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バテン・カイトスⅡHDリマスタープレイ感想

Misskeyに投稿したノートの転載です。
ネタバレ配慮は特にしていないので未プレイの人は、やろう!

前作から戦闘システムがどえらく変更されてて初戦の時点で???????ってなってしまった。
前作のバトルスピードは特に気にならなかった人類だったのですが、制限はあるもののダッシュができるようになっていたりとゲームスピードの高速化を狙っているように感じる。
習うより慣れろって感じで戦闘に放り込まれるので、前作の序盤に配置されてたヘルプNPCってわりかし重要な存在だったんだなと思い知らされた。

GC版ではバグが結構あったようですが、今回プレイしていて遭遇したバグは一種でした。
不要なマグナス売っても二束三文にしかならないので、使わないマグナスはジャンクに移しておいてトレードの直前に必要なマグナスをストックに戻す運用をしていたのですが、原因が分からんが選択したマグナスとは全く違うマグナスがストックに戻る状態になってしまいわりかし不便でした。
全部のマグナスをストックに戻して、改めて不要なマグナスをジャンクに移すと欲しいマグナスを手元に残せる。
ディアデムに到着した頃は問題なかったけど、ディアデム編終わった頃には参照が狂ってしまった感じで原因は不明です。

前作のキャラクターに関する話がわりかし出てきてファンサが厚い。
リュバンナ家にておうウチの旦那帰ってこねーが若い女引っ掛けてんじゃねーだろなってのをめちゃ押し出されたので、これそうしろってことだよな…と男と女のヒミツの情報を持って行ったら生々しいやり取りが唐突に再生されて、ああこれは後妻にも愛妾にもなれんわとすげぇ苦い気持ちになった。
アルマードへの当たりは相当強いものだったろうなぁというのは想像に難くなく、そうしてⅠではあの最期になってしまうのか…と。

アルマード以上にリュードの扱いがすげぇ面倒なやつでして、曲がりなりにも名門家系の子ではあるので旦那様のお手付きは放っておけないんですよね。しかし母の立場があまりにも悪すぎるので、アルマードを母とは認められないんですよ。
非嫡出子としてひっそりと育てられれば一番良かったと思うんですが、妻が不義を知ってアルマードに対してブチギレてるのでもうダメなんすよ…。
愛する人と自分の名前を掛け合わせた子を他人として育てるしかなかった訳ですが、道ならぬ恋を選んでしまった以上は仕方がないことなのかなぁと。
リュバンナ…お前が考えなしに若い女引っ掛けたせいやぞ……。

だいたいの人がグレイソーンの姿だと本音というか弱みを見せてくれるのはグレイソーンがちっこくてかわゆい生き物で有害たりえないからなんだと思うんですけど、ぼくはギバリとレイドカーンはちゃんと話し合うべきだと思うんですよね。
ぜっっっっっっっったいに揉めるし絶対に互いの主張を譲らないから合意は得られない(ので一方的に騎士を辞するよう命じた)のは分かるんですけど、互いが何考えてるか知っておくべきだと思うんですよねこの二人。
時間をかけて納得していくことになるんでしょうけど、妥協するためではなく互いの気持ちに何がしか折り合いを付けるために話し合って欲しいなぁ…。

サヴィナも登場はするのですが、バックボーンについては全く語られないのでだいたい何も分からんという。
個人的にサヴィナは『喋れない人』ではなく『喋らない人』だと捉えているので、『喋れない人』に見える彼女がこれからどのように生きて言葉にすることを身に着けたのだろうというのは少し気になるところではある。

戦闘面に関しては天の樹の遺児戦がえぐい難しかったです。
ここ攻撃しちゃいけないタイミングだろうなーというのは分かるんだけど色々噛み合わなくて何度もやり直しました。長期戦ならやりよういくらでもあるけど相手の体力やわらか豆腐なのがかなりつらい。
闘技場の邪神降臨は単純にバ火力が苦しく回復が全く追い付かなかったので、手持ちのクエストマグナスを全て山りんごで埋めて体力モリモリにするという力技で乗り切りました。

ダンジョンとしては、ミリィには大変申し訳ないがネッカルがプレイヤーにストレスを与えることを目的に作られたクソカスダンジョンにしか思えなくてたいへんつらかったです。
落とし穴の時点でうわだる…だったんですが、ミリィを元気付けるために人の形をした岩を運ぶことになり、その岩運びがたいへん苦行で、君のせいでこんな苦行をする羽目に…とミリィに対してのヘイトが溜まっていくのが…ほんと苦しかったです…。
岩運びを何とか終えるとラサラスの方々が出てこられて、ラサラスって赤苔の村って名前だったな…とネッカルで手に入るクエストマグナスに得心がいきました。
でもダンジョン自体はやっぱクソだと思うし、岩はマグナエッセンスにして運べやと思うしミリィはこのクソカスダンジョンに行かせるためにシナリオの犠牲になったと思っているよ…。

そして俗に言われる真エンドというものを見てきたのですが、後から作る前日譚って難しいですねと…。シナリオライターの方が前作とは違うので余計になんでしょうけど。

前作では打倒すべき敵という立場にあった帝国サイドから話が始まるのはめっちゃワクワクしました。そうきたかー!と。
突然現れた怪物を倒したら夢の中の世界に飛ばされて、よく分からないまま旅をして、また元の世界へ戻って…を繰り返し、次第に『ここって神代では?』という気付きを得ていく。神代だとすると、この5人ってもしかして…?と嫌な確信に至っていくという…。

