超短編小説『ナンセンス劇場』002
【面倒くさい奴】
「足が1本、目が3つ、身長5メートル位のものってなーんだ?」
(答え:信号機)
「それンガドゥーバ。
ンガドゥーバ悪しき生き物。
お前それいつ見た?
ンガドゥーバ見た者1週間以内に死ぬ言われている。
お前今すぐお祓いしなければならない。
お祓いしなければお前、ケツの穴から足ツッコまれて前歯ベコベコいわされてしまう」
「めんどくさいやつだな、お前」
【再開】
「あなたは確かにひとりぼっちかもしれません。
でもこの世にひとりぼっちの人がたくさんいるという点において、あなたはひとりぼっちではないと言えるかもしれません」
「………でも…わたしはひとりぼっちです…ひとりぼっちなんです」
「そうですか…とりあえずムーンウォークの練習を再開しましょう」
【10回言ってみて】
「ドゥルバセプダって10回言ってみて」
「ドゥルバセプダ ドゥルバセプダ ドゥルバセプダ ドゥルバセプダ ドゥルバセプダ ドゥルバセプダ ドゥルバセプダ ドゥルバセプダ ドゥルバセプダ ドゥルバセプダ」
「テレビつけてみて」
“緊急速報です!
ただいま上空に巨大な未確認飛行物体が突如出現しました!”
【危険な外来生物】
「アライグマってかなり危険らしいぞ」
「えー、めっちゃカワイイじゃん」
「いや、見つけても絶対近づかないほうがいいぞ」
「心配しすぎだって」
「あ、アライグマだ! 逃げろ!」
「大丈夫、大丈夫、可愛いじゃんか。う、うわ~!」
「あ~、マコトが襲われた~!
お気に入りのジャケットが洗われている~!
絶対に型崩れする~!!」
※野生のアライグマは本当に危険なので良い子のみんなは絶対に近づかないようにしましょう