見出し画像

夜の嘉例川駅にやってきた 国の重要文化財


2024.10.04
昨年に続き九州旅行に来ていた。今回の旅行、メインは7日から始まる長崎くんちであるが、それまでの日程は、主に鹿児島観光をする予定であった。いつか行ってみたいと願っていたJR九州の肥薩線にある3大秘境駅である大畑駅、矢岳駅、真幸駅、えびの駅、大隅横川駅に訪問でき感激ものだった。今日最後は、やっぱり嘉例川駅と決めていた。大隅横川駅同様鹿児島県内ある木造駅舎内では最古の駅である。


嘉例川駅には、これまで何度やってきていたが、全てが日中であり、今回初めて夜の嘉例川駅にやってきたが、18時半過ぎというのに既に終電が走り去り、眠りの中と言った様相だが、時刻表を見れば約10分後の18:45に隼人行き普通列車がやってくる。


この嘉例川駅は2022年までは「特急はやとの風」が停車する数少ない無人駅であったが、現在は肥薩線の普通列車のみが停車する駅であり、本日巡った駅舎同様、嘉例川駅舎も国の登録有形文化財であった。


1903年(明治36年)開業の嘉例川駅は、元々鉄道マニアの間ではよく知られた駅で、県内はもとより全国から訪れる人の多かった駅です。


日中訪れた大隅横川駅と同じように、待合室の天井は高く、待合所には2脚の古びた木製ベンチが置かれ、まさに使い込まれた長椅子は決して心地よいものではないが、哀愁が漂い、古いものが宿す独特の味わいが心安らいでいく。


まったりしていると列車に音が聞こえだした。


18:45に隼人行き普通列車が滑り込んできたが、残念ながら乗降客はいなかった。


肥薩線は熊本県の八代駅を起点に鹿児島県の隼人駅に至る124Km余りの赤字ローカル線で、車社会の到来とともにローカル線が次々と廃止されるなか、どうにか生き延びている路線であった。


九州新幹線「つばめ」に接続する、豪華観光列車「はやとの風」が新設された際、その停車駅に無人駅の嘉例川駅が選定されたのだった。


その目的は駅周辺の観光目的ではなく、なんと駅舎見学のための停車であり、古い駅舎巡りが好きなものとして、希少価値・文化財としての木造駅舎に注目が集るきっかけを作ったことに拍手を送りたい。


人気者だった猫駅長の「にゃん太郎」が天国へと旅立って早4年、後を継いで22年3月に就任した2代目猫駅長の「さんちゃん」に会いたかったな。


いいなと思ったら応援しよう!