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あいさつダイジ!!

お姉さん「みんなー、こーんにーちはー!」
こども達「こーんにーちはー!」
お姉さん「もっと大きな声で、もう一度!こーんにーちはーー!!!」
こども達「こーんにーちはーー!!!」

こども向けのショーで、必ずと行っていいほど見かける光景でしょ?
こども向けのショーをちゃんと見た事無いとか、覚えてないって人も、
だいたい、こういう印象はあるんじゃないですか?

これって、あまりにもお決まりだから、変えようと試みた人もきっといるのだろうけど、あまりにも大事だから外せないシーンでもあります。

冒頭のタイトルに「あいさつダイジ!」と書きましたが、これ、礼儀として大事なのだけど、誤解を恐れずに言うと、「あいさつの習慣」よりももっと私たちにとって重要な意味があるのです。

こども達が、元気に「はーい!」って応える事も、「楽しい!」「面白い!」って声に出して言う事も、何らか意思表示をした時点で、イベントに参加してるんだ!って無意識の自覚が生まれるんです。テレビと違って、出した声が、目の前にいる出演者に届くっていうのも、テレビよりも夢中になえる、ライブエンターテイメントの強みであったりするんですよね。

こども達の元気なあいさつ「こんにちは!」って、大人の常識から考えると、始めて会ったり、始めて話す人に、いきなりでっかい声で「こんにちは!」とあいさつするのは割と恥ずかしい。

でも、こども達はできるのです。
こども達は必要とあらば、ためらわないのです。
故にこどもは天才なのです。(こどもが本当に天才な理由はまた今度)

このあいさつって言葉は、何てすばらしい。
「おはようございます」でも「こんにちは」でも「こんばんわ」でもいいけど、これ以外で、でっかい声で声を掛け合えるのって、ドリフの「おいっす!」くらいでしょ?
あいさつという意味では同じ事だけどね。

とにかく「あいさつ」は、大きな声が恥ずかしい以外に、言いよどむ理由が無いのがいい!大きな声を出す事で、恥ずかしさも、消えていくし、何よりも楽しめるモチベーションになるからね。
その為には、少し強引でも、あいさつの声出しをすることが大事だったりします。ここで遠慮したら、盛り上がりのタイミングが、どんどん遅れていって、会場が暖まった頃には「おしまいの時間」なんて事になってしまいます。

ここで、余談のようで、核心なんですけど、こども向けのショーなんかで話す役割のお姉さんやお兄さんの事をMCと言ったりします。このMCという言葉、ご存じの方もいらっしゃると思いますが、Master of Ceremony=司会者という意味で、文字通り、「会をつかさどる者」なのです。

冒頭のあいさつは、「会をつかさどる者」が「参加する人たち」にリクエストをして、それに応えて貰っています。しかも、ちょっと強引にリードする事で、主導権をMCが持つという事が決定します。

こども達が、MCのリクエストに応えてくれた時は、しっかり褒めたり、驚いたりすると、こども達との信頼関係もできてきて、進行がスムーズにできるようになります。かつ、大きな声で、応えるこども達は、大きな声を出せば出すほど参加している(遊んでいる)気持ちが強くなって、MCの次の出かたが気になって、興味津々の状態になります。

つまり、こども達がMCの話を聞く体制ができあがります。
しかも、ワクワクしながら。
これで、楽しいイベントになる第一段階は成功です。

ちなみに、我々TOY☆STAGEの場合は、このあいさつの時にひと工夫して、「あいさつ」をひとつのピークポイントにしています。
どこの幼稚園や保育園に行っても、こども達はいつも楽しそうで、このシーンを見るのは楽しみだったりします。
映像は、この2人がおねえさん、お兄さんとして、まだ1年くらいの時のものなので、幼稚園の先生や、保育士さんも、きっとできると思います。

この映像のように、あいさつで、こども達の気持ちピークを作るためには、その前準備も必要ですが、それはまた別の機会に書きますね。

という訳で、今回は、こども向けのショーの冒頭のあいさつは、習慣でやってるだけじゃなくて、色んな意味や効果があるって事を書きました。
うまく使って、こども達の人気者になってみてください。

「あいさつ」がうまくいくポイント
・楽しげな表情
・明るく高めの声(こども達の音域の近く)
・言葉のタイミングを合わせやすい言い方で
・身体を使ってタイミングを合わせる
・褒めて伸ばす、驚いて褒める

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