邪神と呼ばれた人達をお出しすることで、こう何というか儘ならない感じというか、悪とは何であるかという葛藤をプレイヤーに与えたかったのかなと。
個人的に前作のエンド・マグナスにおける名前と部位の相関は『この世界観でその繋げ方はどうよ…?』と思ったクチであったので(前作は言葉選びの感性が自分とは合わなかった)そういう繋げ方をしてきましたか、と思いました。

これからプレイする方(これを読んでいる人にいるのか?)はどうか精霊の名前は世界観に添ったものにすることをお勧めします。私は前作も今作も「とよ」という名前にしたんですよね。
前作は精霊=別世界の存在の意識って感じだったんですがいやー今作、殺される瞬間にお名前呼ばれてうわーーー!!!!しくったーーー!!!私が名前をとよにしたばっかりに!!!!制作は何も悪くないんですけど世界観がぶっ壊れてしもうた…!!!!ってなってほんのりと萎えぽよになってしまった悲しみ。いやほんとこれ制作は悪くなくて私の名前の問題なんですけど…。

マーノとは誰であるか、そしてサギに憑いていたものの正体とは、精霊憑きという存在の設定が前作で確立されたからこそできた意外な展開ですよね。
ここ、個人的にはサギに憑いていたものの正体への驚きよりも、穏やかなサギが吐露した怒りと本音がとても印象に残っています。
そら知ったこっちゃないんですよね。自分の中に他の誰かがいて、しかも世界を揺るがす力とか言われて、でも他の人には認知できなくて。望んでそうなった訳でもないのに、特異な力ゆえに孤独になっていく。
前作のカラスも片翼であることもあって孤立していたのですが、精霊憑きという存在は孤独にならざるを得ないのだろうなと考えさせられた。精霊憑きだと知られることすらディスアドに近い。子が精霊憑きであることを隠そうとする親とかもいたのだろうな。

マキナアルマ三銃士はなんかこう、もうちょっと掘り下げられる余地があったよなと。ジャコモが今回序盤に出張って来るので、その辺りとか使えたと思うんですよ。彼が力を求めた経緯として結びつけたかったのだと思いますが、ジャコモはジャコモで中途半端な感じであったので…。

わりかし今作人物関係においてはあまり掘り下げられない印象というか、情報の出し方が段階を踏まないので、ストーリーで幾度も繰り出される意外な事実パンチの威力があまり出なくなってしまうのが非常に勿体無いなぁと。心情が温まっていない状態で事実関係をポン出しされてもあまり響かないんですよね。そのため真相解明が多くなる終盤にかけてストーリーの威力が弱くなっていくという厳しさ。
個人的には最終盤、ぽっと出てきたラスボスと、唐突に伸びてきた心吸い出し機あたりはもっとこう…持っていき方が…!!と思いました。
サギとミリィに関してもなんかくっついたわガハハ、まあヒーローとヒロインやしなくらいな印象にしかならなくて、勿体ねぇな…!!!!って…。
特にミリィの体に関しては、情報を出すタイミングがあまりにも勿体なさすぎると思うんですよ…!!!
Ⅱならではの何かを!を意識しつつ、前作との繋がりや整合性を求められると大変なんだろうなぁとは思うし、描きたいものが沢山あったんだと思うんですけどね。

戦闘面に関してはゲームスピードが劇的に変わりましたね。手札マグナスに関してもマラソンして揃える必要がなくなったので、かなり遊びやすくなったのではないかと思います。前作は私のプレイスタイルも相まって、新しいダンジョンに行くたびにマラソンしてたので…。
前作にあったSPコンボは削除されてマグナミクスに置き換わった形で、戦闘スピードの高速化がとても意識されている感じ。
トンチキ要素は減ったのですが、SPコンボの『必要なマグナスのみをぴったり出す』という制約が地味に不便だったので個人的には嬉しめな変更。

前作はほぼほぼ一方通行だった大陸間の移動が今作では自由に行えるのが嬉しいポイント。進行中のクエストを確認できるようになっていたり、ゲームシステムをより快適に…という配慮が感じられ、前作より確実に遊びやすくなっていると感じます。前作は『その属性に変わられると困るんだよぉォォ』となりがちで、あまり恩恵を感じられなかった精霊値がかなり体感できるレベルでのアドバンテージになっていて、手札がぽんぽこ有利なマグナスに変化していくのはめちゃめちゃ気持ち良かったです。

最後はサギとミリィがミラで隠棲する道を選んだみたいですが、コレルリの口利きでカルブレン公の養子になって産まれたのがミローディアであったのなら、二人は知らぬ間に故人になってしまっているということなのだよなぁ。
体のほとんどがマキナになっている状態でうまいこと生殖器官が残ってたりとかするのだろうかと思わないでもないですが考えるだけ野暮ですね。

ストーリー運びが惜しいと感じる部分はあれど、楽しく遊ばせていただきました。
リマスターで遊ぶ人が増えて、バテン3がいつか出ると良いですね…!

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