、約4ヶ月かけてなんとか形になりました。
今後は策定したパーパス&バリューの社内浸透を行います。現在施策実施の真っ最中ですので、結果が出次第、またnoteにて発信します。
うまく浸透させることができるのか、試行錯誤している段階ですが、ぜひ応援していただけると嬉しいです!