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国内の山岳事故の半減を目指す「登山道場」

登山道場と登山ガイドの違い

登山道場と一般的な登山ガイドツアーは、その目的が大きく異なります。

  • 登山ガイドツアー
    登山ガイドは、お客様が行きたい山へ安全に案内することが主な役割です。山の自然や歴史を解説しながら、目的地へ導くことが使命です。

  • 登山道場ツアー
    一方で、登山道場は「登山技術の向上」を目的としています。お客様自身のスキルアップを支援し、より安全で計画的な登山ができるようサポートします。その背景には、「日本における山岳事故の半減」という大きな目標があります。

登山道場のパーパス(存在意義)

「日本における山岳事故の半減」


登山道場では、以下のような考え方を基に活動しています。

  1. スキルアップによる事故防止
    登山者が技術や知識を身につけることで、事故を未然に防ぐことが可能になります。特に、自分自身の力量を正確に把握し、それに基づいたルート選択や計画を立てることが重要です。

  2. 啓発活動
    山岳事故の原因を分析し、それを防ぐための技術や知識を広めています。直接的な指導だけでなく、SNSやYouTubeなどを活用して効率的に情報発信も行っています。

山岳事故の現状と主な原因

日本で発生している山岳事故の多くは、防ぐことが可能な「お粗末な事故」とされています。以下は主な原因とその対策です。

原因ワースト3

  1. 道迷い(約37%)

    • 原因: 地図やコンパスの使用方法を知らない、またはGPSアプリへの過信。

    • 対策: 紙地図とコンパスを携帯し、それらを使いこなす技術を習得すること。GPS機器は便利ですが、故障や電波不通の場合への備えも必要です。

  2. 転倒・滑落(約36%)

    • 原因: 歩行技術不足、不適切なルート選択、体力不足。

    • 対策: 岩稜帯や不安定な地形での歩行技術を磨くこと。また、自分の体力に見合った計画を立てることで焦りや無理を防ぎます。これにより8割以上の事故は防げると考えられます。

  3. 疲労・病気(約16%)

    • 原因: 無理な行程計画、低体温症や熱中症など気候への不適切な対応。

    • 対策: 十分な休息と計画性、天候に応じた装備や服装で多くの問題が解決できます。

統計から分かること

これら3つの原因で全体の約9割を占めています。もし全登山者が適切な知識と技術を身につければ、単純計算で8割以上の事故が防げる可能性があります。

登山道場が目指す未来

直接指導と情報発信

  • 登山道場では、多くの方々と直接接することでスキルアップのお手伝いをしています。

  • さらに、SNSやYouTubeなどオンラインプラットフォームを活用し、効率的に情報提供も行っています。このネットワークによって、多くの人々に安全登山の知識を届けることが可能になります。

目標

  • 登山者一人ひとりが「自分自身で安全な登山計画を立てられる」能力を持つこと。

  • 日本全体で「背伸びした無謀な登山活動」を撲滅すること。

まとめ

登山道場は単なるガイドサービスではなく、「技術習得」と「事故防止」を重視した教育的取り組みです。直接的な指導だけでなく、オンラインで広く情報発信することで、多くの人々へ安全意識と知識を普及させています。これにより、日本全体で安全な登山文化を築き上げることが期待されています。

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