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【午前五時にピアノを弾く】雨の日の朝に紅茶を飲みながら遊びたいゲーム【ゲーム感想】

こんにちはtozicaです。
今日は土曜日!

この記事は、エロゲーとか作ってるクリエイターの制作日記です。
noteなので直接的なエロ表現はありませんが、えっちな話が苦手な人は気をつけてね。

注意書き

午前五時にピアノを弾く を遊んだ

リリース当時に名前を見かけて「なんかセンスが良さそうだなぁ…」って思って気にはなってた「午前五時にピアノを弾く」、なんとなくずっと遊ぶタイミングが無かったんですけど、先日ふと思い立ってプレイしました。
フリーゲームだよ!!

朝の早い時間、午前五時くらいになると、この町にはときどき濃い霧が出る──。
「午前五時にピアノを弾く」は、短編テキストアドベンチャーゲームです。
午前五時に家を出た少女は、霧の中でさまざまなものと出会います。選択肢によって増減する「眠気」「渇き」「狂気」「充電」の四つのパラメータをうまく調整しながら、彼女は午前八時を目指します。

霧の中をさまよい歩く少女が様々なものと出会い、思い出す、短編小説のようなゲームです。

ストアページより

3種類あるエンディングを全て見るまで遊んで、プレイ時間は2時間弱でした。
END1とEND2は自力で見つけたものの、END3への分岐条件は分からなかったのでネットで情報を調べちゃった。

本作はフリーゲームなんですけど、無料とは思えないほど上質なゲーム体験でしたね。
朝早く、自分以外誰もいないリビングで遊んでたのもあってか、より高い没入感でもって遊べた気がする。
全編を通して鳴らされるピアノBGMの良さもさることながら、ストーリーもどこか胸に染み入るような、自分の幼い頃の思い出をどこか刺激してくるようなノスタルジックさに溢れていて、すごく良かったなぁ。


ゲームシステムは大きく分けて、ストーリーを読むストーリーパートと、既定の時間まで霧の中を探索するゲームパートの二つで構成されています。

ストーリーパートはひたすらテキストを読んでいくだけだし、ゲームパートの方もそのゲーム性は極限まで単純化されていて、次々に提示される二者択一の選択肢をひたすら選んでいくだけなので、全体としてゲームデザインは非常にシンプルです。
「眠気」「渇き」「狂気」「充電」の4つのパラメータのうち一つでも満タンになったらゲームオーバーで、朝5時から朝8時まで時間が経過したら探索パートはクリア。
これをクリアするたびに次のストーリーが開示されていって、8回クリアしたらエンディング…という感じ。

それぞれの選択肢は、パラメーターが上昇したり時間が経過したりします。
その場の状況に応じてより良い選択肢を選びましょう。

まぁ、本作のメインの楽しみはストーリーを読む方なので、こっちのゲーム部分はオマケみたいなものではあるんですけど。
実際わたしも途中からはCHILLモード(ゲームオーバーになりづらくなる)で進めちゃったし。

とはいえ、この「選択肢を選ぶ」だけで進行していくゲーム性っていうのは、自分が今作ってる「カナデエスケイプ」にも非常に通ずる部分なので、ゲーム体験としてはとても興味深かったですね。
特に、こういう選択肢を選ぶだけのシンプルなゲーム性においては、消費アイテムという存在はゲームの戦略性をかなり高めてくれるんだなぁというのが、個人的にはけっこうな発見だった。

というのも、本作の探索パート、提示される選択肢の種類は恐らくランダムなので、基本的には運ゲー的な要素が強いんですよね。
どんなに上手に立ち回っても、特定のパラメーターばかりが上がるような選択肢がたくさん出てきちゃうと、そこでゲームオーバーになっちゃう。

そんな中で、道中で時々アイテムを拾うことができて、3つまで所持できるわけなんですけど、それらのどれを拾っていつ使うのかという選択が、この(言ってしまえば単調な)選択肢を選んでいく過程に多少の戦略性を生じさせていて、興味深かったですね。
一個一個の選択肢を選ぶ試行がただただ「今のパラメーターからより妥当な方を選ぶ」っていう互いに独立な所作の繰り返しになってしまいそうなところが、アイテムという概念が加わることによってちゃんと個々の選択肢の間にある種の相互依存関係が発生してた…ような気がする。


そんなわけで、とても読後感の良いストーリーと、個人的には非常に興味深いゲーム部分とを味わえて、非常に有意義なゲーム体験でした。
無料で遊べるので、これを読んでる皆さまもぜひ遊んでみてね。

おしまい。

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